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【オンラインショップ更新】特集 バーバラ・クーニー

おはようございます!

古本とがらくた paquet.オンラインショップ更新のお知らせです。


先週のピクシー絵本特集はたくさんの方に読んでいただけて嬉しかったです。
(当日の閲覧数が過去最高でした……!)
ありがとうございました◎

今週はアメリカ絵本の黄金期を築いた絵本作家のひとり、バーバラ・クーニーの作品を特集します。

「チャンティクリアときつね」

バーバラ・クーニー 文・絵
ひらのけいいち 訳
1975年10月25日 ほるぷ出版 発行


バーバラ・クーニーは1959年に最初のコールデコット賞(その年にアメリカで出版された絵本のうち最も優れた作品に贈られる賞)を受賞しました。

受賞作となった本作は、貧しい家でお母さんと女の子ふたりに飼われている「チャンティクリア」というおんどりとずる賢いきつねによる知恵くらべが題材となった寓話ふうの物語ですが、実は14世紀イギリスの詩人ジェフリー・チョーサーの代表作「カンタベリー物語」のうちの一作が原作となっているそうです。

残念ながら原作は未読ですが、クーニーさんの持ち味であるかわいらしい絵柄とやさしくたのしい文章により、国や世代を超えて愛され続ける名作となったのだと思います。


「ルピナスさん─ちいさなおばあさんのお話─」
バーバラ・クーニー 作
かけがわ やすこ 訳
1987年10月15日 ほるぷ出版
 発行

自他ともに認めるクーニーさんの代表作。
というのも、彼女は生前のインタビューでこの作品とほか二作品を挙げ「わたしの自叙伝のようなもの」と話していたそうなのです。

わたしは大人になってからこの絵本に出会いましたが、海外の翻訳絵本を扱う古本屋としてはたらくうえでいつも心に留めている、少しだけ特別な思い入れのある一冊となっています。

「──ルピナスさんは小さなおばあさんですが、むかしからおばあさんだったわけではありません。」

作中で、若いルピナスさんははたらき、世界を旅してまわり、少し年をとったころ海のそばで暮らしはじめます。子ども時代におじいさんとした約束「世の中をもっとうつくしくする」をどうしたら叶えられるか、考えながら。

完璧に先を見通すことができる人などいないし、だからこそ先の見えない不安というのはいつでも人生につきまとう。そしてそれはときどき、自由に生きることを制限する。
それでも人生は偶然のひらめきでおおきく動く。だれもがだれかから何かを与えられ、かたちを変えてだれかに与えることができる。
人生をルピナスの花になぞらえ、自分の命が祝福に満ちたものだと信じさせてくれる一冊です。


「Miss Rumphius」

Story and Pictures by BARBARA COONEY
1982年 発行 

「ルピナスさん」の原著。
ならべるとわかるのですが、邦訳版と色味がけっこうちがいます。

どちらもすてき!


「にぐるまひいて」
ドナルド・ホール 文
バーバラ・クーニー 絵
もき かずこ 訳
1980年10月15日 ほるぷ出版 発行

クーニーさんは60年にわたる作家生活で110作品の絵本を手がけたそうですが、そのなかにはほかの作家と組んだ傑作絵本も多くあります。
詩人ドナルド・ホールが文を手がけた本作は、クーニーさんにとって二度目のコルデコット賞受賞作となりました。

物語の舞台は19世紀はじめ、のどかなニュー・グランド地方。
一年間、家族で大切に作り育てたものを満載した荷車をうしにひかせて市場へとでかける、古き良きアメリカの暮らしぶりが描かれます。

全編にわたってしずかで淡々としていて、個人的にとても好きなテイストの絵本です。


「みずうみにきえた村」
ジェーン・ヨーレン 文
バーバラ・クーニー 絵
掛川恭子 訳
1996年10月25日 ほるぷ出版 発行

先に紹介した「にぐるまひいて」に続きニュー・イングランドが舞台ですが、こちらは事実をもとにした悲しいお話。

1927年から7年をかけて、スウィフト川ぞいの村が次々とみずうみに沈められ、クアビン貯水池ができました。近くにある大都会、ボストンが大量の水を必要としていたからです。

作中には「わたし」が村でどんな暮らしをしていたのか、うつくしい自然に囲まれたおだやかな時間が描かれた後、木が切り倒され建物が壊され、村がなくなっていくようすが描かれます。
村がすっかりみずうみの底に沈んでしまった後のラストシーンには胸がしめつけられますが、たくさんの人に読んでほしい作品です。


「ちいちゃな女の子のうた “わたしは生きてるさくらんぼ”」
デルモア・シュワルツ 文
バーバラ・クーニー 絵
しらいし かずこ 訳
1981年4月15日 ほるぷ出版 発行

優れた評論家であり、短編作家であり、詩人でもあるというデルモア・シュワルツの賛歌にクーニーさんが絵をつけた詩の絵本。

ちいちゃな女の子が唄う祝福の言葉は、力強く読者をはげましてくれます。

わたしは リンゴ
わたしは プラム
わたし ハロウィンのおまつりで
男の子たちが バンバン おおさわぎする
みたいに はしゃいでるの 

新商品は今夜21時に販売が開始されます。

オンラインショップでお買い物をされたお客様には購入特典として、わたしの個人的な読書記録をまとめた小冊子「なにかよむもの」を一回のご注文につき一冊同封してお届けします。


残り少なくなってきたので、気になる方はぜひ!
(完成はまだまだ先になりそうですが、第二弾も製作中です♩)

今週末もご注文お待ちしております!

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