名作を観る
先週の金曜日、仕事から帰った僕はいつもより少しだけ気分が良かった。
一週間の終わりということもあったが、それよりも夜9時から放送されるタイタニックを楽しみにしていたからである。
というのも、僕はタイタニックを見た事がなかった。
厳密には、有名なあのシーンの記憶だけはあるのだが、それ以外が一切思い出せない。
観てたとしても、かなり幼い頃に見たのだと思う。
近年、こういう昔の映画を地上波でやることは少なくなっている。一回ぐらい、しっかりと見ておくのも悪くないかもしれない。
そう思っていた僕は夕飯を手早く済ませ、放送される時間になるまで待った。
展開が進んでいくにつれて、どんどん惹き込まれていく。
単純にストーリーが面白いだけでなく、小道具やセットなどから、どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出している。
しばらく夢中になって見入っていた。
映画が終わると、僕はそれなりの満足感に包まれていた。
恋愛ものの話に疎い僕には、いまいち共感できないシーンがいくつかあった。
特に、ヒロインが避難ボートから降りてしまうシーンは一ミリも気持ちが分からなかった。
助かるためにも、どちらかが避難ボートに乗るべきだろ。思わずテレビの前で、ブツブツと文句を言ってしまった。
しかし、それを差し引いても面白いと感じた。迫力のある映像や登場人物たちのやりとりや言い回しなど惹かれるシーンがかなり多かったと思う。
個人的には、主人公たちの恋愛模様よりも船を設計した職人の葛藤する様の方が見ていて面白く感じた。
昔の名作を観賞するのも悪くないかもしれない。
久々に、旧作のレンタルビデオを借りに行こう。僕は密かにそう決めた。
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