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読書メモ:私の財産告白

この本、というかこの本多静六さんという方のことをなんで知ったのかはすっかり忘れてしまった。このnoteの常套句「忘れてしまった」ではあるが、構成のテンプレート ではなく悲しい現実なのである。本多さんのようにメモ魔ではないのである。最近は思い出せない、ではなく体験そのものを忘れていることが多い。もうそうなったらメモもへったくれもない。私の忘却告白である。

きっかけは忘れてしまったがはじめて読んだのは多分15年以上前だったんじゃないか。大興奮したのと興醒めした感情が両方あったのを覚えている。その後私には本当に珍しいことだけれど何回か読み返した。今回耳で聴いたわけだけれど、やっぱり同じ感覚を持った。そして、できてない自分もまた同じ振り返り結果であった。

興奮したのは原理原則のシンプルさとそれを徹底的に実践する強さと、時流の流れに沿って変化する柔軟さである。恐るべきことに、それにしっかりストーリーが入っている。時代背景に関しては想像も難しいが、前代未聞な試みだったことは間違いない。相当破廉恥にも見られただろうし周りもハラハラされたろう。しかしまあ、口調は高笑い。空気を読む読まないを突き抜けてわしわし進んでいく力強さがかっこいい。

興醒めしたのは本書に関してではなく、これまで読んできたお金本が本書の現代版アレンジ、また枝葉じゃないかと思ったのでした。そりゃ山林に投資しなさい、ということではないにしても苦労話と、お金儲けを汚らわしいとするのはナンセンスというマインドセット、貯蓄の考えから投資まで、エッセンスが全部入っている。この原理原則を現代にアレンジすればいいのであって、それは自分に合うものを調べてやればよいわけなので。結構なお金リテラシー本、投資の入門書など読んできていたのでガクッときたのである。

そう、姉妹本の「人生計画」と「生活流儀」とをローテーションで数年に一回読むのがいいかもしれない。原理原則を染み込ませ、現状の振り返りをするために。もうテクニカルに投機することもないであろうし私の一生分に関しては本書でもう十分です。

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