顔と数字　景色と数字

紙なんだよ　紙
紙切れなのだよ　

渡すと何でも貰えます
衣服　食べ物　家だって

お金　紙幣
数字が書いてある紙

数字がいくら多くたってダメ
顔が違うだろ
どこだいこの景色

同じ大きさで顔と数字が書いてあるのに
ここでは使えない

みんなが知ってる顔
みんなが知ってる景色

それが合っていないとただの紙切れ

数字はみんなで決める

この布は100
でもこうして縫い合わせたら10000にする

この食べ物は1000
それは傷があるから100だよ

この家は100000000
狭いからその家は10000000

紙いっぱいあったらなんでも貰える

紙が欲しいの？　

カッコイイ布が欲しいの？
綺麗な食べ物が欲しいの？
大きい家が欲しいの？

何にでも変わる紙
権利を手にすることができる
ただの紙でもみんながそれを欲しがって

また権利を行使する

決めた数字を信じている限りその数字に価値が生まれる

数字をみんなが信じなくなったとき価値はなくなる

顔と数字　景色と数字　今や紙も画面の数字に