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『できる研究者の論文生産術』読んだで

いかに書くかというのが今の自分にとって重要なテーマになっている。だから『ライティングの哲学』とか読んだわけだが、そこで有名なポール・J・シルヴィア『できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか』に言及されていた。

こんなに各方面で言及されているなら読まないわけにはいかないなあと思ってお買い上げした。もう論文なんか何年も書いてないし、これからも書かない可能性が高いのに。

本書によると論文に書くコツは、論文を書く時間をスケジュールに組み込むことらしい。基本的にそれ以上のことは書いていない。終了。

まあ当たり前といえば当たり前だ。論文を書く時間がないと言っている人でも、外来と手術のときはしかるべき場所に一定時間いてやることやってるわけである。同じように執筆時間も決めて、他の用事を入れないようにブロックすればいいのである。

昨日も、To Doはスケジュールに落とし込まないと意味がないと書いた。執筆に関しても同じというわけだ。

たくさん執筆するコツはスケジュールのこと以外に、執筆グループを作って励まし合うのがいいとかまあそんなことが書いてあった。

そんなことよりも収穫が大きかったのは、明晰に簡潔に書けというアドバイスだった。例えば、veryとかquiteとかextremelyなどの副詞は、論文においてはほぼ無意味である。

他にもindicative of、reflective ofなども止めろとのことだ。普通にThis findings indicate/reflectと書けばいいのである。

さらにセミコロンとかダッシュの使い方とか、急に具体的すぎる語法についてのレクチャーも展開されて非常に勉強になった。スタイルガイドとか読んでもこの辺のパンクチュエーションのことがよくわからなかったんだよね。

そもそも簡潔かつ力強く書くのが一番良いに決まっている。『英語ライティング鬼100則』にもそう書いてあったぞ。

私は『英文解釈教室』みたいなのが好きではない。いや、正確に言うと、「解釈」を必要とするような文章が嫌いなのだ。わかりやすく書けやと思ってしまうのである。まあそうは言っても読めないと大学入試で困るので読めるようにはしたのだが、今でもあのての参考書は嫌いである。

話がそれてしまった。他にもエディターやレフェリーとの闘い方など良いことが書いてあったが(闘ってはいけない)、基本的にはスケジュールを立ててそれを守れ、ということばかり書いてある。

それと文章の書き方についての参考図書も良さげなものがたくさん紹介されていた。そのうちのいくつかは読んでみるので、いずれ紹介したいと思う。

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