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わたしたちの新しい本

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2021年8月の記事一覧

三線を片手に戦前・戦後を生きた沖縄おんな・山入端つるの自伝

本書の主人公、山入端つるは、1906年(明治39)に、沖縄北部の屋部村(現・名護市)で生まれた。男3人、女3人の末娘であった。 8歳の時に父を亡くし、家族が貧困に陥ったため、つるは11歳で身代金付きの奉公に出される。そして13歳で辻の長姉・ナベのもとに引き取られるが、それを契機につるは、三線を習い、芸妓として成長していく。 19歳のとき、つるは辻を出奔。以後、三線を片手に職を転々としながらの渡世生活を送るようになる。 宮古、奄美、大阪、東京。 そして戦後に移り住んだ、