『書く瞑想』の実践記事 マンスリー・ジャーナリング
古川武士『書く瞑想』を読みました。
ここでは、日単位のワーク(デイリー・ジャーナリング)、月単位のワーク(マンスリー・ジャーナリング)、クール単位のワーク(クウォーター・ジャーナリング)の三種類が紹介されていて、それらを通じて自らの習慣を根本から見直していくことが推奨されています。
なぜこの本を読んだのかといえば、「書く」ことと「瞑想する」ことの親和性に自分自身で気づき始めていたところに、ちょうどこのタイトルが目に飛び込んできたからです。
「瞑想(いわゆる座ってやるやつ)」は高校の頃にどハマりしていて、今でもちょくちょく実践しています。「書く」ことに関しては、最近自分流のアウトライナー構築にハマっていて、日常の中で自分のために文章を書くことが習慣化してきました(アウトライナー構築には以下の本を参考にしています)。
そんな中で、なんかゾーンに入ったように文章が自分から流れ出してくるような瞬間を時々味わうようになり、この感覚は瞑想時の感覚に似ているなあなどと思っていたわけです。だから、『書く瞑想』の言っている理論的な部分は抵抗がなく受け入れることができました。
このことをあえて悪く言えば、この本を読んで思想的に何かが変わったとか、そういったことは一切ありませんでした、ということになります。元から感じていたことがより強固になっただけで、目新しさは自分にとってはなかった。
しかし、この本が提示している具体的なワークに関しては、やってみる価値がありそうだと感じました。そもそもこの本は方法論を提示するマニュアル、技術書のようなもので、読んで衝撃を受けるような類のものではなく、その提示された方法を実践していく中でじわじわと自分が変わっていくような、そういったものです。ならば、口を開けてただ読んでいるだけでは仕方がない。他でもない自分自身が、手を動かさねばならぬのです。
デイリー・ジャーナリング
デイリー・ジャーナリングは、毎日の出来事を感情ベースで「放電(負の感情)」と「充電(正の感情)」に分け、それらについて分析するワークです。日記のようではあるのですが、感情にフォーカスした分析を行なうのがオリジナルな点です。
文字通り毎日はできなかったのですが、この一ヶ月の間地道にログを貯めてきました。ある日のデイリー・ジャーナリングをお見せします。
こんな感じで、感情ベースで出来事を分析していきます。これをやるだけで、毎日の過ごし方が変わってきているような感覚があります。日々の幸せを実感できるようになっていて、精神的にとてもよく作用しています。
マンスリー・ジャーナリング
さて、上のような「放電」と「充電」を一ヶ月分貯めてきたところで、マンスリー・ジャーナリングというワークの出番がやってきます。これは、月一で抜本的な習慣の見直しを図るというものです。実際に見ていくのが早いと思うので、早速先に進みます。
インパクト図
放電と充電にそれぞれ関連するキーワードを三つに絞り、それを図にします。シンプルですが、三つに絞るというのが重要で、それによって行動に移しやすくなります。「有限化」ですね。
実際にやってみた結果がこちら。
基本的に自分のマイナス感情は「焦り」に集約されていることがわかります。楽しすぎた日は「今日何も進捗産んでいない、、」となってしまうため、結局楽しみきれません。適度な進捗の上に、そこからの解放として楽しみがある。そういった構造が現れています。したがって、プラスの行為として「進捗」が挙げられています。誤字恥ずいですね。
マイナスに比べ、プラスの感情・行為の方は結構多様で、「エウレーカ!(わかったぞ!)」という感覚であったり、「エンタメについて人と語る時間」が好きだったり、割と一つに括りきれない感じでした。そのことを把握できたのも割と大きかったです。
価値観マップ
自分にとって大事な価値観を書き出します。
「安心」「面白い」「感謝」「エウレーカ」が私にとって大事なようです。そして、他者との関わり方がそれぞれの価値観にとって異なっていて、少なくとも他者との関わりを考えることが自分と向き合う上で不可欠であることはわかりました。
理想のビジョン
理想のビジョンと、それを実現するための具体的な目標を書き出します。
一番の土台は身体の健やかさであるということをまず重視しています。その上で、今私が一番取り組むべき数学について、向き合い方を提示しています。そしてさらにその上で、新奇性や面白さの追求を目指しています。自分のコアが定まったような感じがします。
行動プラン
来月に具体的に行なう行動を挙げていきます。
具体的にと言いながら結構抽象的になってしまいました。これは次回以降で改善したいところです。日時を決めることが推奨されているのですが、これはめちゃくちゃ重要だなと思いました。そうしないと、人は、やらない。
習慣化プラン
一日単位の時間割を作ります。理想と現実の二種類をつくって、比べます。
午前にサボると、一気に全てが崩れることがわかります。これは運動後疲れて動かなくなることに起因していて、それを防ぐ策として、もう「機械的にコーヒーを飲みにキッチンへ移動する」みたいな案が考えることができそうです。
まとめ
このワークをした後もやはり、もうすでにわかりきっていたことの確認だったなと思いましたし、繰り返すようですが新しいことは何一つ生まれなかったのですが、この「あたりまえを確認して遂行する」というのが実は難しくて、そのことにしっかりと向き合ういいきっかけになりました。前までの私ならこのようなワークを丁寧に本の通りにやるなんてことはしなかったと思います。面倒ですし、多分新しいことは何もないとわかっているので。しかし、それでも、手を動かして、やる。身体の運動を軽視していた昔の自分は今の自分を笑うでしょう。わざわざ本の勧めに従って「手書き」でワークを行なっているのも、昔の自分から見たら超絶ダサいし、不恰好。ただ、今の自分はそうは思いません。身体を経由した入出力がいかに脳みその思い描く通りの挙動をしてくれないか、その問題と向き合うことが今の私にとって一番大切なことで、その精神がこのワークの中にも表れていますし、そもそもこのワークをバカみたいに丁寧にやること自体にも表れています。
このワークは少なくとも三ヶ月間は続けて、クウォーター・ジャーナリングをやるところまで行きたいと思っています。またそれも記事にするつもりなので、ご期待ください。それでは。
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