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はれときどきぶた

さてさて、昨日愛すべきアホ男子のお話の感想でしたが、本日も同系統の本を。
人気があってアニメ化もされましたので、ご存知の方が多いと思います。
こちら。

130万部突破のベストセラー!!
毎日日記をつけている則安君は、ある日お母さんに日記を盗み読みされてしまいます。則安君は、お母さんをおどろかそうとでたらめなことを日記に書くことに。「お母さんがえんぴつをてんぷらに」 「金魚がへやをとびまわる」…。ところが、書いたことがすべて現実に! ある日「ぶたがふりました。」と日記に書いたらそれも本当になってしまい…。
Amazon商品ページより

最初に出会ったのは小学校の図書室だったかな?あんまり面白くて、お願いして買ってもらったんだったか、実家にもあります。『あしたぶたの日ぶたじかん』と『ぼくときどきぶた』もあるので、シリーズでまとめて買ってもらったのかな?どれも面白いいんですが、やっぱりシリーズ1作目のこの『はれときどきぶた』が好きです。
主人公の則安くんこと十円やすがまたいいキャラしてるんですよね!
学校の先生に、日記っていうのは人に見せたりしなくていいから、本当のことを書きなさい、と素敵なことを言われるのに、お母さんは読んじゃうっていうのがこれまた昭和っぽいお母さん像で十円やすには悪いんだけど笑っちゃいます。豪快なお父さんやら素直で無邪気な妹ちゃんと、家族みんなボケ体質なのも笑っちゃう。
仕返しにウソ日記書いてやれ!っていう発想がまずすごいですよね。めっちゃめちゃ怒って親子喧嘩してっていう児童書的なシリアス展開にできそうなことを、ここまでギャグに振り切ったお話にできるのがほんとにすごいと思います。
ウソをつく、というか、ほら話を書くのにも才能がいりますねぇ。トイレに蛇や金魚が部屋を飛び回る、はもしかしたら思いつくかもしれませんが、鉛筆の天ぷらとぶたが降ってくるなんていうのは思いつかないですよね!十円やすの自由な想像力がすごい。
日記に書いたことが本当になることを目の当たりにして、最初は面白がるけど結局困っちゃう、っていのも子供らしくてまたかわいい。ちょっとドラえもん的ですよね。書いた本人以外はなぜかその状況をするんと受け入れちゃって、十円やすだけが面白がったり慌てたりするというところも絶妙な設定ですよね。読んでる方は十円やすと一緒に困ったりハラハラしたりできるのもまた良いところ。
なにせ言い回しや表現がユーモラスで、ゲラゲラ笑いながら読んだのを覚えてます。お友達もいい味出してるんですよねぇ。もうまさに正しくアホかわな男子って感じがします。
絵がまた可愛らしくて、ぶたが降ってきてぶただらけになるところなんて本当にかわいい。線が太くて大胆で丸っこいフォルムのキャラクターがキャッチーでいいですよね。ぶたに眉毛があるところが地味にお気に入りポイント(笑)。空がぶただらけの挿絵、かわいかったなぁ〜。
想像したことが本当になったらどんなだろう?という子供ならきっと一度は考えることを、こんな突拍子もないことでやっちゃうところがなんとも子供心をくすぐります。それだって、『ホラ吹き男爵の冒険』みたいにファンタジーにしたりSF風にしたりできそうなのに、とことんギャグ路線に持っていけちゃう作者の発想勝ちな感じがしますねぇ。
なんとか事態は収集するわけですが、そんな出来事を経て書かれる十円やすの日記もまたいい!
困ったことになるかもしれないけど、明日日記、書いてみたくなりますよね。古い作品だけど、こういう面白さって時代関係ないと思うので、今でも人気があって続編もずっと続いてるっていうのも素敵。
今でもたまにはらこういうおバカな本でゲラゲラ笑いたくなります。こういうおバカさって突き抜けてないとどうしても寒くなっちゃうから、一般文芸だとなかなか難しいですよね。強いて言うなら万城目学さんの本が近いかなぁ。万城目さんも面白いホラ吹きですよね。
とんでもない面白いホラ、吹いてみたいけど、なかなか難しい。
何かエイプリルフールまでに思いつかないかしら?甥っ子たちをホラ話で面白がらせてみたいなあ🤣トンデモなほど子供って食いつくので、なんとか面白いウソをつきたいものです(ダメな伯母さん)。

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