#830 人事論18｜ブラザー・シスター・メンター制度について
新卒・中途問わず、新しい会社で仕事をしていく上では、業務面でのサポートはもちろんですが、業務以外のサポートも重要であり、社員定着においてはこの入社後～１年くらいの時期が非常に重要です。
故に、多くの企業は新入社員に対して「ブラザー（シスター）」もしくは「メンター」という形のサポート制度を導入していたりします。
本日はこれらの制度を紹介しましょう。
ブラザー（シスター）制度とは？
ブラザー・シスター制度（Brother-Sister制度）は、「ブラシス制度」との略称でも呼ばれており、学校や職場、スポーツクラブなどで使われる制度で、新入生や新人が先輩から支援や指導を受けるための仕組みです。
この制度は、特に日本の学校や大学、部活動でよく見られるものですが、今回は企業においてのバージョンを説明しましょう。
ブラシス制度の特徴
目的
新しい環境に馴染むためのサポートを提供することです。
新入社員が先輩（ブラザー・シスター）に指導やアドバイスを受けることで、企業でのスタートをスムーズにします。支援の内容
業務の習得、社内ルールの把握、コミュニケーション活性など、幅広い分野でのサポートが提供されます。
新入社員が何をすべきか分からない場合や不安を感じたときに、先輩（ブラザー・シスター）が助言をしたり、具体的なアクションプランを提示したりします。親密な関係構築
この制度によって、親友社員とブラザー・シスターが親密な信頼関係を築きやすくなり、新入社員は気軽に相談できる相手を見つけることができます。
ブラジス制度のメリット:
新卒社員の適応を支援
新しい環境に早く適応できるため、ストレスや孤立感が軽減されます。ブラザー・シスターの成長
先輩社員側も指導役を担うことで、リーダーシップや責任感を育むことができます。
一般的にブラザー・シスターは、同じ部署でもよいのですが、隣の部署であったり、斜め上の関係性が良いと言われています。
同じ部署だと言いにくい相談も、違う部署の先輩だったら言えたりしますからね。
メンター制度とは？
ブラシス同様に「メンター制度」というものも存在します。
メンターは通常、専門的な知識やスキルを持つ経験豊富な人が若手や後輩、新入社員を支援する形です。
関係性は仕事やキャリアに特化しており、よりプロフェッショナルな指導やキャリア形成の助言に重点が置かれます。
メンターは指導対象よりも経験や知識で大きく上回る場合が多く、関係は必ずしも対等ではありません。
つまり、メンターは、ブラザー・シスターほど関係性が近く無いんですね。
とは言え上司とも異なるので、隣の部署の責任者など、そのようなプロフェッショナルな職位を持った方が任命されるケースが多いです。
ブラシス制度とメンター制度の違い
1.サポートの内容
ブラシス制度は、新入社員が新しい環境に馴染むための日常的なサポートが中心です。職場の基本的なことやルール、マナー、同僚との関係の形成など、幅広いアドバイスを提供します。
また、フォーマルさが少なく、気軽に質問や相談ができる関係を築くことが目的です。
一方メンター制度は、職場やキャリアに関するサポートが中心で、特定のスキルやキャリア戦略に関する具体的な助言がメインです。
キャリアアップ、プロジェクトの進め方、業界の知識などが重点になります。
よりフォーマルで長期的な成長を支援する関係で、新入社員が目標を達成するためにメンターが計画的にサポートを提供します。
2. 期間や深さ
ブラシス制度は短期的なサポートであり、一度環境に適応すれば、自然とその関係は薄れていく場合が多いです。
一方、メンター制度は長期間にわたる支援が期待されることが多く、新入社員のキャリアや成長を見守りながら継続的な指導を行います。
3. 関係性
ブラザー・シスターもメンターも「上司」は外すべきです。
上司は上司として教えなければならないチームのルールがありますが、メンターが教えるのは「社会人として」のルールであり、ブラザー・シスターが教えるのは「会社に適応するため」の方法なんですね。
故に、同じチームや事業部のメンバーではなく、違うチームや事業部のメンバーで良いのです。
そして、「違う部署の人と関わる」というのは会社において非常に重要なんです。規模が小さくても、これがないと同じ人としかこにゅにケーションを取らなくなってしまうので、多少強制にでもそうするのがベターですね。
まとめ
そんな感じで何となく伝わりましたかね？
とにかく、新入社員のケアは非常に重要ですので、このような「メンター」「ブラザーシスター」がいれば非常に心強いですね。
まだ未導入の企業は是非検討してもよいかなと思います。
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