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#490 労務論12|労基~労働基準監督署~

労務論もだいぶネタが尽きつつあるんですが…
パッと浮かんだ、労務界の聖地である「労働基準監督署」について書きましょう。


労働基準監督署とは?

まず、労働基準観察署(労基)とは何ぞや?と言いますと…

労働基準監督署とは、労働者を保護する労働法規にもとづいて、「労働契約など労働条件に関わる事項」「事業場の監督と労働者の保護」「労働衛生に関する業務」「労働災害保険の給付」「家内労働者の福祉増進といった業務を行う公的機関

https://www.kaonavi.jp/dictionary/rodokijunkantokusyo/


以前から勉強しておりますが、企業は従業員を大事にしなければならないのです。
故に、下記で勉強したように、色々なルールで従業員を守るんですね。

しかし!
企業はどうしょうもないワルなので、リミットギリギリまで従業員を酷使しようとします。
なので、そうしたワルたちから企業を守る公的機関こそが、労働基準監督署(労基)なのです。

現在は日本に321つの労基が存在しており、日本全国に所在する企業の従業員を救うため、労基の皆さんは今日も一日頑張っているという次第です。


労基の役割

あくまで労基は「労働基準法」に基づく監査機関であり、労働基準法が守られているか、違反していないかをジャッジする機関となります。

故に、相談者が「残業代未払いなんですけど…」という相談があった場合は、企業に殴り込みに行くなどの処置ができるのですが、「上司が残業しろとパワハラがひどくて…」という相談に対しての是正指示はできないんですね。
あくまでLAWの範囲内ということですし、基本的には労働基準法に準じた順守を行う機関なのです。


労基にて対応いただける相談内容

・ 賃金が支払われていない
・ 残業代が支払われていない
・ 36協定なしに長時間労働を強いられている
・ 性別、思想信条などに基づく差別的な解雇がおこなわれた
・ 休憩時間をもらえない
・ 有給休暇を取得できない
・ 給料が現物支給になっている
・ 退職しようとしたら給料から違約金を差し引かれた
・ 辞めたいのに強制労働させられている
・ 労働災害に遭ったのに会社が対応してくれない

以上のような「給料の相談」「労働時間の相談」「休ませてくれない相談」「辞めさせてくれない相談」などが、労基において有効なのですね。
この手の相談があった際、速攻ピピーッと笛を吹き、イエローカードを提出します。


労基にて対応が難しい相談内容

・ セクハラを受けた
・ パワハラを受けた
・ 能力不足など、正当な理由で解雇された
・ 経歴詐称で解雇された
・ リストラされた
・ 異動、配置転換された
・ 懲戒処分を受けた

この辺は就業規則により守られたり、罰せられたりするものなので、労働基準法とはちょっと違うんですね。なので警察に行くなり、弁護士の所にいくなり・・・という感じでお願いします!


労基をどう活用するか?

労基への情報リークは、従業員にとって「伝家の宝刀」「ファイナルウエポン」なんですね。

残業が多いけど、上司に行っても、社長に行っても解決してくれねー!
だったらもう労基に行くしかねー!みたいな感じで活用されるんですが、僕の肌感ではそこまで活用されていない気がします。
なぜなら面倒だからなんですね。

クソみたいな残業を課せられたり、残業時間を削減されたり、不当評価etc…で、「ムカつくから労基行こうかな」というワードはよくでてくるんですが、結局この発言者が転職が決まると、どうでもよくなるんですよね笑
故に、企業はロクに反省もせずに、悪政を敷き続けるという訳ですね。

あとは、正義の密告をしても「バレそう」と思って臆しちゃうのもあるでしょう。
出る杭が打たれる世の中ですね・・・

故に、企業も労基に訴えられたら是正勧告を受けますし、上場を目指す企業などであればアウトになってしまうんですが・・・実際のところは従業員が「面倒」「もうやめるしどーでもいい」「バレたら困る」などの理由で、泣き寝入りするケースが多そうです。


まとめ

てなわけでまぁ皆さん接する機会はそう無いと思われる労基ですが、もしいかなければならい位まで追い詰められた時は、是非使用しましょう。

会社を辞める勇気や、何もかも失っていいという勇気があれば、労基に行ったら、少なくとも上司とかには一矢報いることができるので、是非、悪い企業に好き勝手やられないで戦って欲しいですね。

とにかく企業の皆さんは、従業員を大切にしましょう!


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