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越境ECの基本と注意すべきポイント

今後も越境EC市場は伸びていくと予想されるため、売上拡大を見込んで早い段階で参入しておきたいところ。しかし、国境を超えたビジネスなので、立ちはだかる壁が多いのが事実です。 ・越境ECに参入したいけれど、まず何をしたらいいのか分からない ・海外のECトレンドが分からない ・海外販売する際に注意するべきポイントを知りたい このような疑問をもっている担当者も多いのではないでしょうか。 本記事では、「海外のEC事情」「越境ECの押さえておくべき基礎知識」「越境ECサイトを構築する際の注意点」について解説していきます。 新たに越境ECを始めようと思っている方はぜひ参考にしてください。


現在のEC事情

世界のEC市場のシェアを55%占めるのが中国です。
そんな中国のEC市場で最も規模が大きいのはアリババグループが運営するECプラットフォーム「Tmall(天猫)」です。
日本企業ではユニクロやソニーが出店しています。 そしてシェアは中国の3分の1程度ですが、2位はアメリカになります。
アメリカでは日本でも有名な「Amazon」が最大規模のEC市場となっています。 そして日本ですが世界のEC市場のシェアではたったの3.2%となっています。 日本のEC事業者が海外に進出する機会が増えていますが、それでもまだ発展途上の市場であることがわかると思います。
越境ECに参入すると、ターゲットが国内から海外へと広がります。 日本の人口は約1.3億人ですが、世界の人口は約73億人。 全世界に進出しなくても、ターゲットの規模は確実に大きくなり、売上の拡大が見込めるのです。

越境ECを始めるうえで最低限必要なもの

・言語対応 1つめはその国の言語に対応する必要があること。


中国で販売する場合、当たり前ですが日本語ではなく、世界共通語の英語でもなく、中国語に直さなければなりません。 カタコトの言語では伝わらないので、現地の人に違和感を感じさせない言葉へと翻訳することが必須です。でないと、越境ECのスタートラインにも立てません。
言語対応するべきなのは、商品紹介ページのほかにもさまざまあります。 例えば、ショッピングカート。「フリガナ入力」「和暦での誕生日」「(自分しか分からない答えを設定する)秘密の質問」等の日本ならではの項目は単純な翻訳では意図が伝わらないでしょう。
また、カスタマーサポートのチームも、現地の言語に対応しなければなりません。 現地スタッフを雇うにもコミュニケーションを取る必要があるため、バイリンガルのスタッフと協力しながら進めていくのが安心です。

・配送方法


2つ目は適切な配送方法を用意すること。 「現地で倉庫を確保するのか」「日本から配送するのか」によっても変わりますが、現地物流会社との連携や関税、その国の法律など、クリアしなければならない配送の問題が膨大にあります。 国内配送とは違い、手続きや書類も異なるため、後々トラブルにならないようにしっかりと調べて配送システムを構築しなければなりません。
専門的な知識はもちろんのこと、手間のかかる現地との調整も必要です。 配送面は全て配送代行会社に依頼する手もありますが、代行会社さえも知識がないパターンは少なくありません。代行会社に任せる場合は、その国での配送経験の豊富さを重視しましょう。

越境ECでの注意点

越境ECでの注意点はまずモール型か自社型かを決めることにあります。 越境ECサイトは、「モール型」「自社型」の2種類に分類され、それぞれにはメリット・デメリットがあります。
モール型とは様々なショップが集まるECプラットフォーム。AmazonやTmallが挙げられます。 自社型とは、自社独自のECサイトで、モールに出店するのではなく、自社専用のECサイトを制作します。

・モール型越境ECのメリット


モール型のメリットは、構築が簡単であること。モールの決まった流れに沿って、決まった情報を入力し、決まった操作をすることで、モール内に店をオープンできます。 集客が簡単なこともモール型のメリットです。モールには勝手にお客さんが集まってくるため、自分たちで呼び込みをする必要はありません(モール内で広告を打つことはあります)。 イメージと近いのは、ショッピングモールです。

・モール型越境ECのデメリット


一方、モール型のデメリットは、ショップのカスタマイズ性が低いこと。 全てシステム化されているがゆえ、自由なショップ作りができません。 決められた箱のなかに商品を置いていくイメージです。 自社のブランドイメージの醸成が難しいことも、モール型のデメリットといえます。 お客さんの感覚は「●●(店舗名)で買い物している」ではなく、「モールで買い物している」となってしまうからです。

・自社型越境ECのメリット


自社型のメリットは、カスタマイズ性が高いこと。 ECサイトのデザインからボタンの配置、スタンプカード機能まで、好きなように制作できます。 また、ブランドイメージの醸成がしやすいこともメリットです。 サイトデザインにブランドの世界観を反映させられるのでお客さんをファン化しやすくなります。

・自社型越境ECのデメリット


自社型のデメリットは、構築に時間がかかってしまうこと。 そして、集客にコストをかける必要があることです。 モール型と自社型、どちらにもメリットとデメリットがあります。 しっかりと理解したうえで、どちらが自社に合っているかを見極めましょう。

まとめ

EC市場は世界で急激に拡大している成長市場の一つです。一定の技術や知識は必要なものの、参入ハードルは決して高くないのが最大のメリットです。越境ECを開設すれば必ず売り上げが上がるというほど簡単ではありませんが、準備をして構築し、しっかり運用していくことで売り上げ拡大が見込めることは間違いありません。 本記事を参考にして越境ECのスタートを検討してみてはいかがでしょうか。


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