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治癒者(ヒーラー)なんて必要ないから! 茜は上等なカシミアのスーツを着た、一見セール…
砂の城を作る。繰り返し、何度も何度も。楼閣や天守などいらない。山のような砂に入り口の穴…
当たり前に明日がくる。そう信じて、いや、きっとそんなこと考えもせず、僕は眠りについた。…
地面にくっきりと刻まれた二本の線が少年、ユールの目の前から、ずっと彼方へと伸びているよ…
ある日突然太陽が黒化した。熱は変わらず放射し続けるものの、光を放たなくなった。つまり、…
むかしむかし、戦国の世のことでした。 え? 昔話は辛気臭くていやだ? いや、困りまし…
台所の扉を開けると、河童がいた。目が合った。扉を閉めた。 解放感に満ちた、爽快な朝のはずだった。両親は「結婚記念日なの」と気色悪いウインクを残して旅行に出ていて、わたし一人がこの家で我が物顔にテレビを独占してゲームに明け暮れたり、口うるさい母親の目を気にせず冷蔵庫に買いだめしておいたスイーツパーティを開催したり、お風呂に父親のプレーヤーを持ち込んで映画観賞会を開こうと思っていたのに、出だしから躓いた。 いや、あれは浮かれすぎたわたしを戒める幻覚かもしれない。そう思って再
世界が滅亡するスイッチが作れたらどんなにいいだろう、と慎吾は高校生にもなってそんなくだ…
■まえがき子どもがサッカーをやっているので、それにちなんだ小説を書いてみました。スポー…
■あらすじ呪わしい伝承が残る家に生まれた椿。彼女は将来有望な陸上の選手だったが、怪我と…
■あらすじ写真を撮るように、目の前の景色や出来事を書き記す「写真小説家」。それを生業とす…
※注意! 今回の短編小説には残酷な表現、グロテスクな描写が含まれますので、苦手な方は閲覧…
世界が滅ぶんだ。今日このときを以て。 パズルのピースが剥がれていくように、街が、地面…
■あらすじ 心を病んでしまった主人公が田舎の町で出会ったのはいずみというどこか妖しげな美しさを漂わせた少女だった。彼女と出会い、魅せられてしまった僕はいずみのいいなりになって死体の処理を手伝うことに。死体を処理した場所こそ、蟹の住処とされる「蟹の壺」と呼ばれる地だった。 時が流れ、大学生の「僕」は大学の屋上でいずみと名乗る女性と出会う。彼女に誘われるままにアパートへとついて行き、いずみが席を外した機会に部屋の中を検めた僕は主人公を見つける。 その修羅場はなんとか潜り抜けた