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【clubhouse】100分de名著を語ろう『戦争は女の顔をしていない』②

8月19日(木)21時より、clubhouse内にて、定例のクラブ「100分de名著を語ろう」を開催しました。今回も12日に引き続き、Eテレ「100分de名著」でオンエア中の『戦争は女の顔をしていない』について、番組プロデューサー氏にお運びいただいての開催となりました。

今月の各回のサブタイトルを、以下に付しておきます。

第1回:証言文学という「かたち」
第2回:ジェンダーと戦争
第3回:時代に翻弄された人々
第4回:「感情の歴史」を描く

今回主として話し合われたのは、第2回放送分に関してです。以下は、私が思い起こしたことを、ランダムに記したものです。clubhouseでは、原則として録音や記録は禁じられているので、あくまでも私というフィルターを通したものとなります。ご了承ください。

①「何が恐ろしかったかって、男物のパンツを履かなければいけないことだった」(証言より。主旨)

番組と放送テキスト(沼野恭子さん著)でも取り上げられていますが、このことに衝撃を受けた人は少なからずいらっしゃいました。それぞれに、印象的だったエピソードについて語り合いましたが、これらをまとめると、戦争は「女性性」を真っ先に否定するということだろうと思いました。

②杏さんの朗読や立ち振舞がすばらしい

番組は安部みちこアナと伊集院光さんの司会と、解説の沼野恭子さんとで進行されます。適宜、解説のアニメーションと、本文の朗読が挿入され、今回は杏さんが朗読されていました。この杏さんの朗読が、詩的、知的、劇的ですばらしかったとの声が多く寄せられていました。

③アレクシエーヴィチ氏によるカウンセリング的な聴き取り

『戦争は女の顔をしていない』は、独ソ戦(旧ソ連では「大祖国戦争」と呼ばれる)に従軍していた、500人にも及ぶ女性からの証言が集められていました。これまでは、女性の参戦についてはあまり語られることも、顧みられることもなかったようです。したがって、証言を集めるのには困難が伴いました。

やがてペレストロイカが始まり、発刊に至りましたが、その後にも「前には話せなかったことがあったんだ」として、証言を重ねる女性が出てきたとされています。

思うに、アレクシエーヴィチ氏と証言者との間には、ある「語りの場」が現出していたのではないでしょうか。私たちが知るものの中では、カウンセリングがそれに近いのではないかと考えました。番組では出てきていませんが、本文には

話して聴かせるにはあなたの眼が必要なの。テープレコーダーは邪魔よ。
~マリヤ・イワーノヴナ・モローソワ(元狙撃兵の証言から)

が採録されていました。

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番組は、あと第3回と4回を残していて、それに対応するように、日程を8月26日(木)と9月2日(木)とに組んでいます。放送をご覧になった方、関心をお持ちになった方のご参加を歓迎いたします。clubhouseユーザーの方は、以下からクラブ検索の上で「100分de名著を語ろう」をフォローしてみてください。開催通知が配信されるはずです。

今回は以上といたします。最後までお読みくださり、ありがとうございました。ではまた!


        


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