純喫茶とあまいもの(著:難波里奈)

純喫茶のノスタルジーな雰囲気が好きだ。
時を重ねて使い込まれたレトロな雰囲気、陰影のあるステンドグラス越しの光、クラシックやJAZZのBGM、日常と遮られたこの空間が落ち着くのだ。
手作り感あるメニューにも愛を感じる。

本書ではそんな純喫茶を30店舗。東京を中心に神奈川、千葉にあるお店も。
パフェ、プリン・ア・ラ・モード、ホットケーキ、フルーツサンド/トースト、ケーキ、飲み物、といった具合にあまいものの種類別にお店が紹介されている。

メインで紹介されるあまいものの他、店主の想いや雰囲気もしっかりと伝わってくる。
新宿や池袋、新橋といった大都市にあるお店でさえも、2代目3代目と家族で継承しているお店がある。元々はサラリーマンとして働いていた現店主の方達の「お客さんの期待にこたえたい」「この場所を失くしたくない」というような想いも知ることができる。
そこには、いろんな決意があったんだろうなぁ。と、ドラマを感じた。

この非日常な空間を失くしてほしくない。私もそう思う。
この本を手に、涼を求めて純喫茶めぐりをしようか。


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