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#264 政治論⑧|第49回 先進国首脳会議(広島サミット)

本日まで開催されていた、第49回 先進国首脳会議(通称:G7広島サミット)に関して、所感を書きましょう。


サミットとは?

今回のサミットは2023年5月19日から5月21日の期間で、広島県広島市のグランドプリンスホテル広島にて開催されました。

国際的な政治的・経済的課題について年に1度議論する会合であり、参加国は日本・アメリカ・カナダ・フランス・イギリス・ドイツ・イタリア及びEUで構成されております。
ちなみにG7のGはGroupのGであり、元々はG8だったんですが2014年にロシアが外れて7カ国になりました。

そんな感じで主要国で議論はするものの、「決議」「決定」「宣言」その他諸々は、国際法上の根拠を何ら持たず、すなわち非参加国に対する拘束力のない“仲間内での取り決め”に過ぎない為、サミット自体を否定する声もあるようです。
が、とは言え世界中のエリートが集まるサロンなので、決議内容はそれなりの脅威となるんですね。

このサミット、1975年から開始され、当時のメインテーマはオイルショック、日本からは三木武夫首相が出席してました。

以降は持ち回りで毎年開催されており、日本は1979年(東京)開催を皮切りに、1986年の同じく東京開催、1993年のまたまた同じく東京開催、そして2000年にようやく変えてきて沖縄開催(安室がNEVER END歌ってたやつですね)、2008年には北海道の洞爺湖サミット、そして2016年の伊勢志摩サミットを経て、今回で6回目で、広島にて開催となりました。

今回のテーマは公式では下記となっておりました。

  • 法の支配に基づく国際秩序の堅持
    力による一方的な現状変更の試みやロシアが行っているような核兵器による威嚇、ましてや、その使用はあってはならないものとして断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くとのG7の強い意志を力強く世界に示す。

  • グローバル・サウスへの関与の強化
    エネルギー・食料安全保障を含む世界経済や、気候変動、保健、開発といった地球規模の課題へのG7としての対応を主導し、こうした諸課題へのG7による積極的な貢献と協力の呼びかけを通じ、グローバル・サウスと呼ばれる国々への関与を強化する。


なぜ広島だったのか?

議長の岸田さんの選挙区だったのが理由とのことですが、それよりも「ウクライナ侵略を続けるロシアが核兵器使用の威嚇を行う中、被爆地であること」が最大の理由だったことが、最後のスピーチなどから伺うことができました。

プログラムでも初日に平和記念公園に訪れ、原爆慰霊碑への献花もありましたが、ジョー・バイデンはどのような思いだったのかが気になるところですね・・・

ついでに「はだしのゲン」でも読んで欲しかったところですが、教科書から削除されたので読めないですね・・・
余談でした!


何を議論したか?

これは「恐らくこういう話をしただろう」という僕の憶測です!
全く違ってるかも知れないので、その辺を踏まえてご一読を!

ロシアによるウクライナ侵攻

ウクライナからゼレンスキー大統領も来日し、やはりこの件に関して熱く議論したようですが、その中で「ロシアへの強い非難」「制裁強化で一致」したとのことです。
それがロシアに対する揺るがない決断なのであれば、もう少し非難のレベルを上げて欲しいですね。
一部の国では大使召喚とかもやっているみたいですが、この辺を強めるとかで、遺憾と伝えるだけではなく、目に見える形でロシアを特別視すべきと考えます。


核廃絶に関して

ロシア侵攻に付随して、もちろんこのテーマについても語られたと思います。
実際に使用されることは無いとは思いますが、追い詰められたロシアももですし、確率としては隣の隣の国とかが一番やりそうではあるので、しっかりとルールを明確にして欲しい。
個人的には非核三原則は撤廃して、抑止力として所持して欲しいですが、核廃絶と抑止力としての保持は矛盾しているという説もあります。
まぁ頷けはするんですが・・・

あとは、田母神元航空幕僚長の主張である「この世から核兵器が無くなる時は、核以上の武器が完成した時」という論だとも思ってしまいますが・・・
それでも現実的な落とし所もつけて欲しいですね。

岸田首相の挨拶は良かったと思います。

今日、こうして人類の生存を信じ、平和を希求し、広島に集う各国のリーダーたち、世界のメディア、明日を担う若者や子供たち、そして先の大戦を知る皆さん。我々はみな「ヒロシマの市民」です。世界80億の民が全員、そして「ヒロシマの市民」となった時、この地球上から核兵器はなくなるでしょう。私はそれを信じています。
今回、私はそうした思いで、ここ広島で世界の首脳たちに集まっていただきました。

岸田首相 総括より


SDGsに関して

この辺に関しても引き続きディスカッションしたと思われます。
日本国内においても「SDGs」の取り組みは徐々に浸透している印象もありますし、昨日の日中に放送していた特番も非常に良かったです。
国が主導して、この辺の取り組みも先導して欲しいですね。


LGBTに関して(?)

これも「サミット前までにLGBT法案を通す!」と一部の方々が盛り上がっており、結果保守に配慮した形で、LGBT理解増進法案に修正が入る形で衆院に提出したようですが、野党は反対しているようです。
とにかく、拙速に決めるのではなく、当事者の声を聞いて決めて欲しいですね。


まとめ

そんな感じのサミット、本日無事に閉幕しましたが、むしろここからが始まりで、議論したことを実現すべく色々なことがスタートすると思われますが、岸田首相に対する評価は高いようですね。

僕は岸田さんは良いとも悪いとも思って無いですが、今回のサミットの成功を武器に、日本の発言権や存在意義を強めて欲しいですね。

そして次回サミットは2031年ですかね?
その頃僕は48歳・・・色々考えてしまいますね笑



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