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今週の全米No.1アルバム事情 #24 - 2020/4/18付

今日は朝から春の嵐で大変な暴風雨。コロナ通勤自粛要請に対応できてる在宅勤務の方々にとってはいいんですが、今日やむなく出勤しなくちゃいけない方には大変ご苦労様です。在宅の方も、そうでない方も、どうか時間を見つけていい音楽をお楽しみ下さい。

さて今週末のBillboard 200チャートの1位は、全体の売上やストリーミング規模が落ち込む中で、ある意味消去法的に1位をキープしたザ・ウィークンドの『After Hours』、90,000 EAUs(実売23,000枚)で3週連続のNo. 1。3週連続1位は、昨年9〜10月のポスト・マローンHollywood’s Bleeding』以来ですが、今年の1位の平均ポイントがこれまでで19万4千なので、9万ポイントはかなりの低レベル。2020年では2/22付のロディ・リッチの4週目1位の79,000 EAUs、1/4のハリー・スタイルズの2週目1位の89,000 EAUsに次ぐ今年3番目の低ポイント1位。ということで、来週はストロークスという大物も控えてるしザ・ウィークンドの1位も今週が最後でしょう。

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今週2位に72,000 EAUs(実売2,000枚)と結構僅差で飛び込んで来たのは、何とデビュー作の前作『Ghetto Gospel』(最高位10位)から6ヶ月しかあけずに2枚目をリリースしてきたロッド・ウェイヴの『Pray 4 Love』。先週ストリーミングだけでがーんと来そうなヒップホップ系は見当たらない、なんて言っちゃったけど、このロッド・ウェイヴがここまで積み上げてくるとはちょっとビックリ。前のアルバムの時もちょっと書いたけど、ブリンブリンでも攻撃的でもなく、ちょっとエモっぽいフロウと結構憎めない感じのポッチャリ・キャラが意外と静かな人気を呼んでるのかもね。本人のインタビューによると今回のアルバムは1ヶ月で作ったらしいから、今がアーティストとして乗ってる時期なんでしょう。

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そして先週これが1位かも、と言ってたカントリーのサム・ハントの『Southside』は46,000 EAUs(実売16,000枚)で5位に初登場。カントリーにしては実売がちょっとショボいけど、ストリーミングが28,000ポイントで3680万回ストリーミング相当という、カントリーアーティストとしては史上3番目(1位は2019/11/23付のルーク・コムズWhat You See Is What You Get』の1位初週の7400万回、2位は2019/1/5付のカントリー大御所のジーン・オートリーのクリスマスアルバムの4370万回)のストリーミングポイントで何とかこのランクに入って来てます。
サム・ハントというと、2017年にカントリー・ソング・チャート34週1位という記録を打ち立てた「Body Like A Back Road」(Hot 100最高位6位)が有名ですが、何とその3年前の大ヒットが今回のアルバムで初めて収録という、変則のリリース。でもそれで実売が上がらないというのも人気があるんだかイマイチなんだか。収録の最新シングル「Kinfolks」はつい2週間前に最高位34位とパッとしてないし。

さて今週のトップ10初登場はこれまで。今週は少なめなので、トップ10のリストも載せておきましょう。ポスティジェネ・アイコのアルバムがそれぞれトップ10に返り咲いてます。(順位、先週順位、週数、タイトル、アーティスト)

1 (1) (3) After Hours - The Weeknd
2 (-) (1) Pray 4 Love - Rod Wave
3 (3) (5) Eternal Atake - Lil Uzi Vert
4 (6) (6) My Turn - Lil Baby ●
5 (-) (1) Southside - Sam Hunt
6 (7) (6) YHLQMDLG - Bad Bunny
7 (9) (18) Please Excuse Me For Being Antisocial - Roddy Ricch
8 (4) (2) Future Nostalgia - Dua Lipa
9 (11) (31) Hollywood’s Bleeding - Post Malone
10 (12) (5) Chilombo - Jhene Aiko

さて来週の1位予想ですが、冒頭にも触れた通り、対象の4/10-16リリース作品の中ではダントツなのがストロークスの新譜。これに対抗できそうなのがトーリー・レインズの新譜くらいだけど、まあストロークスで決まりでしょう。ではまた来週。

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