boonie

フリーランス編集者。ただのデブではなく、喰いしん坊なデブ。

boonie

フリーランス編集者。ただのデブではなく、喰いしん坊なデブ。

マガジン

  • ボクは雑談ができない。

    歩く辞書、博覧強記、Yahoo!みたいなヤツ、人間Google──年代と時代を追っていろんな言われかたをしてきたのですが、要するにアスペ気質です。加えて、どうやら忘却という能力が備わっていません。なので、日常会話の中でも耳から入ったコトバに脳内データベースが即応して、手持ちの情報は際限なく流出します。だから雑談はできません。そんなメンドクサイおっさんの、徒然草。いや、徒然豚だな。100キロだもの。

最近の記事

Lemmy, Rest In Noise.

2015年もさまざまなニュースが駆け巡った音楽シーンだったが、その最後の最後に、いちばん悲しいニュースが飛び込んできた。 LOS ANGELES (AP) — Lanky and long-haired, with mutton chops and moles, Ian "Lemmy" Kilmister looked and lived like a hard-rock hero. He founded Motorhead in 1975, and continued r

    • ウルトラの鬼──成田亨展で泣いてきた。

      つい先日、所用で富山きときと空港に降り立ち、迎えの車中で外を眺めていると……なんと! 富山県立近代美術館で「成田亨 美術/特撮/怪獣──ウルトラマン創造の原点」が8月31日まで開催されているじゃないか! 実はこの企画展、まったくキャッチアップしていなかったので、あわてて予定をやりくりして、なんとか潜り込んできた。 1964年生まれのボクにとっては、ウルトラ原体験とは3歳半で体験した『ウルトラセブン』だ。もちろん『ウルトラQ』も『ウルトラマン』も再放送では観ているのだけれど、

      • Turn On, Tune In, Drop Out──Now.

        いろいろ書きたいことがあったけど、バタバタしてたら50歳になっちゃいました。織田信長は好んで『敦盛』を舞ったけど、まあ「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」とはいえ、50年はそこそこ長い。半世紀だもの、よくぞここまで生きながらえた、と驚いてます。で、そんな感慨の中で、ちょっと辞世めいたことを書きたくなりました。 Turn on, tune in, drop out──これはティモシー・リアリーの残した有名なスローガン。リアリーはハーバードで教鞭を執った心理学者

        • きちんと汚れた手の中で。

          2014年4月26日、東京・目白の日本女子大学で「新しい食・肉・文化をもとめて」と題するワークショップが開催された。宗教学を専門とする近藤光博准教授のねらいは、21世紀初頭の私たちが「食」をめぐってたどり着いた場所と、向かうべき道筋を明らかにすることにある。そのユニークな試みに、ボクがよく知るふたりの若者が、ゲストスピーカーとして招かれた。 加藤“駝鳥”貴之さんは、経済性や環境負荷などさまざまな問題をはらむ既存の食肉に対して、オルタナティヴ・フードとしてのダチョウ肉を普及さ

        Lemmy, Rest In Noise.

        マガジン

        • ボクは雑談ができない。
          0本

        記事

          ワタクシ、エロ本の味方です。

          以前に東京都の「青少年健全育成協力員」というのを、何年かさせていただきました。社会が都の条例に即しているかを見る、というのが責務の中心です。ここでいう「都条例」については、例の「非実在青少年」問題の他にも異論続出な部分があり、例えば憲法が女子16歳での婚姻を認めているのに、都条例の基本姿勢は「青少年の不純な性的交渉は違反」です。つまり、16歳の女性がセックスすることの是非を「そこに愛があるかどうか」で判断しようとしています。これ、間違ってはいません。でも、行政の決めることでは

          ワタクシ、エロ本の味方です。

          横着ooking! 名残の春のレンチン飯蒸。

          ゴールデンウイークの気配がひたひたと……まあこちとら連休なんざぁ関係ないのですが、それでも暑くなる前に春の気分を棚卸──ということで、冷凍庫のハマグリと、水煮しておいたタケノコを引っ張りだしました。メニューは飯蒸(いいむし)です。これ、新米編集者として料理ページを担当していたとき、春の季節ものとして知りました。つまり、大人になるまで飯蒸なんて食べたことがなかったわけ。それだけに、毎年のこの季節に「食べたいなあ」と思い出すほど、強いインパクトでした。 なけなしの本気とともに蒸

          横着ooking! 名残の春のレンチン飯蒸。

          野生の人々は、決して学びを忘れない。

          「アメリカ・インディアン・ムーヴメント」はアメリカ合衆国先住民族の権利運動であり、またその活動団体の名称だ。1968年にミネソタ州で立ち上がり、いまでは多数のインディアン権利団体と連携する、全米最大の規模に成長している。そして今年、2014年のアースデイ東京で幕開けとなる「祈りの儀式」を司ったデニス・バンクス老は、このAIMのきっかけを作った人だ。差別と迫害の歴史の中で、当時のミネソタ州では受刑者の7割を占めたといわれるインディアンのひとりとして、いわれなく投獄された若き日の

          野生の人々は、決して学びを忘れない。

          アースデイ東京から“シカ肉”​が消える日。

          2014年4月19日と20日、いまや初夏の風物詩的な一大イベントとなったアースデイ東京が、今年もやってきた。なんだかんだで7〜8年くらいは見ているだろうか。かつてこのイベントは、イベントというよりもミーティング色の強い印象があって、出展者と参加者の見分けがつかないことも少なくなかった。誤解を恐れずに書くと、多くの参加者が、例えば女性なら草木染めのワンピースでサンダルで、青系のアイライン以外はノーメークで、しばしばノーブラで子どもの手を引いて、ふだんの買い物はナチュラルハウスか

          アースデイ東京から“シカ肉”​が消える日。

          世界初(笑!「appear.in」のtokyo drink upに行ってきた。

          しばらく前に「今度のオフで東京に行くんだけど、ドリンクアップやるからちょっと来ない?」的なゆる〜いメール(意訳)で誘われた、話題の新サービス「appear.in」のソーシャル飲み会、行ってきました。2014年4月15日の夜、東京・富ヶ谷の素敵なカフェ「FUGLEN」で待っていたのは、24歳のノルウェイ人、ダグ=インゲ・アアス。写真の左の若者で、開発メンバーのエンジニアです。渋谷駅からのんびりと歩きながら「めちゃギークなヤツが前のめりに構えてるんだろな」くらいに思っていたのです

          世界初(笑!「appear.in」のtokyo drink upに行ってきた。

          98式イングラムは、空を見ている。

          東京・吉祥寺に特車二課第二小隊が出動したと聞きつけて、出かけてきた。2014年4月13日に開催された、吉祥寺駅の南北自由通路開通のお披露目イベントでのひとコマだ。2010年のユザワヤ閉店あたりから、長年にわたってカオスな状態が続いてきた構内のダンジョンも、工事の大半が終わってすっきりしたのはしばらく前のこと。しかしパトレイバーの登場したこの日、そもそも通路など見えないほどの見物客がひしめき合った。 デッキアップ=キャリア上での立ち上がりで見上げるイングラムは、全長8メートル

          98式イングラムは、空を見ている。