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音源制作の費用を集める方法について考える

こんにちわ
ブックエンズのベース ケンゴです。

先日の企画イベント「Kisaragi Chance Meeting」からもう2週間あまり。

これまでの音楽人生(といっても大した経歴ではないですが、、、)の中でも思い出に残るライブ、イベントとなりました。

10年以上前にやってたバンドで自主企画イベントも何度もやってきて都度思い出深いイベントも多かったですがその中でもベストに近いくらい良いイベントとなりました。

そんなこんなでブックエンズ、次回のライブは決まってないですが、3月にシングルリリースを控えており、レコーディングの主要パートとしてはいよいよ僕のベースを残すのみとなりました!

何度もライブで演ってる曲ですが、今回のレコーディングに合わせてかなりアレンジが変わったので集中してレコーディングに挑みたいと思います。

またレコーディングの模様は記事にしたいと思います。

今回はミュージシャンが音源を自主制作する場合の制作費など必要な費用の集め方について考える機会があったので記事にしてみました。

きっかけは、先日のイベントで東京からお迎えした「ノラオンナ」さん。
作詞家の松本隆先生のレーベル「風待レコード」からデビューした方で、これまで音源も多数リリースされている素敵なアーティストです。
※僕も先日の共演をきっかけにすっかりノラオンナさんの音楽のファンになりました。

↑ノラオンナさんの最新アルバム「めばえ」
ジャケットはブックエンズのドラムボーカル寺田さんの奥様で人気イラストレータの「寺田マユミ」さん。
ブックエンズのアートワーク全般も手掛けていただいてます。

近年は自身のレーベルよりリリースしており、今年の9月にニューアルバム「ララルー」をリリース予定です。

で、このアルバム、クラウドファンディングに近い形で資金を集めそれを制作費用にするようで、この試みがすごく素晴らしいと思い、自分なりに整理してみました。

ちょっと長くなりそうなので2回に分けての今回は、
音源制作の費用を集める方法について考える(前半)
になります。

ノラオンナさんのアルバム制作の費用の調達がクラウドファンディングに近い形という説明をしましたが、そもそもクラウドファンディングとはなんぞや?というのもあるかもなので僕自身の整理の意味も含めて今回はクラウドファンディングについてお話しします。

クラウドファンディングって?

クラウドファンディングというのは、群衆(crowd)と資金調達(funding)をかけ合わせた造語になりまして、自身の活動や夢に共感いただける方から資金を集める仕組みを指します。
この仕組み自体は最近の話ではなくかなり昔からあるようですが、近年インターネットの登場やSNSの盛り上がりもあり、またクラウドファンディングをサポートするプラットフォームの登場もあり一気に盛り上がりました。

一般的にクラウドファンディングと言った場合、そのようなプラットフォームを使った資金調達の手法を指すケースが多いです。

日本では、CAMPFIRE、Makuake、Kibidango、READYFORあたりが有名ですね。  

クラウドファンディングでの調達方法としては
「寄付型」=金銭的リターンのない
「投資型」=金銭リターンが伴う
「購入型」=何らかの権利や物品を先に購入することで支援を行う
があり、一般的には「購入型」が多いようです。

「購入型」をもう少しだけ説明しますと、
例えば「こうゆう商品を開発したい」という想い・アイデアがあり、クラウドファンディングでその資金を募ります。
見返り(リターン)としてその商品が完成した際にその商品を通常価格より格安でお渡ししたり、一般購入より先行してお送りしたり、限定商品をお渡ししたり、と少し通常の購入より特典をつけてお返しするケースが多いです。

支援者側としても、その商品が欲しいからリリースしてほしい!という応援の想いもありつつ、応援した以上もしくは同等の見返り(リターン)があるのでお金を出しやすいです。
※リターンは様々なので支援した以上のリターンが必ずあるとは限りません

なので、クラウドファンディング、とりわけ一般的な「購入型」に関しては、ただ応援するだけの寄付ではなく見返りもあるので、予約購入のような感覚に近いかもです。
ただし予約購入と決定的に違うのはリリースが確定していないという点です。
目標金額を達成しないとリリースされないため、支援者としては達成してほしいという想いが強いのでSNS等で拡散しようとします。
これでどんどん広まっていくのでこの部分がクラウドファンディングの1番の特徴でありメリットといえるでしょう!

ちなみに、クラウドファンディングを利用する費用は基本的には無料で、目標金額を達成した場合、達成金額の12%とか20%とか(プラットフォームにより様々)引かれる成功報酬になるので、金銭的なリスクはなくはじめられます。

クラウドファンディングを使う目的

では、クラウドファンディングを使う目的を考えてみます。

一番の目的はもちろん、資金調達です。
手持ちの資金があればそれを使って何か商品を開発しリリースできるのですが、資金がない場合、通常だと金融機関からの融資やお金のある方から出資いただくケースが一般的です。

クラウドファンディングの場合、お金を借りるというよりは、必要なお金が集まったら商品を開発リリースします、という形でお金を集めます。
もし目標金額が集まらなければ、そのクラウドファンディングは未達成として商品開発はされなくなり、双方金額の負担はなくなります。
そういう意味ではお金を借りるよりリスクが少ないといえます。

あとまれにクラウドファンディングが使われる目的として市場調査があります。
自分のアイデアや商品が、どのくらい一般的に受け入れられるかをクラウドファンディングを通して探ることにより、市場のニーズを先に知ることが出来ます。

あとは前述してますが、支援者が目標金額を達成してほしいという想いからぜひ他の方にも知ってほしい、支援してほしいとSNSなどで拡散することにより、世間に広まりやすいのでプロモーションとしての効果も期待できます。

いずれにしても、共感いただける方を募り、目標金額を集めることができたら、そこからスタートしますので、資金調達でき社会的なニーズもある程度あるという確信も得れた上でのスタートですので非常に良い仕組みだと思います。

クラウドファンディングのデメリット

ここまでクラウドファンディングの説明をしてきましたが、まあ良いことばかりのような感じですが、もちろんデメリットも存在します。

デメリット1:資金調達に時間がかかる。確実に資金調達できるわけではない。
すぐにスタートしたい場合、金融機関等から融資を受けれれば多少の審査期間はあるとしても、調達でき次第資金が手元に届きスタートが可能ですが、クラウドファンディングの場合、集めるのに時間がかかります。
また、仕組みにもよりますが基本的は目標金額に達成しないと受け取れない(All Or Nothing方式)ケースが多いので、必要な資金を調達できないというのも大いにありえます。
※その場合、ニーズが無い=失敗する可能性が高い とも言えるので、それはそれで事前にわかって良いのかもしれません。

デメリット2:アイデアをパクられる可能性がある
クラウドファンディングは、まだ世に出ていないアイデア・商品を先にクラウドファンディングで募り、目標金額を達成したら開発してリリースするという流れになるため、先にアイデアを世に公開することになります。
ということは、そのアイデアを盗んで先に特許申請して商品を開発・リリースされる場合もなります。
なので、クラウドファンディングで募る場合、それが特許に関わるものであれば、先に特許出願した上でクラウドファンディングを利用する必要があります。

デメリット3:プラットフォーム上にずっと残ってしまう
クラウドファンディングを使った場合、その履歴がプラットフォーム上に永遠(そのプラットフォームの規約にもよるかもですが)残ってしまいます。
全く資金が集まらなかったりと散々な結果になり、クラウドファンディングを使った事実・結果をもう知られたくない!となってもそれを削除することが難しくなります。

最後に

最近はミュージシャンも使うケースも多く、
「イベントを開催したい」「CDをリリースしたい」「全国ツアーしたい」など、クラウドファンディングで資金を調達するケースが増えてるようです。

実際ブックエンズが出演させていただいてるライブハウス「ムジカジャポニカ」も移転・リニューアルの際、その資金としてクラウドファンディングを利用して700万ほど調達されたようです。
その際のリターンとしては、店主からの御礼メールから安齋肇氏デザインのTシャツやライブ御招待など様々なリターンを金額別に用意されてました。

今後、アーティストの方も積極的にクラウドファンディングを利用するケースは増えるのかもしれませんね!

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