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ボス村松のピクニック

これは演劇の脚本です

あらすじ

悪徳弁護士ジャランベールと不良医師レジネッタは、美しいピアノ教師をピクニックに誘いたい。しかしそのピアノ教師は、かつて、医師レジネッタを医療ミスで訴えた、裁判の相手かもしれないのだった。

登場人物

ジャランベール・・悪徳弁護士。ピアノ教師に惚れている。
レジネッタ・・不良医師。ピアノ教師に惚れている。
マダム・ルブラン・・ピアノ教師。医療ミスで娘を亡くしている。

1 弁護士ジャランベールの自宅にて

気難しげな年かさの男ジャランベールと、ふざけたちょび髭男のレジネッタの顔はつるんと若い。二人、まずはさわやかに、タイトルコール

ジャランベール 青い空、白い雲。
レジネッタ 木々の緑。

 大きく深呼吸する

二人 ボス村松のピクニック。

レジネッタ
 行きましょうよ。ピクニック。
ジャランベール まだ行っていないんかい。じゃあここはどこだ。
レジネッタ マルセイユのあなたの自室ですよジャランベールさん。行きましょうよピクニック。車をとばせばマルセイユから二時間ほどでピクニックにちょうどいい丘があるんですよ。

 ジャランベールはあたりを見回して、自室であることを確認

ジャランベール 古びたアパートメントの一室ではある。しかし調度品にはアンティークの風情があり、一目、古びた印象が実は家主の趣味であることが知れる。マルセイユ在住。マルセロ・ジャランベール。弁護士。金がないわけじゃない。いやむしろ金持ってます。・・柄じゃないねピクニックなんて。俺は日の当たる場所に出ると、とたんに灰になっちまうんだ。
レジネッタ それじゃドラキュラだ。
ジャランベール ドラキュラみたいなもんさ。悪徳弁護士なんてものはね。人の生き血をすするという点において。

ジャランベールは自室のアップライトのピアノを開いて鍵盤をたたく
♪フライミートゥーザムーン
ピアノを弾きながらたどたどしく、古いジャズの名曲をうなる

レジネッタ なかなか上達しない。
ジャランベール ピアノはマダム・ルブランにお近づきになるための口実だったからな。上手くなる気がないのさ。彼女は俺にバイエルンから始めろと言ったがね。

舞台の離れたところに、マダムルブランが座る
二人の頭の中にあるマダム・ルブランといったイメージ

レジネッタ バイエルです。ピアノの教本は。
ジャランベール バイエルンな。まどろっこしい。あんな練習曲のために、おっさんがピアノの前に座れないよ。しかし、こんなピアノの練習も、もうおしまいだ。

デタラメな和音を鳴らす。ジャーン

レジネッタ ピクニックに、彼女を誘ってみるというのはどうです?
ジャランベール 何を言ってるんだ。馬鹿を言え。
レジネッタ 登山家になぜ山を登るかを聞いた人があって、登山家は答えたそうです。わかりますか。
ジャランベール そこに山があるからだろう?
レジネッタ では、人はなぜピクニックにいくか。これはどうです。
ジャランベール しらんよ。
レジネッタ 答えてください。
ジャランベール くだらん謎々はよしたまえ。
レジネッタ いや、そこに丘があるからですよ。これ、いいと思いませんか。「そこに丘があるからです」 僕が言ってやりますよ、彼女に。マルセイユから二時間ばかしのところに具合のいい丘があると。「マダム今度の日曜のご予定は?我々とピクニックに行きませんか?」
ジャランベール 変なちょび髭生やして。
レジネッタ 変ですかね。
ジャランベール 変だよ。
レジネッタ 顔が若いんで舐められちゃいかんと、そういう髭なんですが。
ジャランベール どうかな。似合ってはいないよ。
レジネッタ そうかあ。
ジャランベール いいかい、レジネッタくん。ドクター・レジネッタ。
レジネッタ はい。
ジャランベール 言っただろう。彼女は、私のピアノ教師は、我々の裁判の相手だったんだよ。娘の死に関して、医療ミスありと15年前、君を訴えた、マダム・ミズーリだったんだ。
レジネッタ あなたのピアノ教師の名前はルブランですが。
ジャランベール 彼女には離婚歴がある。まず、間違いない。俺は先週、彼女の家にお邪魔してお茶をいただいたんだが、

ジャランベールは、舞台上、離れたところにいるマダムルブランに正対して、彼女の部屋に入った時のことを思い起こす

レジネッタ 抜け駆けだ。ひどいなあ。
ジャランベール うるさい。俺はその部屋を見渡して、戸棚の写真にハッとした。すると、彼女はそっとその写真を倒したよ。

マダムルブランは、写真を倒す

ジャランベール ・・少女の写真だった。ベッドに半身を起こして窓の外を眺めている。その色合い、その構図には見覚えがあった。
レジネッタ 15年前、件の医療裁判の原告席に座るマダムミズーリの膝の上には、確かにそんな写真が抱えられていましたよ。私が命を救えなかった、彼女の娘の写真だ。
ジャランベール そう思ってルブラン先生の顔を見ると、確かにその面差し・・。いや、しかし。俺にとって原告の顔なんてものは手がけた訴訟の中で何百とあったものだ。しかし君にとってその顔は人生唯一、君の非を裁判に訴えた顔だ。どうなんだ。君はルブラン先生があの可哀そうな母親マダムミズーリだと思うかね
レジネッタ 超似ていますよ。
ジャランベール 何だよ!おまえ、
レジネッタ いや、超似た顔だなとは思ってましたけど。
ジャランベール おまえ分かってて、何も言わなかったの?
レジネッタ 分かってるも何も。顔が似た人はいますよ。伊調馨とXジャパンのTOSHI。顔は似ているけれども別人だ。
ジャランベール ふざけた男だよ! 訴えられた女と似てるなあと思いながら、今、彼女にちょっかいを出してるんだ。私のピアノレッスンの日に合わせて、毎週毎週用事を作ってこの部屋に来るのか?
レジネッタ もっと言えば、訴えられていたときも、好みの顔だとは思っていました。
ジャランベール いっそ清々しいね!

レジネッタ ・・何を言ってるんですか。私がふざけた男なら、あなたこそふざけた男だ。金の亡者、悪徳と言われてもどこ吹く風。あなたと知り合って、私はあなたに憧れた。あなたは、私を弁護してくれましたね。確かに私はふざけた男で、ガワだけを見ればふざけた手術をして、少女を亡くしてしまった。しかし、あなたの弁護は、私の人として退廃的享楽的な傾向を肯定し、陪審員の共感を得て裁判の勝利をもぎ取った。その弁護に、私は「あ、この人は、私を弁護していると同時に自分の人生を弁護してるんだな」と、確信しましたよ。「この人と私は同じ質の人間なんだ」。どうしたんですか、ムッシュジャランベール。ジャランベール師匠!? ピクニックに行きましょうよ!人生の果実をもぎ取りに、足取りを軽く口笛を吹いて!今のあなたは、真面目な登山家みたいだ。なんかねえ、・・重力に負けちゃってるよ。

ジャランベール 君は変わらないなあ。レジネッタくん。
レジネッタ ちょび髭を生やしました。
ジャランベール それぐらいのもんだよ。若い。私は少々老いぼれた。痛風がね。地味に効いてきている。退廃的享楽的な人間に痛風は痛手だよ。何だい。うまいものには全部プリン体が入ってるじゃないか。俺をピクニックに誘うなら、俺の痛風を直してくれよ。ドクター。
レジネッタ 痛風に完治はありません。うまいものを控えて、薬を飲むことです。
ジャランベール そうかいドクター。役立たずめ。15年前、訴えられた君は、泣きべそをかいてこの弁護士の戸口に立った。最初、俺は君が画家か何かだと思ったんだが。君は言ったね。「助けてください。僕は枯れ葉の絵を描き損ねてしまったんです」
レジネッタ 亡くなった少女がね、「あの枯れ葉が落ちる時、私は死ぬのね」 そう言っていたのです。
ジャランベール 枯れ葉は落ちるもんだよ。
レジネッタ 今にも落ちそうでした。少女が見る窓の先には壁があって、枯れ葉はその壁に絡まる蔦の最後の一葉だった。
ジャランベール そこで君はものすごいトンチを思いついた。
レジネッタ そうです。俺が夜中こっそり枯れた蔦が伝うその壁に行って、葉っぱの絵を描いてやればいいんじゃね?と。
ジャランベール うまいね。描かれた葉っぱなら、風に吹かれて落ちることもない。
レジネッタ しかし、いざ描くとなると、さあ、どうする。夜中だ、カンバスは隣の病棟の壁になるぞ、明りがいるね電源は?明りを付けると描いてるところが少女にバレるんじゃね?画材は? やっぱ病院には許可はとらなきゃだよな?というふうに、なるわけじゃないですか。
ジャランベール まあ、そうだな。
レジネッタ とても面倒だ。私は医者で、絵筆を持つよりもっと実際的な技術をこの二本の腕に持っている。担当医でもあったし。
ジャランベール そうだよ。
レジネッタ トンチは効いてないんだけど、私は普通にオペ室に立った。
ジャランベール もっと普通に立てばよかったんだ!
レジネッタ あれが私にとっては普通のオペ室の立ち方だったんですよ。・・あなたがピアノ教師の家で見たという写真、あれが本当に、裁判の時にマダムミズーリの膝にあった写真と同じものなら、その写真の中の少女が見る窓の奥には、枯れた蔦に残る最後の一葉が見られるはずですよ。

2 15年前の裁判の回想。ジャランベールによる医師レジネッタの弁護

ジャランベールが答弁の台に立ち、ジャランベールが被告席に着く
さらに、二人の頭の中のマダム・ルブランが、このタイミングでひっつめた髪をほどき(別の人物を演じるようにも見えるアクト)、マダム・ミズーリとして、これまで座っていた席を離れ、陪審員席に場所を移す。膝の上には件の写真を乗せる。それはこれまで舞台上の彼女の側にあった写真を使わない。この時点でマダムミズーリ=マダムルブランという図式を決定づけない

ジャランベール さて陪審員の皆さん、まずそこの被告席に座るレジネッタ君が、大変腕の立つ将来有望な青年医師であることを申し上げておきましょう。彼は一つの過ちを犯した。しかし、それは決定的なものだったのでしょうか。亡くなった少女のそもそもの病気が難病で並の医者では歯が立たない。しかも彼女の心臓には、優れた医者でようやく気づくぐらいの欠陥があった。彼女の心臓は手術でかかった負荷により、欠陥を顕わにし、術後5時間で動きを止めたのですが、それは難しい手術だったのです。極めて困難な、いわば死神の腕から少女を取り戻すがごときものだったのです。

問題とされているのはこの一点。医師レジネッタが通常6時間と言われる手術を3時間で切り上げ、少女の容体が急変し緊急を要していた時に彼がデリヘルを呼んでいたということ。

いや待ってください。このまま聞くと外聞は悪い。しかし6時間を3時間にしたのは彼の能力で、大きな術の後に女を抱きたくなるのは大きな才能によく見られる行動です。彼の手術の全記録を手に取って驚きました。ほとんど全てのオペで通常の医師の倍早く、それは術後の回復に良いように影響している。彼の3時間の大胆に、あともう幾ばくかの慎重さがあれば手術中、少女の心疾患に気づけたという意見もあるが、それは彼の医師としての能力からすれば、という注釈がつく。並の医者なら見落とす心疾患だったのだ。彼は優秀な医者だが、彼がその優秀さによって裁かれるべきではない。

勤務時間中、病院を抜けたのは確かにまずかった。しかし、デリヘルを呼んだホテルは病院に隣接していて彼は病院のピッチを持ってその仕儀に及んだ。緊急のコールに彼はすぐかけつけた。病院当局もこの訴訟がなければ、彼のホテル遠征に気づかなかったほどだ。外科医の仕事の過酷さは伝統的なもので、この時彼は15連勤中でした。彼らに救いを求める命に休みはないからです。

 かつて彼らお医者様先生は、命を司る神の代理人的存在であった。しかし、情報開示で全ての幻想が明らかにされる現代になり、彼らは地上に引きずり降ろされ生身の人間となった。考えればわかることなんですが、先生と呼ばれる人間が先生として生きられるのは、ある種の幻想の中だけなのだ。むきだしの人間は生身の人間でしかない。我々は幻想を引きはがす社会を選んだ。ならば、彼が生身の人間であることを許さなくてはならない。ミスもする。はよ帰りたい。いい思いもしたい。幸せになりたい。命はかけがえのないものだけれども、日々の業務を全てかけがえのないものにすることが果たして生身の人間にできるだろうか。あなたがこの一週間した仕事の仕事っぷりを思い出してください。彼は(あなたなのだ、と言おうとして逡巡したのち)・・、私だ。彼は私だ。私がいつか重い病を得て死に直面した時、私は私の命を私の手に委ねることに同意する。

3 ちがいます。バイエルです。

時制が回想から、現在に戻る

レジネッタ あなたはこの答弁を「彼に未来を」と結んだ。
ジャランベール 私の演説が終わった時に、君に注目が集まる。その時に肩を震わせろ、泣け、と君に言ったね。私の演技指導によく応えた君に、陪審員は君の後悔と、改心を読み取った。模範的な医師となる未来を君に見た。
レジネッタ 私はそうならなかった。
ジャランベール なぜ、そうならなかった
レジネッタ あなたが模範的弁護士ではないことと同じ理由からですよ。師匠。
ジャランベール 悪い自分をカッコいいと思ってる。
レジネッタ ペラい! ・・でもそうなんですよ。

レジネッタ ・・ルブラン先生がマダムミズーリだとして、なぜ、娘の写真を倒したのか?あなたはその理由を考えましたか。
ジャランベール ・・それは、彼女が俺に、かつての裁判の相手と悟られたくなかったからだ。

陪審員席に陣取っていたマダム・ミズーリが、再び髪をひっつめてマダム・ルブランとして、二人の頭の中と設定した当初の席に、復帰する
二人はマダム・ルブランのその動きを目で追う

レジネッタ なぜ悟られたくなかったか。
ジャランベール この関係を壊したくなかったから。ピアノ教師と生徒という関係をね。
レジネッタ おそらくは正解です。月2回のレッスンに500フランを払うあなたは貧しいピアノ教師にとって上客だ。あなたは素知らぬ顔で、このままレッスンを受け続ければいい。彼女がそれを望んでいるのだから。
ジャランベール 金で商売女を抱くようにして。
レジネッタ それがどうしたって言うんです。
ジャランベール 俺がバイエルをバイエルンと言うと、彼女は何度でも飽きずに「違いますバイエルです」と直してくるんだ。

ルブラン 違います。バイエルです

ジャランベール そのちょっと怒ったような彼女の顔が私は好きでね。しかしその時の彼女の心には、様々な苦さが渦巻いていたんだよ。娘の仇に屈する、屈辱と自己嫌悪がそれだよ。

二人の悪党は、それぞれに、惚れた相手の心境に思いを馳せる

レジネッタ 悪党である、われわれの大好物じゃないですか。
ジャランベール そううそぶくカッコよさがあることは認めるよ。しかし、今の私には、・・少々味付けが濃すぎるようだ。痛風だしね
レジネッタ あなたにはガッカリですよ。私はあなたの生き方に憧れていた。年をとるとそんなにも心弱くなるものなんですか。となると、私もそうなる前に今の生活を考え直さなければならない。
ジャランベール そうするがいいよ。しかし、依然カッコいいままの君なんだけれども、さっきからずっとズボンのチャックが下りているぞ。大丈夫か?
レジネッタ なんてことだ! ニュートンの奴め!!
ジャランベール いや、ニュートンのせいじゃないだろ。ニュートンは発見しただけで、そのずっと昔から重力は人類に働いていたと思われる。
レジネッタ 分かりませんよ?発見される前のことなんて。・・人生を山登りに例えるか、ピクニックに例えるか。・・重力と言っても人の心にまで入ってきて均一に作用するわけじゃない。ここは(胸の中を指す)、自由だ。空だって飛べる。さあ、そろそろ、ルブラン先生がレッスンにいらっしゃる時間じゃないですか。まずは、こちらがかつての裁判の敵味方と気づいたことに、あちらが気づいているかどうか・・、それでしょう。
ジャランベール 胸が痛いよ。

マダムルブラン トゥルルルル トゥルルルル

ジャランベール宅の電話が鳴る。ジャランベールはその電話を取る

ジャランベール はい、こちらジャランベール。…はい、…はい。わかりました。

ジャランベールは電話を置く

ジャランベール ルブラン先生は風邪で、今日のレッスンを休みにしたいそうだ。

4 マダム・ルブラン宅にて

レジネッタ お加減はいかがですか、ルブラン先生。お見舞いのリンゴです。ニュートンの果実です。
マダムルブラン 今日は重力の講義ですか?先日は男女間における酸化還元の化学式の援用のお話しでした。本当におかしな方々。

レジネッタの視線が伏せられた写真立てに移る
マダム・ルブランの顔がこわばる

レジネッタ なるほど、これが例の伏せられた写真ですな。
マダムルブラン レジネッタさん、それは、
レジネッタ いやいや、お掛けになられて。拝見させていただきますよ。・・なるほど、私の知った少女の写真です。窓の奥に最後の一葉もある。案外、冬のソナタにあったそんなようなシーンのブロマイドじゃないかなんて話も出たんですが。旬を過ぎた韓流スターの写真は、人に見られたくない気恥ずかしさを持っていますからね。
マダムルブラン 韓流スターとかヨン様とか言われても分かりません。私はフランス人なので。

マダムルブランは例のちょっと怒ったような顔

ジャランベール これだよ。この表情。
レジネッタ 分かります。マダム、今度の日曜日、ピクニックに行きませんか? ここマルセイユから二時間ほどの場所に具合のいい丘があるのです。いやいや、確かに悲しい過去がある種の重みをもって我々の前に横たわる現在があります。しかし、まあ、・・それはそれで、いいじゃないですか。我々は人生を楽しむ紳士二人で、あなたは魅力的な淑女だ。そこに社交があることに法的な間違いはない。
実は、我々はニュートン以前の人類の血を引くある種族の末裔でしてね、重さに対して抵抗する秘術を受け継いでいるのです。どうです、ジャランベール氏が今日持ってきた今月のお月謝の封筒を宙に浮かせたら、あなたは我々の力を信じて、ピクニック行く。そういうことでいかがでしょうか。
マダムルブラン ・・重力に反して人がモノを宙に浮かせたとして、それは神の意志に反した悪魔の仕業になりませんか?
レジネッタ よろしい。それでは見ていてください。

ジャランベールが、スナック芸で封筒を宙に浮かせる

ジャランベール はい、先生、お月謝です。
マダムルブラン くだらない・・
レジネッタ 悪魔にあらざる、人の技、タネも隠しもあるスナック芸です。神も、悪魔も、よそ見した、狭間の時間で、我々は生きていくことができないでしょうか。

スナック芸は悪魔の仕業ではなく、まさしく人の仕業。マダムルブランは、うつむく。少し笑ってしまったようにも見えるが、自分を責めているようにも見えなくもない。3人がこの後、ピクニックに行ったかはわからない。でも行っててほしいな、みたいな感じで、おしまい 

この文章で上がった収益は、全てボス村松の演劇活動と植毛に充てられます。砂漠に水を。セイブ ザ ボース。