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わたしたちの新しい本

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本の紹介や著者のこと、ヒット作情報など、ボーダーインクの新刊の魅力をお伝えできるように頑張ります。
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琉球・沖縄史ブームを巻き起こした「目からウロコ」シリーズ、待望の総集編が登場。

びっくりして、はっとして、ドキッとして。 「目からウロコが落ちる」のは、歴史研究の真髄だ! 琉球・沖縄史ブームを巻き起こした「目からウロコの琉球・沖縄史」シリーズ、待望の総集編が登場。最新の歴史研究の論文を要約し、たのしくおもしろいコラム本としてまとめたシリーズに、新コラムを追加したベストセレクションです。 『目からウロコの琉球・沖縄史』(07年)、『誰も見たことのない琉球』(08年)、『ぞくぞく!目からウロコの琉球・沖縄史』(10年)、『あやしい!目からウロコの琉球・沖

朝里樹&ショルダー肩美のタッグでおくる、新解釈のマジムン(妖怪)ビジュアル本登場

ボーダーインクのビジュアルシリーズ最新刊は、 ゆかいなマジムン23体が大集合! こんなヤツら、見たことない! 沖縄や奄美がまだ「琉球」と呼ばれていた頃から、人々はさまざまなマジムンに出会ってきた。マジムンとは、琉球の言葉で「魔物」という意味で、「化けもの」や「妖怪」のことをそう呼ぶんだ。 なにかと人の股をくぐろうとしてくる動物、魚の目玉ばかり食べているヤツ、津波を予言する下半身が魚の姿をしたヤツ、「ヘーイ」と呼びかけると水中に引きずりこもうとしてくる仲西さん⋯。 この本

『「守礼の光」が見た琉球』編集者が語る、企画のいきさつと編集裏話

2024年6月8日に開催された『「守礼の光」が見た琉球』刊行記念トークイベント「写真で読み解く沖縄占領」(←クリックするとアーカイブが見られます)。白黒写真カラー化プロジェクトのホリーニョさん、本書監修者の古波藏契さんとともに、本書のページを見ながらトーク。 来場者も多く、たいへん盛り上がりました。 実は、司会を務めていた担当編集の喜納も、本書を企画したいきさつと発行までの顛末を話すことになっていたのですが、時間が足りず、自己判断で端折ってしまいました。 ただ、この本の企

「シマクトゥバ」には、地域の人々の暮らしや自然との関わり方が刻印されている。

「シマクトゥバ」は沖縄のそれぞれの「地域」にある、それぞれの言葉のこと。「島クトゥバ」ではなく、「故郷」のことばであり、「地域」のことばである。地域の人々が共同生活の中で継承してきた歴史的な存在であり、集団に共有される文化である。 シマクトゥバには地域の人々の暮らしぶりや自然との関わり方が刻印されている。 また、同じものをさしていても、認識の違いが方言名に反映される。 本書では、沖縄本島の中南部地区(那覇や首里言葉を中心に)のシマクトゥバを共通語の50音順に収録している

森も川も海も空もつながっている。沖縄の自然を愛らしいタッチで描いた絵本が登場。

ここが沖縄。 海に囲まれた小さな島。 島の北には深い森が広がっているよ。 森があって、海があって、川もあるね。 他には、何があるかな? 『サンゴってなぁに?』『お魚がいなくなっちゃった!』など、 沖縄の自然を題材にした絵本の制作を続けている作者が おきなわに暮らすたくさんの生き物たちを 美しく愛らしいタッチで描きました。 いつもそこにある自然は、つながり、めぐりめぐって、 きみたちを守ってくれている。 ページをめくるたびにあらわれる みずみずしさいっぱいの絵で、 おき

「カジムヌガタイ」「砂の剣」などで高い評価を得た漫画家・比嘉慂、初の写真集。

〈カメラを構えずにはいられない。そうすると「私はここよ」「僕はこっちだ」と家々が手招きするように誘ってきた。〉 〈年月を重ねた家のかもしだす風情は、真っ当に暮らしたいと願う人々の誠実な温もりが感じられ、この不条理な沖縄にあっても芯はぶれない、変わらない、まさに風土の心を私は見ているのだと立ち尽くす。〉 幾度も歩いた赤瓦、トタン屋根、アメリカ住宅、墓、U字路、そしてコロナの街。静かに語りかけてくる家並みの風情に深く魅了されていく。 これらの写真を撮影しているのは、「カジム

新聞記者だった僕が聞いたのは、13人の沖縄人の「熱き仕事道」だった。

本書の著者は元新聞記者の内間健友。琉球新報社で社会部、政治部記者を務めたのち2017年に退社、その後は沖縄の雑誌『モモト』などに関わり、2023年、『日本バスケの革命と言われた男』(安里幸男著)の文章を共同で担当するなど活躍中のフリーライターである。 著者がそうやってインタビューを重ねてきたウチナーンチュ(沖縄人)たちは、小説家・ 落語家・バスケ指導者・平和教育ファシリテーター・ラジオパーソナリティー・元国連開発計画防災専門職員・大学教授・ミュージシャン・海外起業家・ファッ

琉球王朝菓子に毎日のおやつ、行事のお菓子まで、約60種類をイラストで紹介

沖縄の人が日常的に食べているお菓子たち。 おみやげとしても有名な「さーたーあんだーぎー」や「ちんすこう」だけではありません。沖縄の歴史や文化を反映し、中国風、日本風、アメリカ風 地元の食材を使ったお菓子など、それぞれに個性と魅力的な味わいがあります。 本書ではそんな沖縄のお菓子約60種類を、かわいいイラストで紹介します。

しなやかでスマートな「御願じょうず」になるための必読書が登場。

「祝儀袋と香典袋、どっちを使うんだっけ?」 「新しくヒヌカンを祀るにはどうするの?」 「どうして沖縄は旧暦を重んじるの?」 「ウコールの灰っていつ、どうやって掃除したらいいの?」 「ヤシチヌウグヮンって何が正解なの?」 いざ調べてみると、人によって言うことが違って 何が正しいのかわからない! 地域によって異なる御願のすすめ方、そしてその意味やなりたちを、『沖縄しきたり歳時記』『ヒヌカン・仏壇・お墓と年中行事』などの著書をもつ研究者が、自身の研究などをもとにわかりやすく解説

米軍のプロパガンダ雑誌から読みとく、沖縄の戦後復興に隠された占領者のメッセージとは。

『守礼の光』とは、米軍の心理作戦部隊が発行した沖縄社会の発展と人々の暮らしを為政者の視点で切り取ったプロパガンダ雑誌で、1959年1月から1972年5月まで、通算160号と付録の特集号が刊行された。 米軍統治下の沖縄における為政者の視点そのものを映した鏡として、歴史的価値が注目されている。 本書は、『守礼の光』からの写真を多数使用して、戦後復興の沖縄社会の様子と、その背景にある世界情勢を解説するビジュアルブックである。 沖縄の米軍統治下時代、世界は米ソを中心とした冷戦のさ

キンジョウ、カネシロ、カナグシク。沖縄の苗字が独特な読み方をするわけは。

知られざる沖縄の苗字の数奇な歴史を解き明かしたベストセラーが、増補改訂して登場です。 あなたは、沖縄の特徴というと何をイメージしますか。青い海、赤瓦の伝統的な家、沖縄方言、沖縄料理……きっと多くのイメージが出てくることでしょう。 「沖縄の苗字」はどうでしょうか。 沖縄という場所で育まれてきた「沖縄の苗字」は、沖縄の特徴の代表選手とも言えるのではないでしょうか。 「沖縄の苗字」には、本土では苗字にあまり使用しない漢字が使われていて、独特な読み方なものがあります。 今まで

沖縄・奄美の島々に継承されてきた、豊かな音楽・芸能を知るための一冊

沖縄奄美の民俗祭祀芸能を知りたい、学びたい方へ 島々の祭祀芸能、歌舞を知るための待望の一冊が登場した。 神と人をむすぶ舞い遊び 島と人をつなぐ歌と祈り 太古と現在をつらぬく芸能の奇跡 著者は、沖縄奄美の民俗芸能を長年にわたり調査研究してきた久万田晋。わかりやすい解説と豊富な写真によって、沖縄・奄美の歌と踊りを知るための深みへと誘う。

沖縄社会をぐるぐるまわしてきた“模合”をめぐるユニークな沖縄現代史。

もあい(模合)とは、「頼母子講・無尽講」と呼ばれ、かつて日本全国に存在した古い慣習のことである。ところが沖縄では現在も生活に根ざした庶民金融、相互扶助、グループの親睦として模合が活発に行われている。 庶民を支えるユイマール(相互扶助)か、それともただの飲み会なのか? 本書は、文化人類学者である著者がフィールドワークで出会った驚きの模合の数々を紹介しながら「模合とは何か」を探っていくものである。 模合をやっている人も、やったことない人も、誰かに話したくなる「はなしのタネ」が

地名の語源や成り立ちから、歴史と文化が見えてくる。新書シリーズ最新作。

身近な地名が面白い! 「難読地名「仲村渠(なかんだかり)」の語源は?」「なぜ西のつく地名が多いのか?」「基地で消えた地名」「川でないのに川がつく地名の謎」ほか。