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#206 蹴球論21|1999年 ワールドユース 〜黄金世代の躍進〜

1999年の4月に開催されたワールドユースは正直ほとんど覚えていないです。
というのもこの時期、僕は高校1年生で一人暮らしをスタートしたタイミングで、とにかく生きるのに必死でサッカーを見る余裕がなかった!

しかし!
どうやら、日本代表が調子いいみたいじゃないですか?
準々決勝あたりからメディアでも騒がれていた記憶がありますが、そして準決勝!そして決勝!
FIFA主催の国際サッカー大会で、日本が最も高順位を記録した大会であり、未だにこの記録は塗り替えられておりませんね(女子はW杯優勝してますが)
※ ここまで書いてちょっと調べると「男子日本代表の国際大会の最高記録は2001年のコンフェデ準優勝もありました

この年1999年のワールドユースに出場資格があったのは1979〜1980年生まれの選手達で、この大会準優勝が影響で「黄金世代」と呼ばれるようになりました。
何気に僕の姉が79年生まれなので4歳上なんですが、姉と同じ年齢の人間がここまで世界に名前を轟かせているのは上がりましたね。

チームの中心は小野伸二でした。13番をつける小野はまさにキング。
前年に18歳でワールドカップフランス大会に出ている時点で彼はスペシャルでした。
今の価値観で言うと、去年開幕スタメンのFC東京の松木くんがカタールW杯で試合に出たようなものですから、その偉業さが理解できると思いますが、本当に当時の小野は凄かった。
この後に怪我をするんですが、その怪我さえなければ小野はもっと今以上に活躍できたであろう説もあるので(今のキャリアも十分すごいんですけど)

あとは本山がキレキレでしたね。今でいう三苫のみたいな感じで、乾然りアタッカーは左サイドが攻めやすいのでしょう。
あとはエース高原、オフェンシブに小笠原、ボランチに遠藤(ヤット)稲本、そしてDFに中田浩など、後の代表で主力となるメンバーがガンガンいながら、他にも酒井加地播戸永井、南など、後のA代表で活躍するようなメンツ。まさに黄金世代と言っても過言では無いですね。


大会概要(予選リーグ)

同じグループはカメルーンアメリカイングランド
イングランドにはクラウチとかアシュリー・コールがいたようです。
初戦のカメルーン戦は1-2で落とすんですが、次のアメリカを3-1、イングランド2-0でを2タテして、2勝1敗が3チーム並んだ中で得失点差で1位で決勝トーナメント進出。
ちなみにイングランドは3戦全敗で最下位という今では考えられないグルーヴでした。

ちなみにこの大会も24カ国出場し、6グループに分かれてグループ1位&2位と、成績上位の3位4チームが突破できる1994アメリカW杯形式でしたが、アジアから一緒に出場した韓国・サウジ・カザフスタン、更には前述のイングランドやドイツが予選敗退するという修羅のグループリーグでした。
(まぁヨーロッパはU-20にあまり力入れてない感もあるんですが)


決勝トーナメント

日本は決勝トーナメントでも絶好調。
1回選でシモンなどを要するポルトガル戦を1-1 PK5-4で下しまして、準々決勝は1回選でアルゼンチンを下したラファエル・マルクス要するメキシコが相手でしたがこれまた2-0で下し、これまでの95年・97年の記録ベスト8の壁を突破!
そして準決勝では、ブラジルを下して上がってきた古豪・ウルグアイと対戦。今大会絶好調の高原のゴールと、永井の嬉しい今大会初ゴールで2-0で勝利!決勝進出!!
FIFA管轄外ではありますが、これまではメキシコ五輪の3位(ベスト4)が最高だったんですが、初の決勝進出です。

しかし!
ここでチームを牽引していた圧倒的エース、小野が累積警告で決勝の出場停止!キング抜きで戦う相手はスペイン

スペインはシャビとかカシージャスとか、後に世界を制する鬼達がおりましたし、あとは僕のサッカー関連書籍でBEST3に入るくらいに読み込んだ「山本昌邦 備忘録」によると、決勝当日にトルシエが狂ったらしく、意味不明の朝練、試合食のカット、謎采配をしたらしく・・・
0-4という大敗に終わってしまいました泣


まとめ

これまで「キャプテン翼 ワールドユース編」や、「Jドリーム 飛翔編」という漫画でこそU-20世代で決勝に進出しておりますが、流石に現実では初!
現実が漫画を越えそうになった瞬間、今考えても非常に貴重でしたし、夢がありましたね。

決勝で敗れてしまったと言えど、この大会で日本サッカーが大きく前進することができた、貴重な大会でしたね。


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