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#556 アルバム論27|Everything / Mr.Children(1992)

アルバム論、今回からはミスチルを紹介したいと思います。

以前に「深海」は紹介したんですけど、その前後のアルバムについては紹介しておりませんでした。
ですが、LUNA SEAとかXとか黒夢とか、ほぼ全部のアルバムを紹介したりしていた中で、ミスチルも思い入れがあるので、深海以外のアルバムも語りたいと思ったので、今回の「Everything」から「Discovery」まで、ガッツリ紹介したいと思います。




Everythingとは

Everythingはミスチルのデビューアルバム(ミニアルバム)ですね。
初めて聞いたのは小5の頃だったと思います。
僕が人生で2枚目にかったLPですね(1枚は次の次の次に紹介するATOMIC HEART)

この頃、イノセントワールドとかTomorrow Never Knowsとかがブレイクし、ミスチルは完全に時代の寵児となっておりました。
そして僕もファンになり、シングルだけではなく過去の曲も知りたいという思いが芽生え、このアルバムを購入した記憶がありますね。
この辺でコンプリートして聞きたいという思いが、今の音楽ライフを形成したと言っても過言では無いでしょう。

そんな感じの今作ですが、もうデビュー作と思えないクオリティです。
これは絶対売れるな…というのを、聞いた人は感じずにいられなかったでしょう。
インディーズ時代の曲がほとんどだったと思いますが、まさにデビュー作に相応しい作品ですね。


Everything 全曲解説

1. ロード・アイ・ミス・ユー

1曲目は哀愁漂うロックンロールです。
僕はこの曲のタイトルの「ロード」は、割と最近までRoad(道)と思っていたんですが、そうではなく「Lord」、意味としては「おお!」「ああ!」「神よ!」みたいな感じで使われるようで、そのまま「おお!君がいなくて寂しい!」みたいなタイトルなんですね。

いきなりキレのいいギターで始まるんですが、Bメロから徐々に盛り上がってきて、そしてサビがいい。
1番の歌詞は「抱きしめた あの夜は もう二度と 戻らない」
2番の歌詞は「抱きしめた あの夜に もう二度と 戻れない」と微妙に違う。この感じが凄く良いですね。
そしてサビのメロディも言うまでもなく、メチャクチャいいです。

才能の片鱗を1曲目から見せてくれる、そんな曲ですね。


2. Mr. Shining Moon

この曲は最初から最後までとにかくポップで、ゴキゲンな曲ですね。
Mr.MoonlightとかMiss Moonlightとかと同じ感じで、お月様を擬人化した感じの曲です。
とにかく超ポップ、このアルバムでもブッチギリでポップな曲で、最初から最後までがサビみたいな曲ですね。


3. 君がいた夏

そしてこの曲は君がいた夏はミスチルの1stシングルです。
とにかくメロウ極まりない、最初から最後までメロウな曲ですね。
イントロから相当メロウで、ストリングスを聞いてるだけでウルッと来てしまったりするんですが、完成度はかなり高く、シングルカットされるべくしてされた曲ですね。

この曲は歌詞が良いんです。
Aメロから切ないストーリー仕立ての歌詞が始まるんですが、この曲の主人公は9歳くらいで、毎年夏の間は親の実家である田舎の地方に行くんですけど、そこに住んでいる少女に恋をしているんですね。
なので毎年その子に合うのをキリン位首を長くして待っているんですが、夏休みが終わると小学校が始まるのでまた夏が終わる、もうサヨナラだねと言う感じなんでしょう。
小さな恋のメロディにも似た切ない物語です・・・といっても僕の想像なので全然違う解釈かも知れませんが笑

とにかく、完成度はかなり高い曲です。
1回友達がカラオケで入れた時に、みんなでマイクを取り合って熱唱した思い出がありますが、そういう曲ありますよね。まさにそれでした。

初めて聞いてから30年くらい経ちますが、未だに夏の終わりに聞きたくなる曲ですね。
アウトロとかメロウで凄く好きですね。


4. 風~The wind knows how I feel~

この曲もこのアルバムで愛されている曲ですね。
僕にミスチルを教えてくれた姉の友達的な人が、このアルバムでは一番風がいいよと教えてくれた記憶があります。
アコースティックで始まるんですが、そこから壮大なストリングスが入って、全体的に盛り上げて行く、勇気をくれる曲です。

いつかは僕も君のような優しい風になれるかなの歌詞は秀逸ですね。


5. ためいきの日曜日

このアルバムでは一番ダウナーというか、重めの曲だったので初めて聞いた小5の頃はそんな琴線に触れなかった記憶があり、ずっとその印象でいましたが今回久々に聞いてみたらカッコよかったですね。
ラスサビのぶっ壊れて盛り上がっていく辺りは秀逸ですね。


6. 友達のままで

当時このアルバムでこの曲が一番好きでしたね。
とにかく泣ける。やはりこの時期のミスチルは本当に泣けるんです。
主人公は女友達に対して「友達のままじゃいたくない」→「もっと関係性を深めたい」→「というか恋人になりたい」と切り出したんですけど、その女友達は泣いてしまった…というエピソードを思い出しながら、何も考えずに車を走らせるという曲ですが…センスエグイですね。
これを22歳とかそれ位で作ってたと思うと本当に秀逸です。

そして何より、この曲はメロディが凄く良いんです。
イントロもAメロもBメロもサビも、アウトロまでも素晴らしい。
初期の名曲ですね。


7. CHILDREN’S WORLD

そしてバンド名をほぼ冠した曲ですね。
曲名的にかなり思い入れがある曲と思いますが、僕もこの曲は凄く好きですね。僕がミスチルの好きな曲を30曲入れたプレイリストがあるんですけど、1曲目はこの曲です。

とにかくギターのリフといい、スタンド・バイ・ミーを思い起こすワクワクする歌詞と言い、サビのハモリと言い、ライブで最高に盛り上がる曲でしょう。
そして他の曲よろしく、この曲も抜群にサビのメロディが良いです。

もうブレイクしたという結果が分かっていてこの曲を遡って知った人が多いとは思いますが、やっぱこの頃から抜群にセンスがあり、やっぱり売れるべくして売れるというのは分かる、そんな作品ですね。


まとめ

そんな感じでデビューアルバムにして完成度が相当高く、やはりブレイクするべくしてブレイクしたミスチルの才能の片鱗を見ることができる、そんなアルバムです。
「ロード・アイ・ミス・ユー」とか「友達のままで」とか「CHILDREN'S WORLD」とかをブレイク以降に出してたら普通にミリオン以上売れてたでしょうからね。

そんな感じで個人としても懐かしい作品を振り返りました。
次回はKind Of Love行きましょう。

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