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ブービン
2019年8月4日 18:00
ジョナサンとの出逢い「アサマ、高等教育はどうするつもりだ?」 奉仕労働に入ってしばらく経ったころ、労働監督官に聞かれた。作業は毎日ヘトヘトだったが、いくらかそれにも慣れてきた頃だ。 労働監督官の名はジョナサン・ゾラ。彼はは短く刈り上げた頭にいくらか白髪が交じっていた。 それがかえって年齢を混乱させたが、顔立ちだけを見れば二十代前半といっても通用するように見えた。彼は、サンビカの現場スタ
2019年8月4日 02:36
地獄に堕ちた野郎ども 本当はどこでもよかった。たまたま就職先が「お国」だったもんだから、安定収入の官僚殿なんて冷やかされるが、この国の就業労働人口の約半分は国の関連機関で働いているんだ。とくにほめられたことじゃない。 それでも、おふくろは喜んでくれた。なにしろ流しの運び屋だったオヤジが事故で倒れてからこっち、家族は社会保障で食いつないでいるような状態なんだ。にも関わらず「一粒ダネ」の息子は高等