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#277 アルバム論④|LAST OF SUNNY DAY / Hi-STANDARD(1994)

リニューアルを機に、カテゴリの偏りなく書こうとしている本noteですが、アルバム論に関してはハイスタ3部作を語り、割と満足してしまった感もありましたが・・・更新しましょう!

4枚目に紹介するのは、アルバムではなく「ミニアルバム」になるんですが、ハイスタの1stデビュー作であり、GROWING UPの1年前、1994年6月30日(MAKING THE ROADと同じ発売日!)にリリースされた、日本のパンク史を変える萌芽となった作品ですね。


LAST OF SUNNY DAY との出会い

初めて買ったのは1997年なので、リリースされてから3年後ですね。

GROWING UPを買って、ANGRY FISTを買って、もうハイスタが好きで好きでしょうがなくなっていた時、「ハイスタの他の音源はどこだ」と探す亡者になり、音源を求めて購入した記憶があります。

このあと例によって全曲解説しますが、初めて聴いて「カッコいい!」と思う曲があれば、「ちょっとよく分からないな・・・」と思った曲もあり、GROWING UPやANGRY FISTほど「何という名盤だ!!」とまでは思えなかったですが、まぁデビュー作なんてそんなものかも知れません。
聴いた順番は、この順がベストだった気がしますね。
一番最初にこれを聴いていたら次につながるかも分からなかったので・・・


LAST OF SUNNY DAY 歌詞カード

のちのGROWING UPにも繋がるダイヤブロックを駆使したジャケット。
ピザ屋にドレッドやモヒカンの悪そうな人形が集結してます笑


ちなみに元々のジャケットでは無許可でレゴブロックを使っていたようですが、
バレて怒られて回収されたそうで、これが回収前のレアなジャケットですね笑


スピーディーメロディアスエネルギッシュ「超トリオ」!
なかなか熱いメッセージですね!


GROWING UPを彷彿させる多分kenの手書きの歌詞カード。
やっぱこれが味があって好きですね。


中綴じ見開きの写真、カッコいいです。


そして和訳ですね。
よく見ると右下に謎のイラストがあります。


拡大してみると、ピザを食べて死んだ人をメンバーが見ています笑
まさに「これぞ まさに混沌 カオスなのです」ですね笑


そしてライナーノーツはBOUNTY HUNTERやPUNK ROCK DJでお馴染みのヒカル。
「3人が持ってる力が100だとして、ライブだと120になる」がいいですね。


そして物販用の投げ込みも入ってましたね。
買うか買うまいか逡巡していた記憶があります。


そして案の定というか、裏ジャケで悪そうな奴らに強奪されるという・・・笑


LAST OF SUNNY DAY と GROWING UP

ジャケットとか歌詞カードとか、かなりGROWING UPの元祖であるデザインやレイアウトになっていて、初期ハイスタを感じますね。
ただ、前述の通り、やはりこのアルバムはまだ未完成というか荒削りというか、ちょっと冗長なんです(個人の感想です!)

なので、「こんな長くなくていいのに・・・」とか思う曲が多々あったりで、それがGROWING UPで改められ、GROWING UPは自分にとってのフェイバリットとなりましたが、ハイスタのコピーバンドを一緒にやってたギターの1人は「ラスト・オブ・サニーデイが演奏カッコ良くて一番好き」と言ってましたね。

とにかくそんなハイスタのデビューミニアルバムです!


LAST OF SUNNY DAY 全曲解説

1. WHO'LL BE THE NEXT

まずは1曲目、WHO'LL BE THE NEXT!
言ってしまいますが、この曲が一番このアルバムで良いです!笑

後のGROWING UPにも繋がるような疾走感あふれるナンバーで、当時このアルバムを聴いて「うわ、この時点からやっぱかっけー!」と感銘を受けたものでした。

イントロの時点から名曲を予感させる展開で、ケンのためてためてためまくった後の「I Know Youー」から、難波のボーカルが入って、そしてケンの「オーオーオ」とコーラスが入って、そしてサビで爆発
これはカッコいいですね!

この曲だけ、このアルバムでバンドでカヴァーしましたね。
ベーシスト目線で言うと、1回目のサビが終わった後のイントロ部分だったり、ギターソロの部分の裏だったりのベースが結構主張しているので弾きごたえがありますし、ラスサビ前の「I'm Walkin' On The Street〜」のところをベースボーカルで歌うのはなかなか気持ちいいですね。

ライブでは1回だけ聴いてますね。
Fat Wreck Chord 25 Yearsで一緒に行った人が「ハイスタのWHO'LL BE THE NEXT聞きたいっすね」と言っていて、「まぁやらないでしょうね・・・」と返答しましたが、俺が甘かったです笑
最高に楽しかったですね!


2. DIGGING UP THE GROUND

そして2曲目も攻撃的な曲が続きます!
いわゆるブルーカラー、地面を掘り続ける男の曲ですね。

かなりいい感じのリフで始まり、そしてイントロを終えての「OH、YEAH!」がめっちゃいいです。とにかく一緒に叫びたくなる。
そしてBメロでちょっと落として、そしてサビでまたケンとツネ(?)のコーラスがキレキレで、とにかくバンドのグルーヴ感、アンサンブル感が迸る名曲です。
これは演奏していて絶対気持ちいい曲ですね。

そして2回目のサビが終わった後、長めのイントロが始まります。
以降のハイスタではあまりない感じのグルーヴで、このアルバムはやっぱ全体的に比較的アウトロとか感想が長く、色々と挑戦してる感じが伝わってきますね!

ライブでは聴いたことないですし、演奏したこともないですが、聴いたら流石に「うわーこれやるか!」と上がるでしょうね!


3. SUNNY DAY

そしてこのアルバムの表題曲と言ってもいい、ハイスタ初期の代表曲・SUNNY DAYです。
MAKING THE ROAD TOUR FINALで「俺たちはこの曲から始まった・・・」と難波も言っていた通り、ハイスタにとって大事な曲ですね。

過去のライブを振り返ってみると、MAKING THE ROAD TOURと、AIR JAM2012で聴いてます。メンバーにとっても大事な曲ですね。

やっぱり「It Was Beautiful Daaaaaaaaaaaaay!」のところが一番好きですが、おそらくメンバーが好きであろうアウトロも好きです。
アウトロだけで1分くらいありますし、以降のハイスタでは考えられないグルーヴですよね。
こういう曲は得てしてバンドマン(演奏する側)は楽しかったりするので、この辺はケンの意向が強いんだろうなと推察されます笑

曲名の通り、晴れた日に、空の下で聴きたい曲ですね。


4. FALL

あまり思い入れがなく、コメントに窮してしまう・・・そんな曲です笑

ですが今回、このアルバムを全曲解説するということで、改めて向き合って真剣に聴いて見ましたが、まずイントロが長いです。LOVE PHANTOMまではいかないものの、50秒くらいありますね。

で、Aメロとサビはかなり近しい感じで、コーラスが映える曲です。
久しぶりに聞いて「あ、こんなカッコよかったっけ?」と思いました。
割と攻撃的な曲ですね。


5. YOU AND ME

これはYOU AND ME、君と僕というタイトルが物語っているようにめちゃくちゃエモい、泣けるラブソングです。
是非、歌詞とか和訳を読みながら聞いて欲しいですね。

過去に恵比寿ミルクで映像も見たことありますが、カッコいいです。
ライブでこれ聞けるなんて激レアでしょうね・・・。

僕も初めて聞いた時は、そのパンクサウンドっぽいイントロと、泣かせるエモーショナルなAメロ、そのまま繋がるサビ、そしてまたイントロで激しくなり・・・2度目のサビが終わるまではいいんですけど、この曲も冗長なんです!全く別の曲になってしまう!

この2度目のサビが終わった2:00くらいで終わってたら、僕はもっと好きでした笑


6. HEAD OVER HEELS

これも、上記のYOU AND MEとほぼ同じ感想になってしまいますが・・・笑

GreenDayのDry Iceを彷彿とさせるイントロからAメロ、そして「HEAD OVER HELLS!」まで、メチャクチャかっこいいんです。
でそれが2回続く1:00くらいまではめっちゃ好きなんです。
で、2:00くらいまでもまぁいいでしょう。
ただ、それ以降は・・・まぁ長い笑
長いし、多分必要じゃないです笑

この頃は恐らくメロコアの括りもなく、グランジと形容されることも多かったらしいですが、なんかまさにそんな感じしますよね。
とにかくエモーショナルなギターサウンド、演奏している側は多分最高に気持ちいいと思うんですけど・・・本当によく分からない曲です笑

これぞ まさに混沌 カオスなのです笑


LAST OF SUNNY DAY を振り返る

GROWING UPを「荒削り」と表現しましたが、このアルバムは改めて聴くと本当に荒削りなアルバムでしたね。

そして、今一度真剣に向き合って聞いてみると、本当に間奏部分が長い曲が多かったという感想でしたね笑
WHO'LL BE THE NEXT以外、全部長めの感想ありますもんね。

故に、それがないWHO'LL BE THE NEXTが一番今作で好きなのかも知れないですね笑

そんな感じで一部愛故にディスってしまいましたが、本当にカッコいいです。
そんなハイスタのデビュー作、まだ聞いたことがない方がいれば、是非聞いてみてください。

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