ウイスキー転売体験記
流通量は減少、ボトル単価は高騰、長期熟成ボトルなどは(札束を積まないと)めっきり手に入りにくくなった昨今。家でゆっくり飲むためのウイスキーを確保するのも大変ご時世になってしまった。
最近は季節的なこともあってハイボールを飲むことが多いので、70年代~80年代ごろに流通したブレンデッドウイスキーを重宝している。当然普通の酒屋さんにはほとんど置いていないので、手に入れるためには2次流通品に手を出すしかない。今流行りの転売品である。(厳密には違うが)
この2本はいろいろ持っているブレンデッドでも好きな銘柄で、濃いめのハイボールやストレートでサクッと飲むのに好適だ。2次流通市場にも比較的多く残っている。
とはいえこんなボトルでもこの数年で価格がじんわり上がっており、今色々買うのは本当に残念な状況になってしまった。
2次流通市場の帝王サントリー
今やNA製品でさえまともに手に入らない山崎・白州・響。一般向けもプロ向けも流通が悪く、どの業界からも悲鳴しか聞こえてこない。SNSには希望小売価格以上で販売している酒販店が晒され、フリマアプリには転売品が溢れている。
個人的には酒販店のプレミア価格や抱き合わせ販売はやむを得ない判断だと思っている。割り当てが減った分当然売り上げは落ちるし、ブームとは言え人気銘柄以外はそれほど売れ行きが良いとは思えない。落ち込んだ売り上げを補填するための苦肉の策だろう。
今回この記事を書こうと思ったのは、久しぶりに山崎NAのフルボトルが手に入ったから。定価4,500円、購入価格はリサイクルショップで6,500円程だった。
フリマアプリでは送料込みで10,000円程度。それほど売れている様子には見えないが、相場を下回れば即売れの模様。お酒の買取に特化した買取店の相場は8,000円から10,000円程度、これはネットで確認。せっかくなので街中のブランド品買取店にも持ち込んでみた。結果は5,000円~7,000円程度。NAでも定価で手に入れば即利確だ。
今回持ち込んだ買取店は店頭販売も同時に行っていたが、そこでの値付けは11,000円。なかなかの利幅で販売している。
利益とは何かを考えると…
酒屋やコンビニをめぐってNAボトルを大量に買い、転売して得られる金額は正直微々たるものだ。かかる手間と時間を思えば、正直マイナスではと思ってしまう。NAや12年程度のボトルは本当に飲みたい人の手に渡って欲しいというのが正直な気持ちだ。
ただし、長期熟成ボトルに関しては少し様子が変わってくる。
例えば18年・25年・30年といった長期熟成ボトルが定価で売られていたとしたら、自分は必ず買うと思う。当然飲むためだが、これらのボトルの買取価格を見ると、最早飲むことが最優先の製品とは思えない状況になってしまっている。
正直言って、自分は今のサントリーにそれほど思い入れが無い。転売の利益で自分がもっと好きなボトルが買える…
正直言って最近よくわからない状況が多発しているウイスキー業界。もう少し健全な状況になって欲しいと切に願います。
今回の山崎は一杯飲んで状態に問題が無ければ、知り合いのお店に寄付する予定です。
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