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ペリリュー神社とかウヨウヨちゃんの話

パラオ共和国のペリリュー島に、ウヨウヨちゃんに有名な「ペリリュー神社」というのがあります。
もともとは現地日本人のため1934年に南興神社として建立されたのですが、もちろんパラオ人に神社信仰はありません。今の神社は、戦後になって建立されました。(後述)

ニミッツ提督の詩を「伝えられよ」(笑)

さて、ペリリュー島は1944年に激戦地となり、1970年代には日本兵の遺骨収集事業が始まりました。その後、現在のペリリュー神社が作られ、そこに建てられたのが「ニミッツ提督の詩」と称するトンデモなポエムを彫った碑です。

ミニッツ英文
ニミッツ和文

一読するとわかるとおり、この「英文」は「詩」でもなんでもなく、とても英語話者が書くようなものではありません。そして、日本語の方と読み比べると、和文の方を間違って英訳したものであることが分かります。
「~玉砕したかを伝えられよ」という命令形の和文が、英語では「should be told」と受動態の文章になっています。

この「ニミッツ提督の詩」は、ホラ吹きとして有名な名越二荒之助の著した『世界に生きる日本の心』(展転社、1987年)に載って、アホな右翼に知られるようになったものです。
名越によると、この詩は浦茂(元陸軍中佐。航空幕僚長・退職後ロッキード社の代理店の丸紅顧問)が1984年にアナポリス海軍兵学校の教官から伝えられたもの、だそうです。
酷いデタラメもあったものです。
この嘘んこ「ニミッツ提督の詩」は、もう有名なネタとしてみんなに知られていて、今では「伝えられよ」というのが名越ネタを笑うときの決まり文句です。

また、ホラ吹き名越はこの「ペリリュー神社」について「パラオ政府の要請によるもの」で、「ペリリューの人達が神社の建設を喜んだ」などとする嘘を吐いていますが、そういう事実はなく、そもそも神社建立を巡ってもトラブルになっています。

ウヨウヨちゃんは暴力団の餌

さて、1982年にこの「ペリリュー神社」を作ったのは、清流社が組織した青年神職南洋群島慰霊巡拝団の「滑川裕二」(現NPO南洋交流協会理事長)だと書かれています。

この「清流社」というのは右翼団体「日本青年社」の傘下団体です。
日本青年社というのは、要するに日米安保に反対する市民団体などを暴力で鎮圧するために、岸信介などの自民党政権が児玉誉士夫や笹川良一を通じて手懐けた、右翼暴力団組織です。住吉会系です。

で、このペリリュー神社を作った滑川裕二さんというのが、「日本青年社」の元副会長でした。茨城県にある境神社の宮司なんかをやっています。
で、この滑川さんは、南洋のあちこちに神社を作っています。

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滑川さんは、恐喝美人局など、いろんなことも報じられています。
お名前で検索するだけでもけっこうお腹がいっぱいになります。

インチキな「日本軍の美談」とかを吹聴して、アホな人たちを騙す界隈は、統一教会だけじゃないのです。
「愛国」とか「真の歴史」とかいって、アホな人たちを煽る自民党などの極右政党は、そういう人たちだというのを知ってほしいです。

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