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#313 アルバム論⑦|REVIEW〜BEST OF GLAY〜 / GLAY(1997)

本アルバム論ですが、ルールとして「現在所持しているCDのみ」で行おうと思いましたが、前回紹介した深海の時点でそのルールが撤廃されました。
(買ったけどどっかに行ったのが理由)

しかしながら、それ以外のマイルールで「過去に購入したCD」「ベストアルバムではなくオリジナル」という縛りを入れようとしてたんですが、GLAYでレビューを書くなら「BEATout!」でも「BELOVED」でも「Pure Soul」でもなく、やはりこちらの「REVIEW」を語るべきだと思い・・
僕はこのアルバム買っておらず、ベストアルバムなんですけど、やはりこのアルバムを紹介したいと思います。



この頃のGLAYは・・?

長年ヒットに恵まれていなかったGLAYさんでしたが、96年のグロリアスでブレイク。続く2月くらいに出したアルバムBEATout!はオリコン1位となり、その夏7月くらいにリリースしたBELOVEDは、当時の中学生はみんなハマり、11月くらいにリリースしたアルバムBELOVEDもヒット。1年にアルバムを2枚出すあたり、まさに絶好調。非常にエネルギッシュでした。

翌年97年にリリースした「口唇」「HOWEVER」もオリコン1位と、ルックス・存在感・カリスマ性・音楽センス、まさに鬼に金棒虎に翼状態。
更にこの時期、ライバルのLUNA SEAは活動休止で、ラルクは謹慎中だったので、独走!
おそらくその気になれば日本中の女子を抱けたでしょう笑

そんな感じでとにかく時代の寵児として、ただでさえ相当ブイブイ言わせてたその最中!
ベストアルバムを出すというその発想、TAKUROはYOSHIKIとかがそこまで重視してなかった商才に溢れていました。


REVIEWがリリースされて・・・

とにかく、マジでみんな買ってました
みんな持ってるから俺は買わなくていいやと思い、友達に借りて速攻MDに落として、聴きまくってました(多分僕はGLAYの音源を買ったことが無いっす)

全12曲収録で、うち7曲がシングル。
ここまで知名度が上がっているけど、まだGLAYを聞いたことがない視聴者に対して、この手のベスト盤の提供は入門編としては最適なので、これは絶対売れるだろうとGLAYは勝負に出ました。
初回出荷は220万枚、発売初日の追加注文が70万枚発売初週に200.3万枚を売り上げ、オリコン初登場1位を獲得。
そしてこの年、最も売れたアルバムとなり、最終的な枚数は488万枚と日本新記録を樹立。
その後抜かれるものの、今でも日本の歴代3位(1位は宇多田ヒカルの1stで、2位がB'zのPleasure)ともなるキング・アルバムです。

もう、このアルバムだけで一生余裕で食ってけるくらいは稼いだのでは・・・と推察します。


REVIEW 全曲解説

1. グロリアス

以前にも紹介してるのでサクッとですが・・・
とにかく、もうGLAYの代名詞的な曲ですね。僕の中でGLAY=グロリアスです。
この曲は最初から最後まで全部メロウなのが素晴らしい。イントロもグッとくるし、Aメロで言うと「木漏れ日に揺れている」「遠い日の忘れ物」のとこがいいし、Bメロで言うと「ゴールに向かうことサヨナラを」「言葉にはできずはしゃいでる」のところがいいし、サビは全部いいし・・・と言う感じで、穴が無い名曲です。ベースラインもカッコいいですね。
サッカー部のノブがGLAY好きだったので借りましたね。c/wのBelieve in fateもいいです。
アルバムではブレイクしたこの曲を、1曲目に置くのがいいですね。


2. 彼女の“Modern…”

そして勢い止まらず、攻撃的な曲が続きます。
この曲はよく分からない曲だったりするんですけど・・笑
ライブではさぞ盛り上がるでしょう。
この曲のベースラインは練習した記憶あります。手が疲れる系の曲ですが、GLAYのベースは結構ブリブリ動くので、弾いてて楽しいですね。

そんな感じのWow バイブルって感じの曲ですが、TAKUROのこのエピソードが好きですね。

TAKUROは、「俺の好きなバンドは、みんな3枚目のシングルでブレイクしているんだ。これが勝負曲だよ。」と意気込んでいたが、最高順位が45位と、MEN'S 5の「“ヘーコキ”ましたね」よりもオリコンの順位が低かったため、メンバー会議が行われた。その後TAKUROは「いつかこの曲を100万人に聞かせてやる」という野望を抱き、ベストアルバム『REVIEW-BEST OF GLAY』では真っ先にこの曲を選曲したと語る。

 TAKUROのこういう体育会系基質なところはいいですね笑


3. BELOVED

そして前回も触れましたが、やはりこの曲は本当に思い出が残ってます。
姉の影響でZIGGYとかUNICORNとか聴いてましたけど、やっぱこの曲を聴いてバンドに興味を持ちましたからね。
そして人生で初めてベースを覚えたのがこの曲でした・・・
THE 青春の1曲です。

BELOVEDでも3曲目でしたが、このアルバムでも3曲目ですごくマッチしていますね。曲順は大事です。


4.More Than Love

これはBEATout!の1曲目で、まさにTHE 1曲目ですね。ただこのアルバムではこの位置で自然だったりします。
イントロから序章を感じさせて、ポップなサビ、そしてAメロ。
このアルバム絶対いいなと感じさせる疾走感があり、ライブで鬼盛り上がりそうな曲ですね。
個人的にはラスサビでドラムのリズムが少し変わるところが好きです。


5. 千ノナイフガ胸ヲ刺ス

出ました笑
この曲は最初衝撃でしたね笑
まずタイトルです。この辞世の句のような、IN FUTURE的なカタカナと漢字。
そしてとにかくエッジの効いた攻撃的なリフ、そしてサビは全然一線を画してしっとり系という、マジでカオスな曲でしたね。
ただライブでこれも絶対盛り上がるんでしょう。


6. ずっと2人で・・・

GLAYを代表するスーパー・バラードですね。
いつ聞いても素晴らしい、名曲です。TAKUROがTERUのお姉さんの結婚式に送ったとか、そんなエピソードがあったはずです。
みんなそうだと思いますが、最後の英詞の部分「Too Young」のところからがすごい好きですね。

そしてこの曲にもちょっとしたエピソードがありまして、KinKi Kids編の「僕の背中には羽根がある」で紹介したYさんという人がこの曲が好きで、カラオケでよく歌ってたんですが、フルコーラスで歌うんで毎回長いんです笑
Too Youngのところも勿論歌うし笑


7. 口唇

HEY!HEY!HEY!のエンディング曲でしたね。
確か初のオリコン1位を獲得したのはこの曲だったはずです。
のちの誘惑や嫉妬に続く、漢字2文字の直情的なロックンロールナンバーですが、未だに「脣(くちびる)」ではなく、「口唇(くちくちびる)」と書くのが謎ですね笑
高校の頃の学祭で、1個上のパイセンがカヴァーしていた記憶があります。懐かしいですね。


8. RHAPSODY

この曲はBELOVEDの最後をすごくよく締めている、ギターの攻撃的なリフが印象な曲ですね。
BELOVEDはこの前3曲が「春を愛する人」「カーテンコール」「都忘れ」という怒涛のミディアムテンポ含む、バラード曲が続いて、そのまま終わっても良かったんですが、最後にこうしたロック調の曲で終わるのが凄く良かったですね。
僕はこの曲で一番好きなのは、歌詞の中で「懲りない男女(やつら)」と言う歌詞で、男女と書いて「やつら」と読むのが好きでしたね笑


9. HOWEVER 

これも売れましたね・・・とにかくチャートを賑わしていた記憶があります。GLAYで一番売れたんじゃ無いかと思って調べてみましたが、一番売れてるのはWinter Againだそうですね(HOWEVERは4位で、ちなみに2位は誘惑、3位がSOUL LOVE)
とにかくオケカラでも結構な確率でみんな自分に酔いながら歌っており、ラスサビの転調のところは言うまでもなく誰も歌えないという笑
スケールの大きいバラードでしたね。


10. FREEZE MY LOVE 

これは異色の曲ですね。当時は難解でした。そして今も難解です笑
高校1年生の頃によく交友を共にしたIがこの曲が好きで、カラオケでよく歌っていたので本家よりこのIが歌ってるバージョンの方が多く聞いていたかも知れません笑
どういうジャンルに属するのか・・説明が難しい曲ですね。
ただ、この終盤にこの曲を設定したのは秀逸ですね。ここしか無いと思ってます。


11. KISSIN' NOISE 

これまでこの曲を知らなかったので、当時このアルバムを聴いて一番良いと思ったのはこの曲でしたね。
イントロのギターリフはサビのメロディと同じなんですが、このメロディがかなり素晴らしい。メロディアスで、メロウで、そして何よりカッコいい。
以降はよく分からない展開をする謎の曲なんですが、このイントロとサビが全てを凌駕する、the 名曲。
インディーズ時代を代表する傑作と言えるでしょう。


12.軌跡の果て

そしてラストに相応しいこの曲で、このモンスターアルバムは終了します。
最後にシングルを持って来ず、こういうミディアムテンポの泣かせる歌詞のロックナンバーを持ってきたのは流石。この曲以外REVIEWのラストを務められないでしょう。
この曲は歌詞が本当にいいですね。


REVIEWの収録曲を私がチョイスするなら・・・

ベストアルバムにおいては、こうした企画も用意してみましょう。

500万枚弱売れたこのアルバムにケチをつけるつもりはないんですが、どちらかというと「この曲はセレクトすべきだった!」という曲があるので、それをねじ込みたいと思います。

そのセレクトすべきだった曲を、各アルバムから挙げるのであれば・・・


候補曲

if〜灰とダイヤモンド(灰とダイヤモンド)
インディーズ時代の作品のタイトルにも冠されたバラード。
未完成っぽい感じで終わるんですが、普通に名曲です。デビュー前にこれを作っているのはやはりゴイスーですね。

RAIN(SPEED POP)
YOSHIKIが半分(想定)作ったデビュー曲に知って壮大なロックバラードなのですが・・・YOSHIKIが半分作っただけに収録を断念したかも知れないですね。灰とダイヤモンドにも収録されてますが、SPEED POPバージョンの方が僕は好きです。

INNOCENCE(SPEEED POP)
これはすごく好きなバラードですね。
やっぱGLAYは僕の中では激し目の曲より、ミドルテンポの聴かせる曲に魅力を感じます、

生きてく強さ(BEATout!)
これもすごくいいんですけど、ライバル(他の収録曲)に押されてしまった感じでしょう、
作曲者のTAKURO以外がこの曲名がダサくて嫌がったというエピソードが好きです笑

Together(BEATout!)
これもいいんですけど、バラード枠は「ずっと2人で・・・」と「HOWEVER」が埋めてしまったので、難しいとこでしたね。

SHUTTTER SPEEDSのテーマ(BELOVED)
ライブでアゲアゲの曲ではありますが、この12神に入るのは難しかったかも知れません。
むしろこの曲は入らない位置くらいの方がいいかもですね(と言いつつ次に出たベストアルバムのDRIVEには収録されてましたけど笑)

春を愛する人(BELOVED)
超・名曲。これはREVIEWに収録しなきゃダメです。
Wikiで見るとTAKUROもそう後悔していたようですが、何よりこの曲単体のWikipediaページがあることに驚きました笑


カーテンコール(BELOVED)
アルバムBELOVEDにおいて春を愛する人から続く、バラード3部作と勝手に思ってます。ピアノだけの曲ですが、超名曲。TERUの歌が染みます、

都忘れ(BELOVED)
この曲もいいですが、生きてく強さ同様TAKURO以外のメンバーが曲名がダサくて反対した・・・というエピソードが好きです笑

そんな感じで私「REVIEW〜BEST OF GLAY〜」を作れる権限を持っていたとすれば、下記のような感じですね。

 1. グロリアス
 2. 彼女の“Modern…”
 3. BELOVED
 4. More Than Love
 5. 千ノナイフガ胸ヲ刺ス
 6. ずっと2人で・・・
 7. 口唇
 8. INNOCENCE 
 9. HOWEVER 
10. 春を愛する人
11. KISSIN' NOISE 
12. 軌跡の果て

REVEIWでちょっと印象の弱かったポイント(個人の主観です)の「RHAPSODY」「FREEZE MY LOVE」をリストラし、メンバーもファンも認める「春を愛する人」を昇格させて、そしてこれは僕が好きなだけですが「INOCCENCE」も入れたいので入れる。そんな感じでしょうか?
これでPleasureより売れるかも?という感じで、終了!


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