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【優れる】から【異なる力】へゲームチェンジ

1  動機「なぜこの本を読もうと思ったのか」

・これからの教育では、何がゲームチェンジするのか?
・小学校のさる先生の実践は載っているか。
・これからの教育をどうやって面白くしていくのか?

2  課題意識「この本を読んでどんな課題を解決しようと思っているのか」

・どんなマインドで今後の教員の仕事をしていけばよいか。
・小学校を面白くするアイディアは何かあるか?
・1人1台タブレットが揃ったが、何かタブレットでできることはあるか?

3  著者の紹介 

「さる先生」こと坂本良晶先生。京都府公立小学校の先生です。Twitterでのフォロワー数は約25000人。絶大な影響力を教育界では誇っています。本書もAmazon教育書ランキングで1位となるほどの人気です。(@saruesteacher)そんな坂本先生は、教育の未来をどのように考えているのかを書いたこの1冊。日本の教育は、どんなゲームチェンジを起こすと考えているのか見ものです。


4  本の結論 「これからは 優れ力より 異なる力」


5  本要点


 ① 世界観をアップデートせよ「世界は、優れる力ではなく、異なる力がより重要になっている。」

・日本は高度経済成長期に他国より「優れる力」によって成長してきた。家電や自動車などがその最たるものである。しかし、「優れ力」はもう成長しないところまできてしまった。

・今、世界で伸びているアメリカ。「異なり力」によって世界を席巻してきた。GAFAMが最たるものであるが、「インターネット上に本屋を作りたい」といったAmazonが世界を席巻していることからもわかるように、他人と「異なった考え方」をした人が強い時代である。

・今後も、AIや5Gがどんどん発達する。その中で、ロボットができるものはロボットがする時代になる。そこで、人間が生きていくためには、「人間しかできないこと、つまり考えることがより重要になってくる。」


 ② 教育観をアップデートせよ「知識技能は大事じゃない。自分で考えることが最も大切だ。」

 教育の世界では、子どもを評価するときに「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学びに向かう力」の3つで判断される。
 その中の、「知識・技能」はこれからAIに取って変わられるからあまり重要ではない。重要ではないけど、核となるものだから短い時間で習得できた方が良い。

思考力・判断力・表現力」が大事になってくる。この力を伸ばしたい。
 さらに、「主体的に学びに向かう力」も大切。自分で学習方法を考えたり、調整したりする力が次の時代にはとても大事になる。

 ③ 教師観をアップデートせよ「これからの社会に生きる子どもを育てる教師が学び続ける」

・教員は、世間知らずとよく言われるが、それは新しい情報を取り入れようとしないから。さらに、新しいことを取り入れるスピードが遅いからである。目指すべきは、「教師が社会を知る」こと。そのためには投資をすることや情報をキャッチする力が大切。さらに自律できる集団にしていく。具体的には、「自分の考えを持つこと」「他者を認め合うこと」そうすることで、子どもたちが生き生きとして、自律してくる。

・教員の働き方として、何でも屋になってはいけない。本質的ではない仕事は拒絶すること。本質的な時間の使い方をし、17時に定時退勤をすることが大事と主張されています。働き方については、前著「さる先生の全部やろうはバカやろう」(https://amzn.to/2ZAqw8g)がわかりやすくておすすめです。

6  教師としての考え


・坂本先生の「おもしろい実践」が多数載っていました。
国語の授業でアート思考を使い、物語の世界観をアートで表現すること。
図工の時間でのアートカードを使った自分なりの見方を説明する活動。さらには、子ども証券・ドリームマップ・社会科の導入での朝刊コーナーなどまだまだ多数。個人的には、子ども証券は中学生向きかなと思いました。
 これらの活動で、まずは「一人一人が自分の意見を持つ」こと。そうすることで、自分の考えを持たせることが大事と気づかせる。また、クラスで認め合える雰囲気があるからこそできる活動だと思った。異なっているということは、「いじめ」にもつながりやすい。

「あいつの考え方、変。」

「また、変なことを言ってるよ」

ただ、その異なっていることを「いいね👍」と言えるような言葉かけや人間関係づくりが坂本先生のクラスの根底にあると感じた。

7  保護者としての考え


・友達に合わせるのではなく、自分で考えて意見を形成し、その上で友達を尊重できるような我が子になったら親としては最高!

「友だちは、A案がいいって言ってたんだよね。でも、ぼくはこの資料とこの資料を見るとやっぱり自分が考えていたB案の方がいいと思うんだよな。」

なんて我が子が言ったら感動モノです。①自分の意見を他人に臆することなく表現できるような意見形成 ②他者への思いやりがもてたとしたら親としてもとても嬉しいと思います。担任の先生のクラス経営に感謝しなければいけません。

8  子育てハッピーアクション

・他人に合わせるのではなく、自分の意見を持つように言葉かけをしよう。
・自分の考えだけではなく、他者の意見を取り入れてよりよいものを作れる働きかけをしよう。
・子ども達が「おもしろそう」「やってみたい」と思えるようなことをどんどんやっていこう。


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