#222 ゲーム論⑩|エキサイトステージ
以前に本テーマにおいて、スーパーフォーメーションサッカーというサッカー黎明期に楽しんだゲームがあった紹介をしましたが、それ以降も「ジーコサッカー(これは伝説のク◯ゲー)」「プライムゴール(リフティングのみ)」「武田修宏のなんとかサッカー(恐らくこれを知る人は少ない)」と、雨後の筍のようにサッカーゲームが乱発しましたが、僕らキッズの心を掴む作品はずっと出てこなかったんです、が!
94年にリリースされた「エキサイトステージ94」は僕らの中で一大ムーブメントを巻き起こすこととなりました。
エキサイトステージとは?
Jリーグとライセンス提携して実在のチーム・選手を扱うサッカーゲームはJリーグ開幕年の93年にリリースされたプライムゴールの方が先行しておりましたが、その1年後にジュビロとベルマーレが昇格し12チームとなった1994年のJリーグを題材としたエキサイトステージ 94の方が圧倒的に僕らの中では支持されておりました。
エキサイトステージが優れていたところは、まずは操作性でしょう。
プライムゴールはあまり覚えてないんですけど、とにかく選手をうまく動かせなかった記憶があります(あと1vs1になると謎のシーンチェンジ)
エキサイトステージはその分、操作性が非常にスムーズでした。
今風で言うとUI/UXがよかったと言えるのではないでしょうか。
あとはこれは賛否が分かれる所ではあるでしょうが、こうすれば点を取れる必勝パターンがあったのも愛された所以ですね。
「この位置からシュートを打ったら絶対入る」とか、「ここからセンタリングしたら絶対入る」とかありましたね。
そしてなんと言ってもヒールリフトをした後の浮き玉をカーブをかけてボレーしたら絶対入るコースがありましたし、それが全員できるという笑(ちょっと記憶薄れてますが)
ヒールリフトからのボレーなんて、当時のメンバーでできたのジーコくらいしかいない筈なのに、柱谷哲二とかでもできてしまうという笑
能力(パラメーター)もあったんですが、そこまで影響無かった記憶がありますね。
ただ、シジマール(清水)と松永(マリノス)には通用しないコースがあったり、その点はリアルでした。
サロンフットボールという麻薬
「エキサイトステージ=サロンフットボール」と言っても良いくらい、このシステムはメチャクチャ面白かった。もう友達と対戦する時は100%サロンフットボール。
普通の11人制での対戦はほとんどしなかった記憶があります。
サロンフットボールとは、要はフットサルですね。途中で名称もフットサルに変わった記憶もありますが、当時はサロンフットボールでした。
確か8人制(?)なんですけど、とにかくこのゲームを盛り上げる要素が2つありました。
1) ファールという概念がない
これは今でも理由が謎ですが、このゲームにはファールという概念が無かった笑
もうタックルしまくり、スライディングしまくり、とにかく潰す、潰す、潰す!潰さない理由がないんです笑
なので僕らは友達との対戦プレイで拳を交わす代わりに、選手たちに思いを投影して、タックルしまくり、スライディングしまくるという笑
2) ラインアウトという概念がない
そしてなんと言ってもこれです。
ファールがないのでフリーキックが存在しないのは上記(1)の通りですが、サイドラインや、ゴールラインがなく、スローインやゴールキック・コーナーキックが存在しない。
全部壁で跳ね返ってくるんです笑
なのでそのエアホッケー的な、スカッシュ的な感じで壁の跳ね返りを予想してプレイするというのはメチャクチャアヴァンギャルドでしたね。
そして、みんな徐々にボールだけではなく、壁ともトモダチになるんです笑
壁を経由してのシュートとか、カーブをかけてセンタリングして、GKが飛び出したところを見計らって壁からのシュートとか。
とにかく壁がアシストしまくってくれるんです笑
3) もはやサッカーという概念がない
イコールこういうことですね笑
とにかくサロンフットボールはマジで面白かったですが、エキサイトステージ95になってちょっとトーンダウンした感覚がありました。
やっぱり94のサロンフットボールこそ至高でしたね。
エキサイトステージが与えてくれたもの
とにかくこのゲームは時間泥棒でしたね。
1994年の1/30くらいはこのゲームをしていた時間だったのではと思っています。
ちょとこの年はJリーグもまだまだ盛り上がっており、実体験でも小学5年生になってサッカーのレベル(というか指導の厳しさ)がワンランクあがり、毎日遅くまでサッカーしてましたし、そして家での余暇はJリーグを見たり、エキサイトステージを見たり。
そしてそれ以外の時間も「イレブン」とか「かっとび一斗」とか多分読んでましたからね。とにかくサッカー三昧の日々でした。
俺はプレイするのも、バーチャルでプレイするのも、情報をインプットするのも、本当に全てが好きだったんですね。
そんな感じで思い出に残るゲームでしたね。
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