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やっぱりお酒は体に悪いのか…飲酒の科学から学んだお酒による5つの悲劇

飲酒は楽しい習慣ですが、その影響やリスクを正しく理解することが重要です。
今回は葉石かおりさんの「名医が教える飲酒の科学」から学んだ5つの悲劇をストーリー形式で紹介します。
これらのストーリーを通じて、飲酒に関するリスクや対策を理解し、お酒について考えるきっかけとなれば幸いです。



1.沈黙の臓器、膵臓からの緊急信号

俺はサケノミン。お酒と飲み会が大好きでほぼ毎晩飲み会に参加し、お酒を楽しんでいる。

飲み仲間とサケノミン:「かんぱーい!!」

そんなある日の飲み会で悲劇は起こった。
いつものようにお酒を楽しんでいたその瞬間、突然お腹に激痛が走り、俺は倒れてしまったのである。

飲み仲間:「サケノミンさん!!」

目が覚めると病室のベッドに横たわっていた。
目の前には医者が立っており、真剣な表情で話し始めた。

医者:「サケノミンさん。残念ながらサケノミンさんは急性膵炎を発症しています。」

サケノミン:「急性…膵炎…?」

医者:「膵臓で作られる膵液は食べ物に含まれる様々な消化酵素を分解する役割があります。急性膵炎というのは、その膵液が誤って膵臓を溶かしてしまう病気です。」

医者:「このまま飲酒を続けると、病状が悪化して命に関わる可能性があります。これ以上ひどくなると、断酒を強く勧めざるを得ません。」

俺は驚きと恐怖で言葉を失った。お酒がこんなにも危険を引き起こすとは思っていなかったからだ。

医者の言葉を胸に刻み、これからの生活を見直すことを決意した俺は、まずお酒を控えることから始めたのだった。

2.筋トレ後の一杯は筋肉の敵

私はノミタロウ。健康志向のビジネスマンで、仕事の後ジムで筋トレをするのが日課になっている。
ジムから帰った後にビールを飲むことは、私にとって1日のご褒美でもあった。
ある日、ジムで筋トレ仲間たちと話していると、ふと私はこう言った。

ノミタロウ:「筋トレ後のビールって格別に美味しいよな!」

しかし、期待していた共感は得られず、仲間たちは微妙な表情をしていた。
不思議に思って尋ねると、仲間の一人が答えた。

筋トレ仲間:「実は、筋トレ後にアルコールを飲むと、筋肉の合成に悪影響があるんだよ。アルコールはmTORという筋肉を作る酵素の働きを抑えてしまうから、合成率が3割も低下してしまうんだ。」

私はその言葉にショックを受けた。あの筋トレ後の至福の一杯が、実は筋肉の成長を妨げていたなんて。
しかし、健康と筋肉のためには避けられない現実だと理解した私は決心を固めた。

ジム後のビールをプロテインに…。

3.アルコールと睡眠の落とし穴

僕はビアボーイ。お酒が好きで、週末には友人と飲み会を楽しむのが恒例だ。
ある金曜日の夜、僕は友人たちと飲み過ぎてしまった。

翌朝、早起きして数時間寝た後、まだ酔いが少し残っている気がしたが、僕は大丈夫だと思っていた。
睡眠をとればアルコールはすぐに抜けると信じていたからだ。

その日、買い物に行くために車に乗り込み、運転を始めた。道中、ふらついた運転をしてしまったため、警察に止められた。アルコール検査をされ、結果は予想外の数値だった。

警察官:「飲酒運転です」

告げられたとき、僕は驚きと恐怖で言葉を失った。

警察官は説明してくれた。

警察官:「睡眠中はアルコールの分解スピードが遅くなるんですよ。実は、睡眠中は消化器官の働きが低下してしまいます。体が休んでいる間、アルコールを分解する肝臓の働きも鈍くなるため、アルコールが体内に長く残ってしまうんです。」

僕はその説明にショックを受けた。
自分の無知と過信が招いた結果に深く後悔した。
法律違反を犯し、自分と他人の命を危険にさらしていたのだ。

この経験から、僕は誓った。前日にお酒の量が多い時や遅くまでお酒を飲んでいた時は、絶対に運転しないと。

4.糖質ゼロだからダイエット中に飲んでも太らないよね…?

私はオフィスワーカーのハイボルコ。
ダイエット中という事もあって最近流行の糖質ゼロのハイボールをよく飲んでいた。カロリーを抑えながら飲めるということで、ダイエットには最適だと思っていたのだ。

ある日、友達とランチをしていると、友達が心配そうに言った。

友達:「最近、少し太ってきてない?何か変わったことでもあったの?」

私は驚いて答えた。

ハイボルコ:「最近、糖質ゼロのハイボールを飲んでるんだけど、それでも太るのかな?」

友達はジムのトレーナーをしているので、詳しく説明してくれた。

友達:「糖質ゼロのハイボールでも、アルコール自体にはカロリーがあるのよ。アルコールは体内でエネルギーに分解されるけど、一定量のエネルギーができると、あとは脂肪に変わってしまうの。だから、脂肪が溜まって太るのよ。」

私は驚いた。糖質ゼロだからと安心して飲んでいたけど、実はカロリーを摂取していることを理解していなかったのだ。
さらに、アルコールを摂取すると食欲も増進し、ついついおつまみを食べ過ぎてしまうことも指摘された。

その日から、私は飲み方を見直すことにした。糖質ゼロのハイボールでも適量を守り、食事とのバランスを考えるようになった。
お酒を楽しみながら、健康と体重管理のために賢く飲むことが大切だと学んだから。

5.年を取るとアルコールの分解が遅くなる話

私はウィスキーゴロウ。
60代のおじさんで、毎晩のように一杯のウイスキーを楽しむのが日課になっている。前夜は友人と飲み過ぎてしまい、翌朝は少し頭が重かった。

その日、孫のアルコが遊びに来ることになっていた。
アルコは本を読むことが大好きな賢い少女だ。
アルコが来るのを楽しみにしていたが、彼女が到着するとすぐに違和感を感じた。
アルコ:「おじいちゃん、なんだか息がアルコール臭いよ。」

アルコが心配そうに言った。驚きと恥ずかしさで顔が赤くなった。

ウィスキーゴロウ:「昨日の夜、ちょっと飲みすぎちゃってね。でも、寝たから大丈夫だと思ってたんだ。」

アルコは首をかしげて考え込むと、思い出したように言った。

アルコ:「おじいちゃん、実はね、年を取るとアルコールの分解が遅くなるんだよ。」

興味を持って聞き返した。

ウィスキーゴロウ:「どうしてそうなるんだい?」

アルコは本から得た知識を語り始めた。

アルコ:「年を取ると、肝臓の機能が若い時よりも低下しちゃうんだ。それに、体内の水分量も減るから、アルコールを薄めることが難しくなるんだよ。だから、前の日に飲んだアルコールが翌日まで残りやすくなるんだ。」

感心しながらも少し反省した。

ウィスキーゴロウ:「なるほど、そういうことか。お前は本当に賢いな。で、どうすればいいんだ?」

アルコはにっこり笑って言った。

アルコ:「まず、若い頃よりもお酒の量を減らすことだよ。それから、お酒を飲むときにチェイサーとして水を飲むといいよ。そうするとアルコールが薄まって、体にかかる負担が少なくなるんだ。」

頷きながら答えた。

ウィスキーゴロウ:「わかった、アルコ。これからは気をつけるよ。ありがとう。」

アルコは嬉しそうに言った。

アルコ:「おじいちゃん、健康が一番大事だからね。お酒は控えめにして、わたしともっと遊んでね!」

その日から、アルコの言葉を胸に刻み、飲酒の量を見直すことにした。
健康を保ち、孫のアルコと一緒に過ごす時間を長くし、アルコの成長を見守ることが何よりも大切だと学んだのだから。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
5つのストーリーから学べた教訓をまとめると以下の通りです。

  • 筋トレ後の飲酒は筋肉の成長を妨げる。

  • 過度の飲酒は急性膵炎を引き起こし命を危険にさらす。

  • 睡眠にアルコールをすぐ分解する効果はない

  • 糖質ゼロでもアルコール自体にカロリーがあり、飲み過ぎると太る。

  • 年を取るとアルコールの分解が遅くなる。

これらのストーリーが、飲酒習慣と健康管理の重要性について深く考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。
まずは普段飲んでいるお酒の量を少し減らしてみるところから始めませんか?

今回ご紹介したストーリーは、葉石かおりさんの「名医が教える飲酒の科学」から学んだ知識をもとに作成しました。
この本では、飲酒が免疫にどのような影響を与えるか、未成年はなぜお酒を飲んではいけないのかなど、飲酒に関する科学的な知識がたくさん書かれています。

興味のある方は、ぜひ本を一読してみてください。きっと役立つ情報がたくさん詰まっているはずです。


参考文献

  • 葉石かおりさんの「名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義」

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