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八丈島上陸物語〜2日目〜

八丈島2日目の朝は残念なお知らせと共に明けました。

外は雨も降ってない穏やかな空模様なのに、まさかの「欠航」
山と山に挟まれた空港で、風、、特に飛行機の横っ腹に直撃する南からの風が強いとすぐ欠航になるらしいのです。着陸もうまくいかなくて何回かチャレンジすることもたびたびある、とか。(1発で決めた昨日のパイロットさんは上手だったってことかしら?)

ともあれ、ホテルの方のアドバイスで昨日のうちに「万が一」と押さえておいた明日のチケットにスライド決定。
どうやら明日はすべて満席になってて、押さえておかなかったら、明日も帰れず、明後日の最終便になるところでした。ホテルの方に感謝!

欠航と満席を告げる空港カウンターのボード

とりあえず1日延泊が決まったところで、メインイベントの小学校へ。

大賀郷小体育館での講演の様子


情報センタースタッフのYさんは、ひっさびさの講話に(何日も前から)緊張していたようですが、優しい口調の「お姉さん」の彼女と、チャンプの可愛さでゴマかす「おばはん」の私のコンビで、19人の生徒さんたちにしっかりと話を聞いてもらいました。
補助犬どころか、障害者と触れる機会も少ないかもしれない子どもたちに、「そうなんだぁ」「へぇ」「なるほど」という何かが伝わればいいな、と思いました。

質問も出て盛り上がり?無事ミッション終了。

さぁて、どうするか。
本来はこのまま空港に送っていただき、空港で買い物&お昼食べて帰路につく予定でした。

でも飛行機は飛ばない。

雨がポツポツ降ったり止んだりするくらいで、「欠航=暴風雨」とは程遠い。

でも飛行機は飛ばない。

昨日、観光もほどほどしたし、
食べたいものもとりあえず食べたいし、
ホテルで過ごすか?

3人でそう話していたところ、神が降りてきた!!

今回の出前授業で、手話通訳をやってくださった島唯一?の手話遣いであるHさんが「私がご案内しましょうか?」と。

「そんなぁ、申し訳ないです。昨日、いくつかみて回りましたし、、」と遠慮がちに言うと
「どこに行かれました?温泉は?◯◯食べました??」

たかが数時間、ちょろっと回っただけでは八丈島の魅力に触れるに全然足りてなかったことを感じるキーワードがいろいろ出てくるのです。

何か買ってホテルに引きこもって過ごす、という考えがあっという間に消えて、
「どうぞよろしくお願いします!」
ねるとん(…古い!)の告白か、ダチョウ倶楽部のように手を差し出したい気持ちになりました。

いったんホテルに戻った私たちをHさんはご主人と一緒に迎えにきてくださいました。
運転席のご主人が聴覚障害で、助手席のHさんは後ろの席の私たちの話を手話に変え、ご主人の話をリスピークしながら身をよじって私に見えるように手話をしてくれていたのですが、それがいつしか、UDトークに。
おかげで、助手席から観光ガイドよろしく、詳しく楽しく説明してくださる彼女の話を堪能することができました。

そして、食事に行く先に混雑状況を聞く際には、聴導犬の説明もしてくださいました。「補助犬同伴の説明」なんて初めてでしょうにスムーズに進めてくださり、安心しておまかせすることができました。

観光バスも停まる、という藍ヶ江水産「地魚干物食堂」でランチ。

漬け丼の丼より大きなお椀は島のりのお味噌汁。
圧倒的な見た目ののり尽くしの中に、亀の手!!

島のりの味噌汁と亀の手

食べ方を教わって、初実食!何ごとも経験(笑)!

大里の玉石垣

なんだか「南の島」って感じで趣きがある景色ですが、これは八丈島が「流人」の島であった歴史の遺跡とのこと。
関ヶ原の戦いで敗れた宇喜多秀家(そーいえば、昨日行った千畳敷に像がありました)が島流しになったのを皮切りに多くの人がこの島に流され、その人たちが少し離れた海岸から運んだ丸石で作られたのがこの石垣だそうです。(Hさんのお話と「東京とりっぶ」より)
たまたま雨が降ってきて、すぐに引き上げてしまったけど、ゆっくり歩いてみたい街並みでした。

そして玉石垣の丸石を採った横間の海岸…

でのチャンプ。
あまりに風が強くてなぜか遠くを見るような目(笑)

海岸から見上げた大坂トンネル

横間海岸から見上げる大坂トンネル

山の中に際立つ白い橋桁が昨日も千畳敷から見えてました。

そして、その見上げていた場所「大坂トンネル展望台」へ。

大坂トンネル展望台にて

目の下は絶景。
八丈小島、千畳敷、八丈富士、そして青い海。
チャンプも怖々見下ろしました。

高台から眼下の景色を見下ろすチャンプ

さらに西に向かい、名古の展望へ。
「欠航」を納得できるほどの暴風でしたが、灯台も見えてやはり良い景色。

みはらしの湯では、Hさんが車でチャンプと待っていてくださると言ってくださり、絶景風呂を楽しむことができました。

末吉温泉みはらしの湯 看板

お風呂のあとはスイーツ。
樫立の富次郎へ。

うーん、やはり付け焼き刃で調べた観光サイトでは分からない魅力。
5年くらい前に移住されたHさんご夫妻の「八丈愛」溢れるガイドのおかげでした。
最終日は朝の便にもかかわらず、空港までお見送りに来てくださり、島唐辛子のお土産までいただきました。
これで、お刺身食べてみます!!
本当にありがたかったです。

お世話になったHさんご夫妻と空港で

1泊で十分なんて、誰が言ったの??
まだまだ食べてみたいものもある。
島寿司もめくって見なきゃ。(分かる人には分かる 笑)
明日葉のうどんも食べたい、もちろん天ぷらも!
昨日行った一休庵も、本当は「うどん」が名物だったのに、3人ともそば食べちゃったし。
夕焼けも見れなかったし、ホエールウオッチングもしたい。

欠航に備えて、数日分多めのチャンプのご飯と私の着替えを持って、また行こう、絶対に!!

(八丈島上陸物語〜番外編〜につづく)

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