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DIYウッドデッキ修繕依頼

 午前中、加工作業中に、一本の電話が鳴った。
「サルトル仮称さん?あのね……、ちょっと実家の父がDIYしたテラスのところが所々、木が腐ってるから見てほしいんですけど」

 電話の相手はハナオカハナコだった。
「いいっすよ」
「お願いしますね、場所は…」
「…なら近くっすね。帰り際に現場少し調査に寄りますわ。ハナオカさんからご実家に夕方職人が見にくるって伝えておいてください」

 見に行くと、白髪混じりの老紳士が出迎えてくれた。現場を見ると、キッチン側の外壁にベタ付けされ、土台もままならないところに、スギの床板材がステンレスビスで止められている。
「これねー、僕が一人で7年前に自分でやってみたんだけど、結構良く出来たのよ。でも雨だとかのせいで、腐っちゃってさ」
ほぼ全面腐食しており、シロアリもいそうだ。
「お一人でよくこの面積施工されましたね!これ、スギです?防腐防蟻処理とかはされてなかったんすかね?」
「素人だから、全然その辺はわかんなかったな。撤去してちゃんとしたの作ってもらおうかと思ってるんだけど」
「それなら○日に撤去作業開始しましょうか。おうち本体にベタ付けされてるので、シロアリ被害も少し心配ですし早めに解体しましょ。新しいデッキは、メンテナンスがそんなにかからない腐らない木使うのをオススメしますけど、どうします?少し高くなりますけど」
「あー!それ、調べたんだよね。イなんとかってのとウリンとかいうやつ。硬い木でしょ?」

話がスムーズに進み、概算での金額を翌日お伝えし、修繕工事依頼を承った。



ウッドデッキは最近だとDIYされる方もいらっしゃいますが、工務店に相談して任せた方が後々後悔しません。

今回の現場、ハナオカ邸は10年弱前にハナオカ父様がお一人でDIYで施工されたウッドデッキ。デッキ部分、柱ともに腐食しておりかなり危険な状態でした。色々と木材をお調べになっていたのか、ハードウッド系をご希望されました。イタウバでご希望されていましたが、ウッドショック中なので格上のウリンで納得していただきました。

 予算などの関係でDIYをしたい、せざるを得ない場合は、最寄りの工務店に材木選びから根掘り葉掘り聞きましょう。
スギ、シダー系を選択するのはあまりオススメ出来ません。
加工しやすく、よくDIYで施工される時に使われます。
しかし、加工しやすい=ハードウッドと比較すると腐食や耐久面でメンテナンス必須。
防腐防蟻処理をしてあるものを選ぶ、数年に一度、塗装する、などメンテナンスをしっかり行うといいでしょう。
また、使用するビスもデッキ専用のデッキビスを使用しましょう。

放置してしまうと、写真のように10年もせずに腐食が進行します。その結果、シロアリなどの害にも繋がります。
解体から始まるため費用も高くなることもしばしばあります。

稀に、建物本体に付けられていた腐食材からの建物本体へのシロアリの被害もあります。

町屋大工さんより

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