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上橋 菜穂子さんに出会う 守り人 番外編 | 読書
風と行くもの 〜守り人外伝
バルサが挑む、ロタ王国の歴史の闇!
つれあいの薬草師タンダと草市をおとずれた女用心棒バルサは、二十年前にともに旅したことのある旅芸人サダン・タラムの一行と偶然出くわし、再び護衛を引き受ける。
新刊の文庫本が発売されていたので、すかさず購入。あの守り人シリーズなら買わない手はない。
昔の自分と対峙しながら旅をするバルサ。今だからわかる養父、ジグロの気持ち。
バルサのやるせなさをそっと包み込んでくれるように謎が解けてゆくことに、守り人シリーズファンなら胸を熱くするのではないだろうか。
ジグロとバルサの物語は、外伝だからこそ読める。『精霊の守り人』とは違うはずなのに、重なり物語の重厚さを増している。
炎路を行く者 〜守り人作品集
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『蒼路の旅人』、『天と地の守り人』で暗躍したタルシュ帝国の密偵ヒュウゴ。彼は何故、祖国を滅ぼし家族を奪った王子に仕えることになったのか。謎多きヒュウゴの少年時代を描いた「炎路の旅人」。
久々に守り人シリーズを読んで止まらなくなり、こちらも読むことに。
謎が多かったヒューゴのひとくせもふたくせもあるキャラの過去に妙に納得。
人の数だけ物語がある。当たり前のことだけど、それを描ける作家さんは実は少ない。
紫式部は、和歌はそんなに上手くはなかった。ただそれぞれの登場人物の気持ちになって和歌が読めたことが素晴らしかったのらしい。
登場人物全ての作品が描けるなら書いて欲しい。いつまでもこの物語の中にいたい。
流れ行く者 〜守り人短編集
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陰謀に巻き込まれ父を殺された少女バルサ。親友の娘である彼女を託され、用心棒に身をやつした男ジグロ。故郷を捨て追っ手から逃れ流れ行くふたりは、定まった日常の中では生きられぬ、様々な境遇の人々と出会う。〜中略〜バルサ十代の日々を描く短編集。
というわけで、他の作品にも手を出してしまった。バルサ10代の短編集。ただ、この物語にいられるならもう何でも良い。中毒である。
これが、児童文学と言われるのであるから、子どもが読むものなのだろう。私は大人になってから、この物語に会ったが、子供の時に読んでいたら一体どうだったのだろう。
それは取り返しのつかないことだったのではないか、この物語に子どもの時に出会えなくて、残念に思う。良質な物語に大人も子どももない、物語の持つ大きな力に圧倒されるばかりだ。
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