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【オンラインショップ更新】特集 冬の絵本

メリークリスマス!

古本とがらくた paquet.オンラインショップ更新のお知らせです。

来週の金曜日(元旦!)は更新をお休みするので、今回が年内最後の更新になります。

販売開始は今夜21時〜。
発送業務は12月29日まで行いますが、年末年始は郵便が混雑しますので、お正月に読む絵本をお探しの方はおはやめのご注文をおすすめします。
(12月30日〜1月7日は発送業務はお休みになります。)

今回はクリスマスに続き、冬の絵本をセレクトしました♩
それでは紹介していきます。

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「くんちゃんとふゆのパーティー」
 
ドロシー・マリノ 
あらい ゆうこ
 訳

1981年11月 ペンギン社 発行


うまれてはじめて雪を見る、こぐまのくんちゃんの物語。

アメリカの絵本作家ドロシー・マリノによる「くんちゃん」シリーズのうちの一作であり、ほかシリーズ作品とともに長く読み継がれている人気の高い絵本です。

くんちゃんが雪につける足跡、雪を丸めてつくる“ゆきぐま”。
好奇心旺盛なくんちゃんがはじめて見て、触れる雪の純な描写に胸をくすぐられます。


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「ゆきのねこ」
ダイヤル・コー・カルサ
 文・絵
あきの しょういちろう
 訳

1995年2月20日 童話館出版 発行

「ま冬に、森のはずれで、たったひとりのくらしをしたことがありますか?」

こんな問いかけではじまる絵本はめずらしいとわたしは思うのですが、どうでしょう?

作者のダイヤル・コー・カルサが46歳の若さでこの世を去った後に原画が見つかり、出版されたという本作は、森のはずれの小さな家にひとりで暮らしているエルシーという女性が「かわいくておおきなねこをください」と神さまにお祈りするところからはじまります。
家よりもおおきい「ゆきのねこ」があらわれると、物語はふしぎな膨らみをもって読者を引き込みにかかりますが、わたしはこの絵本をはじめて読んだとき、描写や展開の細部にいたるまで、そのすべてに彼女にしか持ち得ない特別製のセンスを感じました。

ネタバレをするわけにいかないのでここには書きませんが、カルサさんが若くしてガンを告知され、闘病の末に亡くなったこと、晩年の6年間で7作もの作品を文・絵ともに仕上げ、出版されたことを踏まえて読むと、言葉がのどにつまります。
わたしが次の読者にむけていえるのは、悲しい物語ではないこと、とてもうつくしい絵本であることだけ。

現時点で邦訳されているのは本作だけですが、パケではアメリカで出版された彼女のほかの絵本も扱えたらいいなと思っています。


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「てぶくろ」
エウゲーニー・M・ラチョフ
 絵
うちだ りさこ
 訳

1965年11月1日 福音館書店 発行


モスグリーンのてぶくろから顔を出す動物たちが表紙になったウクライナ民話「てぶくろ」は、半世紀以上にわたって読み継がれている冬の名作絵本です。

おじいさんが雪道で落とした片方のてぶくろに森の動物たちが次々に住みついてしまうという素朴でかわいらしいファンタジーは、寒い冬の夜にベッドで読むのにもぴったり。
世代を問わず読者をほっこりさせてくれる優しい絵本です。


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「ゆきのひ」
エズラ=ジャック=キーツ 作
きじま はじめ 訳
1969年12月 偕成社 発行 

1963年にアメリカで最も権威ある絵本の賞であるコルデコット賞を受賞した本作は、ピーターという男の子が雪がつもった日の朝に外で遊ぶようすをいきいきと描いた絵本です。

ピンク、オレンジ、むらさき、黄色。
白に反射する淡い色彩の雪の上に立つピーターのマントは赤。

切り紙や貼り絵の技法を取り入れ、子どもの目で見る雪景色をゆたかな色彩で表現した魅力溢れる一冊です。


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「ゆき」
ユリ・シュルヴィッツ
 作
さくま ゆみこ
 訳

1998年11月15日 あすなろ書房 発行

先に紹介した「ゆきのひ」に続き、こちらも1999年のコルデコット賞受賞作品。
「ゆきのひ」とは対照的に、はいいろに曇る空から雪が降りはじめ、やがて街じゅうにつもりゆく
ようすをしずかに捉えた作品です。

「「ゆきは ふらないでしょう」ラジオが いいました。(中略)──けれども ゆきは、ラジオを ききません。」

雪降る街の絵には、文章ではいっさい説明されていない、たのしいしかけが隠されています。
あくまでさりげない、絵本でしかできない表現。
ぜひ手にとってたしかめてみてください。

オンラインショップでお買い物をされたお客様には購入特典として、わたしの個人的な読書記録をまとめたzine「なにかよむもの」を一回のご注文につき一冊同封してお届けします。


なお、ただいま期間・数量限定でzine「なにかよむもの」のみのご注文も受け付けています。

zineのみの通販は今年いっぱいで終了しますので、気になる方はぜひおはやめに。ご注文にはまだしばらくおつけできます。

オンラインショップはこちらから⇩⇩

新商品は今夜21時よりご購入いただけるようになります。

今年も残りわずか。
多くの人にとって本当に大変な一年だったと思います。
わたしも例外ではなく、いろいろなことが思うようにいかなくなって歯がゆい思いもたくさんしましたが、そのような日々のなかでオンラインショップやnoteを通じて多くの方と関わりを持てたことは、たしかな感触を持った救いでした。
本当にありがとうございました。
一日でもはやく、直接お会いすることが叶う日が来ますように。
そのための場所をつくることができますように。

来年もどうかよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください。

古本とがらくた paquet. 杉浦まな


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