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社会保険料の攻防は新たな分断の始まり

社会保険料がやばいってのは、安倍政権期に消費税増税が議論に登るたびに一部で話題になっていた。

どうみても増税のたびに侃々諤々の議論になる消費税よりも、しれっと上がっていく社会保険料のほうが明らかに問題であることは、2019年にはかつて反緊縮派と呼ばれていた人々の一部ではっきりと認識されていた。

その認識は新型コロナウイルスの騒動の期間に静かに確実に広まっていった。そして先月から表立って堂々と議論されるようになったというわけである。

今まではTwitterで一部の人々が騒いでいたが、国会に議席を持つ維新の会や国民民主党が論戦を社会保険料軽減の戦端を開いたとあっては、既存の大政党も無視はできないだろう。

さてここで注目したいのは、政治評論家田崎史郎氏が社会保険料に愕然とした件である。

田崎氏は「先週、ぼく、社会保険のことを『見てない』っていって、いろいろ御意見を頂いたんですが」と切り出し「うちの孫娘が今年の春から社会人になったんですね。給与明細を見せてもらったんです。これなら社会保険料を見るようになるなと思った。所得税は数千円だけど社会保険はトータルすると3万、4万なんです」と若い世代にとっては無視できない高額であることに気付いたという。

所得税が数千円なら社会保険料は3,4万円ではなく、その倍である。給与明細には雇い主が負担しているぶんは書いてないからな。

それはともかく、田崎氏くらいの政治評論家でも社会保険料のヤバさに気づいていなかったんかとややがっかりする。たぶん、オマ老!と息巻いている人たちもわかってないだろう。

とはいえ、田崎氏はちゃんと孫の給与明細を確認したのだからまともなほうだろう。

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