なんやかんやあってジェーン・スーさんに「いいことあるよ!」と言われた話
なんやかんやあると、私はたいがい本屋に行く。
何気なく外国文学のコーナーを覗いていた。文庫化されたばかりの「百年の孤独」(ガルシア・マルケス)を探していたのだ。
するとそこには「ジェーン・スー」。
ん??外国文学にジェーン・スー!?
これは、あれだ!例のあれだ!!彼の有名な「ジェーン・スー、ブックオフで外国文学の棚に置かれがち問題」だ!
ネットや伝記の中だけに存在する神話の類かと思っていた。いざ実際に目の前にすると、興奮してしまった。きっと私は今、四つ葉のクローバーを見つけた子どもみたいな顔をしているはずだ。
なんかいいことがある気がして、すぐにXで呟いた。
するとなんと、たった10分そこそこで、ジェーン・スーさんご本人からのお返事が!早速いいことがあって笑った。恐るべし「外国文学コーナーにいる野生のジェーン・スー」。
ここのところあれこれと考え事ばかりしていたので、ジェーン・スーさんにこうやって「いいことあるよ!」と言われ、すっかり癒されてしまった。
というのも私はこれまで、「仲間と一緒に1フロアをシェアして、その一角で本屋を始める計画」を進めていたのだ。ここのところの私の頭の中はこの計画のことばかり。場所も決まり、何度かオーナーに内見をお願いし、棚はどうする動線はどうする、と構想を膨らませていたところだった。しかし。
なんやかんや、ありまして、白紙に!!
これは、いけるぞ…?念願の本屋がいよいよ始められそうだぞ…?と思い、「ブタコヤブックス開業日記」なるものを#5まで書いた。#30辺りで「ついにオープン!」的なタイトルのnoteを発表する自分を夢想しながら書いていた。
しかし。なんやかんやで、白紙に。振り出しに。振り出しに戻ることが確定したその日に、頭の中を整理するために本屋に寄ったのだ。そしたら、ジェーン・スーさんが、外国人作家として、真面目な顔をして鎮座していた。
ただただ間違えて並べられていただけなのに、何だかわからないけれどやたらと元気をもらってしまった。ここはブックオフではなく、私の親世代からウン十年続く町のベテラン個人経営の書店なのに、ジェーン・スーさんが外国人作家扱いを受けているというのも面白かった。
ご本人はこの現象についてどう思ってるんだろうと思い、ちょっと調べたらこんな感じ。
いいよねぇ。この感じ。
もう本人は、それ自体を面白がっちゃってる。
生きてたら、なんやかんやある。計画が振り出しに戻ることも、有名な人とSNSでやり取りをすることも、外国人作家に間違えられることも。なんやかんやある。
なんやかんやある人生を面白がろうと思えた。今はただ「振り出しに戻る」のマスにいるだけ。「生きる」がスタートで、「死ぬ」がゴールの、それ以外は全部通過点のボードゲームの上にいるだけ。
なんやかんやを面白く。
面白きこともなき世を面白く。
いつか自分の本屋を構えたときに、ジェーン・スーさんの本をどこに並べようかと一瞬だけ迷うときが来るのを楽しみにしている。面白がってやる。
というわけで、「開業日記」は、一旦しばらくのお休み。
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続きの本屋開業日記#7はこちら↓
前回の本屋開業日記#5はこちら↓
日本中の本屋巡りの記録を残しています。
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お出かけ・本屋巡り旅の参考になれば幸いです。
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