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この方法で一発合格その③★中小企業診断士二次筆記★事例Ⅲ解説(6年分)

この記事では、中小企業診断士二次筆記試験をストレート合格した解法とその訓練方法を紹介しています。その手段として、過去問(事例Ⅲ)を年度別ではなく、設問のパターン別にまとめなおし、再構成した内容を掲載しています。

事例Ⅰ、事例Ⅱのまとめ記事はこちら

参考書籍

訓練法紹介:解答パターンを確立し、設問文”だけ”で解答を記述すること。

与件文を読まなくても、ある程度記述する解答構成が頭に浮かんでくる状態まで鍛える。その解答構成を事例企業の置かれた状況と結び付けて最終的な解答を記述する。訓練方法は、”事例企業の与件文をひとまず無視して、設問に集中する”こと。

そして設問パターンを覚え、解答構成もパターン化してしまう。それを後から与件企業に落とし込む。これが一次試験後からの短期間で二次筆記試験にストレート合格した解法です。

詳しくは過去記事を参考にしてください。

事例Ⅲ 設問論点別解答パターン

事例ⅢのH30年度~H26年度まで5年分の設問文と解答例を論点別に再構築した内容を記載します。”二次試験版”過去問マスター事例Ⅲです。読んでいただくだけでなく、記載順に”写経”することで、より身につくと思います。

事例Ⅲは、事例Ⅳに次いで、やればやるほど点数に結び付きやすいと考えられます。理由は、①事例企業が製造業に固定されていること、②設問の流れが決まっていること、が挙げられます。『解答のパターン化』が最も活き、効果が得られる事例と考えます。実際、解答のパターン化訓練開始前に受験した模試の結果は20点(下位2%)でしたが、予備校に提出した本試験の再現答案添削では最も高い点数でした。※本試験は57点。

設問文からあたりをつけた上で、与件文および表やグラフ、図から、できていないこと、改善すべきことを抽出し、それらを解決に導くことが解答記述の基本方針になります。論点別に設問を見ることで、予測がつくようになります。

論点は、設問1で強みの分析、設問2~設問4で生産性の向上と、生産管理方法の見直し、最後の設問で、経営課題の解決です。解答記述も単調で、強みは品質や生産体制、5Sや標準化、多能工化で生産性向上、計画の作り方や資材調達を見直して生産管理の改善、最後に特定の売上依存脱却や営業体制強化で売上拡大、こんな流れとなります。どうでしょうか。パターン解答が活かしやすいと思いませんか。『守りの記述』を行いすいとも言えます。

『守りの記述』とは、論点別に過去問を研究していた際に考案した方法で、私が勝手に名付けた事例問題専用の解答テクです。本試験でも使いました。25点の設問なら10~12点を取りに行く解答記述です。時間制限がある中でどう記述したら良いか見えない際に、設問論点からパターン化した解答を記述する方法ですが、事例Ⅲとの相性バツグンです。

乱暴ですが、生産性を問う設問なら、『ベテランの作業方法を標準化しマニュアル作成してOJTにより多能工化を実現し、5Sの徹底で高い生産性を維持』だけで50字。あとは設問文から主語と述語をつなげ、『対応策は~により値下げ要求に応える』で、それなりの答案が記述できます。もちろんこれだけで合格点は難しいと思いますが、足切りにもなりません。答えにくい問題は差が付きにくいもの。そうした問題はこの『守りの記述』で対応し、しっかり取るべき設問に集中するのもワザです。

それでは、各設問の論点別パターン分析に入ります。事例ⅢのR1年度~H26年度まで6年分の設問文と解答例を論点別に再構築した内容を記載します。”二次試験版”過去問マスター事例Ⅲです。読んでいただくだけでなく、記載順に”写経”することで、より身につくと思います。

〇論点1:強み(と弱み) 強みを活かし弱みを克服するという点で、新規受注のメリットなどの設問も含む。文面は違っても、解答としてはC社の強みと弱みを記述する。強みと弱みの要因は、加工技術、品質、一貫生産体制、コスト削減ノウハウ、技術者の存在、高コスト体質、管理体制不備、売上依存、営業力であるパターンが多い。与件文に沿って、強みか弱みかを振り分ける。『業界における』という制約が入ることが多いため、社内の管理体制などは記述の優先度が下がる。時制にも注意。

R1年(設問1)C社の事業変遷を理解した上でC社の強みを述べよ(80字)筆者受験年 57点 
再現解答:強みは、①設計と機械加工から熱処理まで行える生産体制、②ベテランの有資格者による熱処理加工品質と増設による加工能力、③熟練作業者による機械加工品質、である。 
※変遷ワードが設問文にあるので、時系列で①、②その後、~したこと、などでも良かったかもしれません。
H26年(設問1)C社の創業からの事業変遷を理解した上で、精密小型部品加工業界におけるC社の強みと弱みを述べよ。(60字)
解答例:強みは超精密小型部品の高い加工技術および、熱処理メッキ設備を加えた一貫生産体制。弱みはX社への高依存度。
※パターンとしては、強み・・・品質、技術力、一貫生産体制、コスト低減ノウハウなど。弱み・・・生産性、営業力、利益低い、
※業界における・・・社外との比較。社内の管理面は業界における弱みとはいえない
H27年(設問1-1)C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点を2つあげ、それぞれ述べよ。(各40字)
解答例:①生産工程の増強と機械加工工程、塗装工程の新設により一貫生産体制を確立している②鋳造技術に精通したエンジニアで構成した営業部が新市場開拓力を持っている。
※会社体制と品質、人材の強みの2面から。
H27年(設問1-2)自動車部品受注のメリットは(100字)
解答例:自動車部品を受注するメリットは、①新規受注により売上増加、②製品の売上構成比が変化し、特定製品への依存度を下げ経営が安定化③受注の季節変動を緩和し、生産量を平準化して生産性向上が図れる事。
※メリット・・・解決できる経営課題や問題点がある。W・Tの克服と解釈
H28年(設問1)カット野菜業界におけるC社の強みと弱みをそれぞれ述べよ(各40字)
解答例:a)  X農業法人と資本関係があることと、カット野菜製造を各グループで完結できる工程。b)  ①生産管理体制が整っておらず収益性が低い②3か月の休業期間発生、③不良品の多さ  
※業界における・・・外部との比較を視点に記述
H30年(設問1)顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C社の業績が維持された理由は?(80字)
解答例:理由は①金型の設計と政策から成型加工まで行い加工技術を強化することでコスト削減を実現した為②組合企業間で共同受注し助け合ってきたため。
※時制は過去。
※C社単独と外部連携の2面から記述


〇論点2:生産性 主として生産効率の面でできていないことを指摘し、対応策を明示してできるようにする。現在生産性を下げる要因となっている事象を解決することを課題とし、対応した改善策を記述する設問が多い。パターン化した解答をしやすい設問である。一方、設問によっては、生産性を問われているのか、生産管理を問われているのかあいまいなことがあり、事例Ⅲを難しくしている要因のひとつとなっている。そういう年は、受験者の解答も予備校の模範解答も割れる。

R1年(設問2)X社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果とリスクを述べよ(100字)筆者受験年 57点 
再現解答:効果は、①量産のノウハウを獲得し、生産能力が向上する事、②生産量が倍になり売上増加、リスクは、①熱処理加工場と機械加工工場は独立性が高く連携が困難な事、②生産設備や熟練の作業者等の経営資源が不足する事。 
※生産面で、という制約を外さないよう注意しました。この設問はメリットが生産性、デメリットに管理面を記述する解答も有りだと思います。第三問との切り分けも意識しました。
R1年(設問3-1)新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について述べよ(120字)筆者受験年 57点
再現解答:新工場は、①熟練作業者の作業標準化を図りマニュアルを作成してOJTにより教育し、加工品質の維持体制を強化する事、②熱処理加工も含めた作業設計、工程レイアウト設計を行い、5Sを徹底して汎用性を高め、量産加工に対応し、高い生産性を実現する。
※新工場の在り方というこれまでにない問われ方でしたが、生産性を中心に記述しました。より与件文に箇条書きされた方針に着目し対応させた方が好ましかったのかもしれません。導入する機械名も盛り込みませんでした。
H28年(設問3)クレームを削減する改善活動を計画している。このクレーム改善活動を最も効果的に実施するために、着目するクレーム内容、それを解決するための具体的対応策を述べよ(120字)
解答例:着目するクレーム内容はカット形状不均一、鮮度劣化、異物混入。具体的対応策は、①全員が同じ方法で作業するための標準作業を作成し、OJTを実施しカット形状不均一を防止し、②製造時間の管理を強化して鮮度劣化を防止し、③衛生管理基準を設けて異物混入を防止する事 
※与件の表と図から、クレーム内容と要因を抽出する
H26年(設問2)切削工程で問題視されている加工不良率の増加について、その改善策を図るために必要な具体的対応策(100字)
解答例:改善のための具体的対応策は、自動旋盤の精度低下による不良防止のため、経験によるメンテナンスのマニュアル化・標準化を進めて、教育を行い、予防保全をすることで、歩留まり向上を図ること。
H27年(設問1-3)自動車部品の受注獲得には、自動車業界で要求される短納期に対応する必要がある。どのような改善策が必要になるか(100字)
解答例:改善策は①新規受注の際に、受注から製造までの各工程を部門間で連携して同時並行で進める。②5Sの徹底により仕掛品置き場のスペースを削減し、製品や作業者の移動をスムーズにしてリードタイム短縮を図る。
※短納期に対応する為の必要な課題・改善策を記述。
H27年(設問2)C社の設備投資は鋳造工程が優先されてきた。これによって生産工程い生じる問題点とその改善策は?(100字)
解答例:問題点は、機械加工工程がネックとなり、生産能力が高まらないこと。改善策は、機械加工工程の加工時間や段取り作業時間短縮、脱着作業の遅れを防止し、設備稼働率を高めること。
※各工程の問題点を指摘し課題を抽出、対応する改善策を記述。
※①ネック工程を認識(仕掛品、納期遅延、残業、手待ち時間、リードタイム長期化)②ネック工程に合わせて工程見直しラインバランシング。③ネック工程を稼働率向上(作業標準、外段取化、シングル段取り)
H29年(設問2)C社社長は現在の清算業務を整備し生産能力を向上させ、それによって生じる余力をCNC木材加工機の生産にあてたい。それを実現するための課題と対応策を述べよ(120字)
解答例:課題は、多能工化や情報共有を行い、現在担当外の機械操作を可能にすること、技術情報を全社で共有し見える化すること、である。対応策は、操作方法や加工方法を標準化し、マニュアル整備を行い技術情報も含めて共有し、生産性向上を図る。
※課題と対策を対応させて解答記述。結論は設問文から。
H30年(設問2)成形加工にかかわる作業内容(図2)を分析し、作業方法に関する問題点と改善策を述べよ(120字)
解答例:問題点は①作業内容に作業者と成形機の手待ち時間が多いこと、②段取り作業に金型や材料の移動時間が多いこと。改善策は稼働中の外段取り化、昼休みの稼働を行うこと、②金型と材料の置き場を成型機近くにして移動時間を短縮すること。
※制約に注意し、作業方法に関する問題点と改善策を記述。ここではマニュアル化や標準化、OJTは違うと判断。ヒト(手待ち時間、移動距離)と機械(稼働時間、外段取り)の2つに着目する

〇論点3:生産管理 論点2:生産性と同じで、できていないことを指摘し、対応策を明示してできるようにする。解答文字数は多め。主として生産計画、生産統制、資材調達の3点を記述する。

現在の問題点として、納期遅延や歩留まりの悪さ、課題として少ロット化への対応、ジャストインタイム、取引先との連携のための新たな生産管理方式の導入などがある。問題の要因は、①計画を作成していない、あるいは全社的でない、②組織的に管理されておらず適切な時期での見直しができていない、③工程ごとの連携ができていない、④材料過不足、などがある。要因に対応する形で、①全社計画作成、②ITにより一元管理し、見直し時期の再検討、③生産統制(進捗、余力、現品管理)の精緻化、④資材調達計画の見直し、などの改善策を記述し、設問文で求められる効果で締める形になる。

計画や情報入手のタイミングについては図を描くことで、前後の対比を行うと整理して記述を進めることができる。

設問によっては、生産性を問われているのか、生産管理を問われているのかあいまいなことがあり、事例Ⅲを難しくしている要因のひとつとなっている。そういう年は、受験者の解答も予備校の模範解答も割れる。

R1年(設問3-2)X社とC社間で外注かんばんを使った後工程引取方式の構築と運用を進めるために、これまで受注ロット生産体制であったC社では生産管理上どのような検討が必要なのか(140字)筆者受験年 57点 
再現解答:生産計画は、機械加工部と熱処理部それぞれの立案ではなく、全社で作成し、システムによりリアルタイムで共有し一元管理する。材料調達は、X社から内示される納品予定を元に必要分を在庫する。生産統制を精緻に行い、現品、進度、余力管理を徹底して後工程引き取り方式に対応する。
※生産管理の問題なのは明らかでしたが、やや抽象的なキーワード解答過ぎました。与件文から計画や材料調達のヵ月数なども盛り込むべきでした。
H26年(設問3-1)C社がX社の唯一の国内調達先となり、受注・発送業務の移管が行われるとどのようなメリットがあるか。(100字)
解答例:メリットは①一週間ごとの確定発注や3か月分の発注情報の内示を入手する事で生産計画や原材料調達計画の精度が向上し、原材料の在庫が削減できる事、②生産量の増加と業務委託費の収入で売上向上につながる事。※発注情報の早期内示の入手は出題率が高い。図を描くことで、どの時期に見直しを行うのが適切かを誤らないようにする。
H26年(設問3-2)X社からの業務の移管に対応する為に、C社の生産計画資材調達計画を今後どのように改善していくことが必要になるか(160字)
解答例:短納期、少ロットに対応する為、生産計画は、社内の都合ではなく、納期を優先した加工順で、1週間ごとの受注情報をもとに作成する。資材調達計画は、受注情報をもとに作成頻度を高めて、生産数量に合わせて在庫数を調整し、原材料在庫を削減する。
※現在の生産計画はどうか。計画の作成頻度はどうか。原材料調達計画はどうか、それらをどう改善するのか、を記述。
H28年(設問2)C社最大の経営課題は収益改善を早急に図ることである。生産管理面での対応策を述べよ(160字)解答例:対応策は、生産計画を全社的に作成し、一元管理した上で。①社内コストも管理する、②原材料を一括で調達し単価を下げる、③加工ロスの原因を明らかにし歩留まりを向上しコスト削減、③配送を一括手配して輸送効率を向上する、④作業者のグループ間移動を行い、人員の配置を見直し労務費を削減すること。
※コストを複数の面から記述し、収益改善策の説得力を高める。
H30年(設問3)C社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移を分析して、C社の生産計画上の問題点と改善策を述べよ(120字)
解答例:問題点は、受注量より生産ロットサイズが大きいため在庫が過剰であること。改善策は①段取り時間でなく受注量を基準にロットサイズを決め、在庫の削減を図ること、②生産計画の見直し頻度を高めて、受注量の変動に対応すること。
※ロットサイズ・・・決定する基準は何かに着目 
※計画・・・見直しのタイミングを何に合わせるかに着目
H27年(設問3)(120字)C社では納期遅延の解消を目的に生産管理のIT化を計画している。それには、どのように納期管理をし、その際どのような情報を活用していくべきか。
解答例:納期管理の方法は①段取り回数ではなく、納期を基準に加工順を決め、全行程で生産計画を作成すること、②責任者を置いて、進捗管理を精緻に行うこと。活用する情報は、現品、進捗、余力などの一元化した情報を活用し統制を強める。
※目的を意識して解答を記述
H29年(設問1)CNC木材加工機の生産販売を進めるために検討すべき生産管理上の課題とその対応策を述べよ(140字)
解答例:課題は、全社的な生産管理体制を構築し、現在は専任担当制となっている機械加工班と製缶板金班、外部企業との連携を強化すること。対応策は、常務のIT技術をいかし、生産管理や生産統制のIT化を行い、生産工程を一元管理すること、である。
H30年(設問4)C社が検討している生産管理のコンピューター化を進めるために、事前に整備しておくことは何か(120字)
解答例:事前に整備する内容は、作業者の金型、材料などを効率的に使用するため、①支給品も含めて金型に共通の識別用コードを設定すること、②使用する材料の納品位置を決め、仕入れ先に徹底させること、③金型置き場での5Sを徹底すること。
※事前の準備→弱みの克服と解釈し解答。コンピューター化を進めるための課題は何か、ととらえて記述

〇論点4:今後の成長・拡大  主に最終問題で出題される論点。文字数は多め。SWOT分析を用いて、設問から求められる述語に対応する内容を記述する。外部環境として、ニーズのある市場をターゲットに、自社の強みの強化と、弱みの克服をすることで進出していく。課題としては営業力強化、短納期化、低コスト化、強みの技術の強化、特定の売り先や商品依存の脱却を記述するパターンが多い。新事業の提案は、既存技術とのシナジーや海外進出を検討する。

R1年(設問4)新工場が稼働した後のC社の戦略について(120字)筆者受験年 57点 
再現解答:戦略は、①営業部門を新設し、量産加工体制を活かし、新規受注を獲得して、X社依存を脱却し、新工場の安定稼働を図る事、②熱処理部と機械加工部との連携を強化し従業員教育により新たな技術の獲得と品質強化で受注生産品の売上増加を図る事、である。 
※ターゲットの記述が漏れました。新たな自動車部品メーカーや既存顧客への深耕が入ればより良かったと思います。
H26年(設問4)X社以外の販路開拓を行う方針を実現するには?経営資源に着目して述べよ。(160字)
解答例:方針は、士業が伸びている海外の取引先をターゲットとし販路開拓する。C社の経営資源としては、加工技術が高く一貫生産体制を有し、世界の著名かつ高度な精密機械の構成部品を生産した実績を活用できる。一方で営業力が不足しているため、営業部を新設し、海外営業担当を採用、育成して営業力を強化し海外進出に対応する。
※経営資源に着目・・・強みの強化と弱みの克服
H27年(設問4)海外製品との競争が厳しい中で、今後もC社は国内生産を維持する考えである。そのためにC社が強化すべき点は何かその理由とともに述べよ(140字)
解答例:強化すべき点は、①従業員の高齢化に対応するため、職場環境を改善し、若手人材の採用を進めること、②新市場開拓のため、鋳造技術に精通した営業部を強化すること、③軽量化、複雑な形状へのニーズに対応する為、鋳造技術を強化する事、④納期遅延を解消する為、生産能力を向上し納期短縮を図る事、である。
※強化すべき点をSWOT分析し、T海外の低コスト、S鋳造技術、W高齢化、納期遅延、3K職場、O軽量化、複雑化に対応させて解答
H28年(設問4)経営体質の強化を目指し、今後カット野菜の新事業による収益拡大を狙っている。顧客からの要望やC社の生産管理レベル経営資源などを勘案して計画しようとしている。この計画についてどのような新事業を提案するか(160字)
解答例:一般消費者向けのカット野菜パック事業を提案する。理由は、①赤字であることから保有する製造工程を利用し新たな設備投資が不要なため、②カット野菜の需要割合が増加しているため。対応策は、①組織的な生産管理体制を構築すること、②新たな原材料調達先を開拓し安定した仕入を行うこと、③品質管理、衛生管理のレベルを向上すること、④配送体制の整備、である
H29年(設問3)C社では、ホームページを活用したCNC木材加工機の受注拡大を考えている。展示会での成功を参考に潜在顧客を獲得するためのホームページの活用方法、潜在顧客を受注につなげるための社内対応策を述べよ(160字)
解答例:ホームページの活用方法は、①CNC木材加工機の実演の様子を動画で配信し加工精度の高さやメンテナンスの容易性を訴求すること、②展示会での質問内容と回答を掲載すること、③問い合わせ窓口の設置、④問い合わせのあった新規顧客獲得のために営業体制を整備すること、である
H29年(設問4)C社社長は、今後大きな設備投資や人員増をせずに高付加価値なCNC木材加工機事業を進めたい。これを実現するためには製品やサービスについてどのような方策が考えられるか(140字)
解答例:製品面は、加工精度、汎用性、操作性、メンテナンスの容易性等の改良を進め顧客の要望に応える。サービス面は、外部のCNC制御装置製作企業と連携して、プログラムの作成方法、提供、メンテナンス方法などの情報を提供し、高付加価値化を図る。
※制約に従い、設備投資や人員増(採用など)はせず、製品・サービスの両方で解答を記述
H30年(設問5)厳しさを増す中でC社が立地環境や経営資源を活かして付加価値を高めるための今後の戦略は(120字)
解答例:戦略は①国内に戻り始めた顧客に、高度な成型技術を訴求しインサート成形の受注増加を図る事。②工業団地内の電気、電子部品関連の組合企業との連携を強化し、共同開発を行い、納期短縮やコスト削減を図る事、で付加価値を高める。

以上になります。


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