クラクションを鳴らせ! 変わらない中古車業界への提言
1 動機「なぜこの本を読もうと思ったのか」
今、話題のビックモーター。その内部にいた方からの証言ということでどんな話をするんだろうと手に取ってみる。全く教育とは関係のないことかとは思ったのだが、読んでみると「お客様の幸せ」を「子どもたちの幸せ」に置き換えると教育者としてその通りだなと感じさせるところがたくさんあった。
2 課題意識「この本を読んでどんな課題を解決しようと思っているのか」
・どのように「クライアント」の満足度を高めることができたのか
・民間の働き方と教員の働き方には何か共通点があるのか
・信頼されるためには、どのようなことをしていけばよいのか。
3 著者の紹介
中野優作さんは、BUDDICA(バディカ)という中古車販売店の代表取締役を務めているYouTuberであり、車関連の動画を投稿しています。
建設業で働いていた後、26歳でビッグモーターに入社。入社初日に1台の販売を果たし、入社9か月目で日本一の販売台数を記録。その後、店長、営業本部長、取締役に昇進。2017年にビッグモーターを退職し、中古車販売業のBUDDICAを立ち上げ、全国に10店舗展開しています。
中野優作さんは、ビッグモーターでの成功経験を活かして、自身の中古車販売店を成功させている実力派の経営者です。
4 本の結論
「お客様のことを考え、ありがとうの連鎖を広げよう」
5 本の要点
①クルマを売ろうとはせずに、車のある生活を売ろうとしていた
中野さんは、営業としてビックモーターに入社したころ先輩方が、「買うまで帰らせるな!できるまで帰らせるな!」と言っていたことに違和感を覚えたそうだ。先輩の考えを参考にせず、自分で売上を伸ばしていった中野さんが考えていたことは、「クルマを売ろうとはせずに、車のある生活を売ろうとしていた。」
これを教育に置き換えると、「勉強させようとはせずに、勉強したことが生かされる世界を教えていた」となる。子どもの人生を想像し、充実させる。選択肢を増やし、課題解決する。そうすることで、子どもたちは豊かに勉強をし始めるのではないか。
②営業力は「個の時代へ」
中野さんは、これからの時代は「どの会社」で買うかよりも「だれから買うのか」が重要になってくると言う。つまり、小手先のマーケティングではなく、個人の信用が勝負の時代。
そういう意味では、教育者も一人一人発信する発信活動が大切になってくるのでは?学級通信はもちろんだが、さらに手広くSNSでの発信などもして、誰から教わりたいのかという信用力が大切になってくると考えさせられた。
③プロフェッショナルとして目的を持って行動する
この本には、営業の心得のような内容も多数書いてある。
A 明るく、自信がありそうで、プロの雰囲気が溢れている。
B 身だしなみを整え、笑顔で、微笑み、背筋を伸ばす。
C テンポを相手に合わせる。声のトーンは高めて、名前を呼ぶ
D 丁寧な言葉遣い・ポジディブな言葉を使う・共感する
などプロとして大切なことはどの業界でも同じである。
6 教師としての考え
中野さんは、そのお客様に寄り添ったオーダーメイドの販売を心がけているそうだが、教育者もオーダーメイドの教育が理想であると感じた。今の子どもたちにあったタイミングでどんな話をし、どんな教材を使ってどんな学習をするのかを常に子どもを観察しながら判断していくことが大切。
・目の前の子どもに最高の選択肢を提供することが大事。
・組織の利益を押し付けずに、自分の都合を排除して、子どものためになることを考えていく。
教員の働き方はブラックだと言われるが、中野さんの経験談は壮絶ブラックだった。「営業時間が終わると、朝方まで上司と酒や麻雀に付き合って、戻って店で仕事。ソファで仮眠をとって、現場で商談。風呂に入る気力もない。ベットで眠ったことがほとんどなかった。」そこまでブラックな教育現場ではない。
7 子育てハッピーアクション
・「子どものことを第一に考え、ありがとう&笑顔の連鎖を広げよう」
教師としても保護者としても、子どものことを第一に考え、その子のことを観察し、その子にあったオーダーメイドの教育を笑顔でしていくことが最高の教育であると感じた。そうすることで、子どもからいずれ「ありがとう」をもらえるかもしれない。(ただし、期待してはいけない・・・)
・ビックモーターを辞めるまでの権力闘争。
・新しい会社BUDDICAを一人で立ち上げるまでの軌跡。
・Youtubeでビックモーターことを話そうと思った決意など
まだまだ紹介できていないところがあるので、ぜひ手に取って読んでみてください。
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