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【本棚#3】漫画『タコピーの原罪』タイザン5

★★★★★(星5つ)

この漫画をひと言で説明すると……

ドラえもん殺し!!

空き地の土管で、ひとつの出会いがあります。

とある小学生の女の子と(名前は、しずかちゃん!)
秘密道具をつかう謎の丸っこいやつ。

空き地で、
土管で、
しずかちゃんで、
秘密道具ときたら……

『ドラえもん』でしょ!!

この謎の(ドラえもん的な?)やつが秘密道具をつかい、
しずかちゃんをハッピーにしようとするんだけど、

ポジティブすぎて上滑りしまくります。
見ていてあまりにも痛々しすぎ。

しずかちゃんの話も聞かず、どういう状況なのかちゃんと理解しようとせず、自分の思い込みで都合よくポジティブに解釈し、秘密道具でお気楽な解決策を押しつける。

イタタタタ。

僕も基本ポジティブ星人なので、思いあたることがありすぎ。

ヤバっ(汗)

頼まれてもいないのに「あなたの笑顔が見たい!」と勝手な使命に燃え、おせっかいにも一方的に押しつける人助け。本人はいいことしてるつもりかもしれないけど、マジで大きなお世話。その親切が状況を悪化させてることにも無自覚。

第1話から衝撃的すぎるラストに打ちのめされます。

イタタタタどころじゃない。
マジ? そんな展開にする?

ドラえもんって罪深すぎるしょ!!
(いや!ドラえもんじゃないから!!)

ポジティブな人はここまで読むのも大変だったと思うけど、ここで脱落し、これ以上読みすすめられないんじゃないかな。

この漫画で描かれているのは、

壮絶なイジメ。

ところが、仕掛けはそれだけじゃありません。

しずかちゃんに感情移入して読んでいると、突然、視点が180度ひっくり返されます。

え?
そうだったの?
そんなこと考えてもみなかった。

救われなさが加速していきます。

と思っていたら、この後、

ドラえもん、とんでもないことをやらかします!!
(だからドラえもんではない!!)

おいおいおいおいおいおいおいおい!!

(あ、ちなみにドラえもんをディスってるわけではありません。僕は誕生日ドラえもんと一緒なので子どものころからドラえもん大好きです)

みんな救われない。

そして、

またまた突然の大転換!!

そもそもそんな話だったの!?
マジか〜〜

思わず天を仰ぎ、「ああ〜〜」と嘆息が洩れました。

罪深すぎる。
すべての登場人物が救われない(辛いわ〜)

上下巻の2冊で完結してるけど、物語のラストへ向け、怒涛の展開で登場人物たちと一緒に読者もダークサイドに落とされます(怖っ)

とはいえ、

ラストは嫌いじゃない。
悪くないですよ。

いや、悪くないどころか、
3回目の再読で号泣です。

この漫画を読むなら、
ぜひラストまで読んでくださいね!

本を売らない本屋さん
くっきー🍪

追記(2022.5.15)
ネタバレでがっつり書きました↓

【参考図書】

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