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最期の言葉【完全版】

「はぁ…はぁ…はぁ…なんで、なんで」
俺は立ち止まりパトカーのサイレンが鳴り響く街に背を向け雪の降り注ぐ空を見上げた
「なんで…なんであんなことに…」
俺の脳内にあの光景が鮮明に浮かんできた
「うっ…」
胃から口へと生温かい液体が込み上げてくる俺はそれを吐き捨て今日あったことを思い出した
「そう今日俺は…」

俺の名前は奥羽快晴、東京に住む高校3年生だこの前の模試で全国偏差値70オーバーをとる秀才だが学校一の問題児でもある、昔からニュース見ることが好きだった俺は法学の道に進もうかと考えている。運動神経はまぁそれなりだ眠たい時に寝て行きたい時に学校に行ってるだけなのになんで教師共は俺の事を認めようとしないのか自由にしたっていいじゃないか、それが俺の考えだ。俺は人生を生きてく中で夢や目標、野望を抱いたことがないと思う、幼い頃に夢を抱いていたりしたのなら記憶に残ってなくても仕方がない俺は昔から記憶力があまりないからなただ覚えてる限りでは野望を抱いたことがないそんなつまらない人間だ
そんなことを考えていると垂れ流しにしていたスマホから気になるニュースが流れてきた
「続いてのニュースです昨日未明、越後明さん25歳の遺体が路地裏で見つかりました、警察はここ一週間続いている連続殺人事件の犯人がやったものとし捜査を続けています」
怖いなぁ近くで起こってるし、まぁでも誰かの恨みを買った覚えないし関係ないか、でもなぁなんか違和感というか嫌な感じがするんだよな
まぁそんな深く考えなくてもいいかそれより今日の一限は古典か…嫌いなんだよなぁ今日は学校サボるかな
などと考え俺は静かに瞼を下ろした
「おーい何寝てんの?乗り過ごすわよ?」
十数分眠っていたのだろうか聞き慣れた声が聞こえ俺は目を覚ました
「異次元の殺人事件とも言われた幼稚園児殺人事件発生から今日で早12年も経ちました当時5歳だった幼稚園児が園長である赤谷…」
そんなニュースが流れるイヤホンを耳から外しスマホの電源を落とし俺は顔を上げた
「ほんと私がいないとダメなんだから」
こいつは河野春中学3年の時に初めてあっていらい何かと絡んでくるお節介野郎だ学力は俺の少し下ぐらいだが校内での評価は高くその上空手も強い、いかにも優秀完璧生徒というような奴だ、だがこいつは中3の冬に付き合ってもないのに俺の大事な大事なファーストキスを奪いやがった…そう、こいつは俺の天敵なのだとは言え俺が唯一信頼してる奴でもあるため一概に距離を置くなんてことは出来なかった
しかし河野あいつ普段はチャリ通のくせに今日は珍しく電車なのかよ…今日は運が悪いなぁ折角サボろうとしたのにこんなお節介野郎と鉢合わせるなんて
「うるせぇよ乗り過ごすわけないだろ」
「遅刻常習犯が何言ってんの?てか絶対サボる気で寝てたでしょ?」
「うっ…」
図星をつかれた俺は返す言葉もなかった
「河野このニュース見たか?なんで殺人なんて犯すんだろうな人を殺すのがいけないことだってなんで分からないんだろうな」
バツが悪くなった俺はついさっき見たニュースの話へと話題を逸らした
「そう…だね…なんでだろうね」
河野は少し不安そうな煮え切らない反応をした
「そういや河野って殺人事件みたいな人が死ぬことに関係する話苦手だったな」
俺は良くないことをしてまったと思い河野からそっと目を逸らした
二人の間に鉛のように重たい空気が流れた
「まもなく〇〇駅〜〇〇駅〜」
「そろそろ駅着くよ」
「そうだな」
そんな他愛もない会話をし俺と河野は電車を後にした

やばい急がなきゃ今日早く帰ってこいって言われたのに…てかなんだよ河野のやつ普段はあんたに教わるなんて絶対嫌とか言って何も聞いてこないくせに今日に限って勉強を教えろってしかも完全下校の時間ギリギリまでびっしり使いやがって今日の予定が河野のせいで全部ズレてやがる…あいつは厄病神かよ
俺は去年の誕生日に買ってもらった腕時計を見て舌打ちをした
「もう8時かよ怒られるじゃねえか」
俺はそう呟くと足を速めた
「ただいま」
いつもならかえってくる返事がかえってこない
「ただいま」
不気味なほど静まり返った玄関に俺の声が響いた
ぎしっ
リビングの方で床が軋むような音がした朝感じた違和感を思い出した俺は靴を脱ぐことも忘れて転がり込むようにリビングへと急いだそこには目を疑うような状況が拡がっていたそれは血だらけで転がる唯一無二の愛する家族と醜悪な笑顔を浮かべ窓から出ていく長身の男がいた
男はこっちを振り向くと驚いたようなそれでいて身の毛がよだつような笑顔を浮かべ
「本当はお前も殺したいがこんな状況を見られてしまったからな逃げるとするよ、命拾いしたな」
とだけ吐き捨て闇の中へと姿をくらました
俺は5分程立ち竦むと我に返り無我夢中で外に飛び出した俺はどんな表情をしていたのだろうか俺は周りの目も気にせずに発狂しながら絶望を吐きながらただ走り続けた

「そう今日俺は家族を殺された…最愛の家族を…俺の大事な大事な唯一の家族を…どうして、どうして………許さない許さないあの長身男は…僕が殺す」
そう心に決めると僕は家へと走って帰った
闇夜に輝く月が僕の影をより深く際立たした

「そんなことがあったんですか家族が亡くなりとても辛い思いをしたと思います必ず私たちが犯人を逮捕致しますので何か情報をお願いします」
「今話したことが全てです大した情報を渡せずすみません」
「いえ、参考になりました捜査協力感謝したします」
僕はあえて犯人の特徴は教えなかったいや、教えたくなかった僕が殺すと決めたんだ誰にも邪魔はさせないもし邪魔するやつがいるならそいつも…殺してやる
「また思い出したことがあれば教えてください今日はありがとうございました」
警察はそういうと深く会釈をして僕の家を後にした

僕はその後学校を休んだ
そして無我夢中で犯人について調べた運良く犯人は僕の家族…恩人を殺害して以来3週間殺人事件を起こしていないもしかしたら僕に見られたから自粛しているのかもしれない
「1回目の被害者は明石はると20歳明石はるま14歳、2回目は池田優子34歳、3回目は上野ともき10歳、4回目は越後明25歳、そして5回目は、僕の家族の奥羽輝士45歳奥羽優香39歳奥羽そら15歳か」
わかったことは全員苗字に地名があるそして住んでるところが最初の被害者の1キロ圏内だ
でも1キロ圏内に地名の苗字の人が一人もいない最近殺人事件が起きていないのは条件に合う人いないからじゃないか1キロ圏内っていうのはフェイクで東京の外にポイントをずらしたんじゃないかなどと考えが浮かぶでも何かを見逃してるそんな気がする........
ピンポーン
考え込む僕の耳にインターホンの間抜けな音が響いた
ドアを開けるとそこには河野が立っていた
「ちょっと何学校サボってるの?家族が亡くなって辛いのはわかるけどさ」
「悪いちょっと調べたいことがあって」
「もう心配させないでよ」
「悪い河野…」
河野に謝った時ふとひとつの予感がよぎった
あれもしかしたら.......
「どうしたの」
「ごめん…帰って僕やらなきゃいけないことができた」
僕は河野を残して玄関に残して家の中へと入っていった
「僕......?なんか懐かしいな」
そう呟くと河野は少し微笑みながら僕の家を後にした

「僕の仮説が正しければ」
僕はそう呟きながら急いでパソコンを開いた
「やっぱり」
この法則は正しい僕はそう確信した
「次狙われるのは・・・」

僕は玄関に背中を預けその時を静かに待った静まり返った闇夜に冷たい雪が降り始めた
コツコツ…
乾いた足音が周りに響きだす
やっとだ…やっとあいつを殺せる
「やぁ憎き殺人鬼」
僕は殺人鬼にそう声をかけた
「お前は…」
「そうだよ僕はお前が殺しそびれた男だ」
「なんで…わかったんだ?」
「簡単だよお前の法則は五十音順で人を殺すだろ?地名はフェイクだ」
「『か』から始まるやつなんてこの東京に山ほどいる、なのになぜわかった?」
「お前は僕を殺しにくると思ったからだ、河野を殺し目的を達成したついで僕も殺すそれがあんたの計画だ」
「くそっ通報されると厄介だから気づかれないうちに一息で殺そうと思っていたのに…警察に通報するのか?」
「はぁ…そんなわけないだろ?僕がどれだけこのときを待ったか憎くて憎くて仕方がない僕の恩人を殺したお前を…警察につき出すなんて甘いことはしないお前は僕がこの手で…殺す」
「アハハ…よかったよお前ごときなら楽に殺せる」
「はぁ…無駄話は終わりにしようかお前を…殺す」
僕は拳を握りしめた
「死ねぇぇぇ!」
殺人鬼は奇声をあげながら僕にナイフを突き立ててくる僕はそれをすんでんのところで避けると左手でナイフを持っている手を払いナイフを落とさせたそして右手を握りしめ殺人鬼の顔面に思いっきり拳をぶつけた
「ただのヒョロがりかとと思ったか?これでも中学の時全日本の空手大会で優勝する実力者だぜ?勉強はあんまり得意じゃないが運動だけは自信があるんだ」
殺人鬼は2メートルほど飛ぶとその場でうずくまったそのタイミングでポケットから血糊が落ちた
僕は殺人鬼が落としたナイフと血糊を手に取り殺人鬼に突き立てた
殺人鬼の怯え絶望した表情は僕の気持ちを高揚感で満たした
「なんで血糊なんて持ち歩いてんの?今ハロウィンだと思ってる?今冬だよ?馬鹿なんじゃい?…アハハ…アハハハハハハ」
「別に…なんだっていいだろ」
「はぁ…まぁ確かにどうでもいいけど、で?最期に残す言葉は?」
「頼む…殺さないでくれ家族がいるんだ」
「はぁ情けない」
僕はナイフを振り上げ胸の中心へと突き刺した
僕は初めて感じる快感に心が踊らされた
「アハハハハハハ…そうだこういう快楽犯はいてはいけない僕が殺そういっぱい殺そう何も僕は快感を求めて殺すんじゃない…そう快感なんかじゃない…これは正義だ」
僕は自分の殺人への快感を正義だと自分に言い聞かせた
「何やってるの」
僕の家の方から震える声が聞こえた
振り向くとそこには俯き肩を震わせている河野の姿があった
「快晴、君がやったの?なんで…ねぇなんで…快晴いっつも殺人なんてしちゃダメだって言ってたじゃん…ねぇなんか言ってよ!」
「僕の殺人はそこら辺の殺人犯とは違う僕の殺人は…正義だ」
僕は河野にそう吐き捨てるとと雪の降り注ぐ闇の中へとゆっくりと足を進めて行った自分の正義を貫くために…

静まり返った川谷の死体を前にひとつの人影が揺らいでいた
「川谷くん君は司令を失敗したと思ってるでしょ?河野家に血糊を垂らしていかにも殺したように見せて驚き泣き崩れる快晴を殺して欲しいという司令を…でもねごめんね最初からあなたには死んでもらうつもりだったの…ふふっ全て上手くいってる…幼い頃から準備した計画必ず成功させるわ全てはあなたのため…幼い頃交わした愛するあなたとの約束を守るため…待っててね」
そうつぶやく人影は過去の記憶を思い出すかのように瞳を閉じると狂気的な笑顔を浮かべた
ウーウー
パトカーのサイレンが辺りにひびき出した
人影は血糊を拾い上げると
「ふぅ…私の指紋がついてる血糊も回収出来たしそろそろここを離れないとね…河野家に死体役として私の影武者を用意してたから、その子も連れて帰らないとあの子はきっと今後役に立つから…急がないと私が犯人だと勘違いされるわ」
そうつぶやくと人影は暗闇の中へと姿を消した…

「さぁこの後どうしようか」
雪が降り注ぐ中僕は初めて人を殺した言葉には出来ない程の快感だったでも僕は快楽犯なんかじゃない正義のための殺人鬼になるとりあえずハイツを借りよう家を出る時に親が管理してた金庫から金はあるだけ持ってきたそして恩人の身分証と帽子、サングラス、マスクも持ってきたこれで年齢も偽れる
そんなことを考え僕は不動産屋へと足を運んだ

ここが新しいハイツかまぁまぁ綺麗だなとりあえずテレビだけあればいいさ、さぁ今日から僕は正義の味方だ
僕はそんなことを考えながらテレビをつけた
「続いてのニュースです昨日22時頃住宅街で川谷蓮斗さんが殺害されたことがわかりました胸を刃物で刺されていたようです警察は連続殺人事件と関連があるとし犯人を探しています」
「僕の正義がテレビで放送されている…全ての人がきっと注目している、あぁ幸せだ」
僕の体をなんとも言えぬ優越感が襲った
「続いてのニュースです昨日23時頃暴力団濱本組の幹部木野貫之さんの遺体が発見されました警察は銃殺されたとみて捜査を続けていますまたその前日暴力団渡辺組とトラブルがあったことから渡辺組が関与してるものとし警察は捜査を続けています」
「ちょうどいい暴力団はわかりやすい悪だ次はこの事件の犯人を殺害するとしよう…あぁ僕はなんて素晴らしい正義の味方なんだ」
そんな僕の思いを後押しするかのように稲光が僕を照らした

『暴力団渡辺組のメンバーが発覚』
禍々しい書体の文字が踊るサイトを僕は見つめた
『渡辺組は組長1人幹部が9人そして100人以上のメンバーで構成される暴力団だ、誰しもが1度は耳にしたことのある暴力団として有名な暴力団だ今回はそんな渡辺組を事細かに解明していく…』
「なるほどなとりあえず渡辺組についての理解度は増えたな…そうか銃を使うのか銃の対策もしないといけないな」  
そんなことを呟きながらサイトをスクロールしていった
「これがメンバー表か」
指を動かしスクリーンショットをしてサイトを閉じた
あとは少しずつ色んな人を通して…いやそうだな聞き込みから初めて気が熟したら喧嘩を売るとしよう
そんなことを考えながら僕は風呂場へと向かった鏡に写る自分の顔は狂気的でどこか神秘的な笑みを浮かべていた…

その後僕は色々調べ回ったネットニュースや殺人事件掲示板、闇サイトをネットサーフィンしたそしてついにひとつのニュースに調べ着いた
『渡辺組と濱本組でトラブル発生抗争になるのか?
今日午後20時頃濱本組の木野貫之25歳と栗本遥斗20歳がトラブルになったその後木野貫之の部下が到着したことで大きな喧嘩とまではいかなかったが二人の間に起きたトラブルが解決したとは到底考えられない』
「ビンゴ!」
なるほど栗本遥斗か
僕は脳裏にその名前を記憶すると一昨日ネットで買った警察手帳を持って聞き込みに出かけた時計は深夜24時を示していた

「警察とは便利なものだ」
僕はスマホを開きそう呟いたスマホには栗本遥斗の連絡先が写っていた
「こんなに簡単に連絡先が手に入るとは」
今すぐ連絡先に連絡をしたいという衝動を抑えた
明日の深夜24時に連絡をすると決めている暇を持て余した僕はテレビのリモコンを手に取り電源ボタンを押した
「続いてのニュースです今日は渡元首相殺害事件が起こった日です、あの事件が起きてから2年が経ちました、あの時の悲劇は誰もが忘れることの出来ないものになったことでしょうまた、渡元首相にはお子様がいるという噂も出回っており…」
なぜだ、なぜだか分からないが僕はこの渡首相を知ってるそんな気がする、いやでもニュースなんて見てこなかった僕の記憶になんで…
「うっ」
突如頭痛に襲われその場でうずくまった
もう寝よう寝て朝になるのを待とうきっと明日あいつを殺せばこの不安を紛らわすことができるだから早く寝よう…
そんな考えとは裏腹に広がって行く不安と何か大事なことを見逃してるような感覚に襲われ眠れぬ夜を過ごしたそんな僕を煽るかのように強い風が窓を揺らしていた…

「よし、24時前だ」
そう思い携帯を手に取り栗本遥斗の連絡先に電話をかけた
「もしもし」
「もしもし栗本遥斗さんで間違いありませんか?」
「はいそうですけど」
「警察のものですが少々事件のことを聞きたいので24時になったらお宅の方へお伺いさせて頂きたいのですがよろしいでしょうか?」
「すみません今日は少し用事がありまして」
「嘘はやめてくださいあなたの予定は把握済みです」
やはり嘘をついてきたかどうやら栗本遥斗が犯人で間違いないらしい
「どう足掻いても無駄だからな?ちゃんと家で待ってろすぐに向かう」
「は?何を言っ…」
それだけ言うと電話切り急いで栗本の家へと走った
ピンポーン
「さっき電話でお伺いしたものです」
「今すぐに…出ます」
その言葉の後すぐにドアが開いた
「急になんなんですか警察を名乗ってるのに口が悪かったり何者ですか?」
俺は栗本の言葉を無視すると胸ぐらをつかみ壁へと押し付けた
「おいお前が木野貫之を殺した犯人だろ?」
「なっ何を」
驚き焦りの見える反応を目の前に僕の心にあった不安感は薄まりあの時のような高揚感が戻ってきた
僕は右手を握り込むと容赦なしに拳を打ち込んだ
「うぐっ…なにしやがる」
栗本は立ち上がると右ストレートを打ち込もうとするそれをしゃがんでかわすスネに向かって蹴りを入れると倒れ込む栗本に向かってポケットから取り出したナイフを栗本腹へと振り下ろした
「うっ」
栗本の口から情けないうめき声がした
僕の心はより高揚感に満たされる
「最期に残す言葉は?」
「お前は川谷を殺したのが誰だかわかるか?」
「ああそいつなら俺が殺したよ情けないやつだった」
「くっそ俺の部下を…俺も殺されるのか嫌だ嫌っ…」
まだ言葉を綴り続ける栗本の腹から容赦なくナイフを抜き取ると心臓へと突き刺しナイフを回しながら抜き取った栗本の胸から噴水のように血が溢れ出てきた
「最期の言葉を聞いたのに長いこと話やがって…しかし悪人を殺すのは本当に気分がいい僕はこの世界を救う正義の味方なんだ全人類僕を崇めればいい」
僕はそう自分を褒め称えると栗本の心臓の動きを確認した…ちゃんと心臓が止まってる任務完了だな
「まぁしかし川谷が渡辺組だったというのがわかったのはいい収穫だ…そうだ僕は正義の味方僕の功績をより多くの人に見てもらうためになにか僕がやった証を残そうそうだな平和を願って『ピース』と残しておくか」
そんなことを呟き栗本の腹に指を突っ込むと血文字で『ピース』と遺し僕はその場をあとにした

僕はその快感が昨日感じた不安へと移り変わる前に眠りにつくことにした昨日眠れなかったんだ今日はよく寝たい
そんなことを考えながら僕は眠りについた
「やっほー○快晴くん」
「なんだよ○○朝からうるさい」
「快晴くんのお父さんって○○◯◯なんだよねいいなぁ」
「なにもよくねぇよ親父が僕に構ってくれることなんてないしいつも◯◯さんの家に預けられてるだけだし…実質◯◯さんが僕の恩人で家族だよ」
「はは、快晴くんは寂しいんだよね、大丈夫だよ私だけは一生そばにいてあげるからね」
「はっそれはごめんだな僕◯◯のこと好きじゃねぇし鬱陶しいだけだ」
「なにそれサイテー」
……
僕は飛び起きた
「夢…いや僕の記憶?背格好は中学生くらいか仲のいいような悪いような男女が話している僕にこんな覚えは無いだが何故か知ってる気がするなんなんだ…」
なぜだか所々思い出せない謎の映像なんなんだ気分が悪い中学生ぐらいの時の記憶なのか
そんなことを思っているとふと気がついた僕の頬に温かいものが流れていることに…

栗本を殺してからというもの僕は多くの悪人を殺した…正義を遂行した僕の正義がテレビに流れる度に僕の心を優越感が満たし心の中にある不安を解消してくれるもう辞めることが出来なくなっていたさらに僕は最期の言葉をメモし見返すことがくせになっていたその度に悪人を葬り去った時の最高の快感が身体中を巡る
本当に僕が遂行している正義は素晴らしいな
ここ数日僕の頭の中はその考えでいっぱいだった
そんな時僕の目に心を踊らせるニュースが流れたそんな僕とは裏腹に稲光が走り大きな雷鳴が響いたそう今日は最初に人殺してから…川谷を殺してからちょうど二ヶ月がたった時の事だった
『二ヶ月程前から続く東京都内連続殺人事件に新展開か
2ヶ月ほど前から多くの犯罪者に少数の一般人が襲われている連続殺人事件が勃発している犯人は事件現場に『ピース』という血文字を残すことで有名で1部には狂気的なファンもいると言われているそんな中今回新たに起きた事件現場には丸文字で『デンジャラス』という血文字が残っていたという警察は…』
「どういうことだ?僕の模倣犯がいる?恐らく相手は僕が1番殺害している渡辺組の人間だろうどうやって始末しようか楽しみだ」

恐らくこの辺に現れると思うんだが僕は恩人からもらった腕時計を眺めた
「きゃー助けて」
しばらくすると遠くから女性の悲鳴が聞こえた
僕の模倣犯が起こした事件は4件その全てが女子学生をターゲットにしたもの恐らく犯人が現れたか
「よしじゃあ正義の遂行といこうか…どうやって制裁を下そうか楽しみだ」
力いっぱい地面を蹴り僕は声のする方へと向かった
少し行くと禿げた大柄な男が河野と同じくらいの背格好の女の髪を掴み立ち尽くしていた僕は問答無用で禿げた男のスネをめがけて全力の蹴りを入れた
男は苦しそうに顔を歪めると女の髪から手を離してうずくまった
「誰だ…お前?」
「『ピース』正義の味方だ」
「そうか…お前が」
「お前こそ誰だ?」
「俺は…渡辺組の組長針口智也だよ」
「んじゃ死ね」
その言葉と一緒に男の顔面に向かって拳を2発打ち込みそのままポケットからナイフを取りだし胸に突き刺した
「最期に言い残す言葉は?」
「俺の上には…もっと偉く全てを仕組んでいるやつがいる…そいつを殺さない限り俺らは永遠に残り続ける…お前がやってる正義の味方ごっこもただの…無駄なんだよ」
「むしろ有益な情報ありがとな…そのえらいやつをを殺して僕は正義の味方として完成することにするよ」
そう言いナイフを捻り抜き男の血で『ピース』と書き残した
「ふー任務終了嬢ちゃん助けてあげたんだ誰にも言うなよ」
僕は女に向かってそう吐き捨てるとこの場を離れようとした
「ちょっと待って」
女はそういうと俺の腕を掴んだ
「そんなことはどうでもいい私を連れて行って助けてくれない?私家出してるからさ帰る場所ないんだよね、しかも万引きとかして生活繋いでたんだけどこの前顔見られたから野宿とかして警察に捕まりたくないの」
「は?」
僕から間抜けな声が漏れだした僕はすぐに立ち直るときつく女を睨みつけた
「断る迷惑だ」
「お願い、でないとさっきこっそり録画した動画アップするわよ」
そう言って俺が殺してるシーンを録画した動画を見せてきた
どうやらこの女よく頭が回るらしい今の状況で怯えるのではなく自分が捕まらないようにするための作戦の手立てを立ててやがった…てかそもそも目の前で人が死んで何も感じないのか?普通怖くて怯えるだろ人が死ぬとこ見慣れてるのか…そんなわけないか…はぁまぁそんなこと考えても無駄だなどうやら断ることは不可能らしい
「ちっ、僕の名前は奥羽快晴だお前の名前は?」
「私の名前は論壇花梨、りん…やっぱ花梨って呼んでね、あんたの事はなんて呼べばいい?」
「どうでもいい好きに呼べ」
「ふーんじゃあせい…いや、やっぱ快晴って呼ぶね」
どうでもいい事をつぶやく花梨を横目に
はぁこうなってしまったのなら仕方がない花梨と上手いことやってくしかないのか
と僕は考えていた
「よろしく快晴」
「はぁ…よろしく花梨」
そう言って手を出てきた花梨に不安な思いや違和感を抱きながらも手を握り返したそんな僕を煽るようにポツリポツリと降り始めた大粒雨が僕達を濡らした…

渡辺組の組長室にある椅子に座っている人影は薄ら笑いを浮かべていた
「ちょうど快晴は私が用意した偽りの組長を殺したところだろうか…しかし本当に全てが上手くいっている…私はあなたとの約束を果たすことができそうだ…君にこの事件の真相を解き明かすことができるだろうか…とはいえあなたはそこまで馬鹿じゃない恐らくそろそろこの一連の事件が仕組まれてるものだと理解する頃だろう…しかしまだその時じゃないもっと事件が進み大きな窮地を迎えた時に気づいて欲しい…だから私は切り札を用意しそして君に対して使った…あぁはやくあなたに会いたいはやくきて欲しいそんな思いを我慢して待ってるんだ…ちゃんと私の予定通り来てくれよ…私、渡辺██はあなたが来るのを待っている…まぁでも近々君に1度会うのもいいかもしれないな…そうだ…ふふふっ…アハハハハハ」
人影はそう高らかと笑うと席を立ち組長室を後にした

「はぁ?何この部屋なんもないじゃん」
花梨はそう悪態をつくとだるそうに部屋へと入って来た
「別にいいだろ」
「いや、快晴よくこんな部屋で生きてけるよね?」
「別にテレビとベットがあれば不便はない」
「変なやつ」
「は?変とはなんだ変とは」
僕と花梨は30秒ほど睨みあった
「はぁ」
花梨は呆れたのか床に転がりテレビを見だした数十分気まずい間が続いた
「そういやさ私ってどこで寝ればいいわけ?」
ふと花梨がそう言った
人を泊めるなんて考えていなかった僕は一瞬考え
「とりあえず隣の部屋の床で寝れば?」
「はぁ?あんたそれがレディに対しての言葉?デリカシーないわね」
はぁわざわざ泊めてやってるというのに図々しい奴だな
「わかったわかった、僕が隣の部屋の床で寝てお前がベットで寝るそれでいいか?」
「分かればいいのよ」
くそっ…ほんと生意気な奴だ
今すぐ殺してやりたいという衝動を抑えながら会話を続けた
「花梨年齢は?」
「え?15歳だけど」
「ふーん15歳ね…はぁぁぁぁ!?」
「何ようるさい声だして」
「いやいやいや、義務教育も終わってないクソガキじゃねぇか」
「はぁ?レディに対してクソガキとか言うな!あんたデリカシー無さすぎでしょ?てか、義務教育はちゃんと卒業してるし…ほんと最低」
「うるせぇよ15歳とか思春期真っ只中のクソガキじゃねぇか」
「あ〜もう怒った私寝るからさっさと隣の部屋いって」
「当たり前ださっさと寝ろクソガキ」
「クソガキじゃないってば!寝てるとこ襲わないでよね!」
「誰がガキを襲うかよ」
「ガキガキってそういう快晴は何歳なわけ?見た目的には23歳くらいか」
「はぁ…僕は17だよ」
「はぁ!?快晴老け顔だねw20歳になった頃にはおじさんみたいな顔になってそうwwしかもさ17と15って対して変わらないじゃんそれなのにクソガキって情けなwww」
「色々言いたいことはあるが1番に言いたいことは…お前こそデリカシーないのか?」
もはや怒りを通り越し呆れに至った俺は会話をやめ隣の部屋に入り鍵を掛けた

部屋に入った僕はノートパソコンを開き連続殺人事件について調べた
『新たな連続殺人事件発生早くも10人を超えるか?』
どうやら僕が準備をしてる間に新たな連続殺人事件が起きたらしい僕的には嬉しいニュースだ新たな悪人が生まれただけでありがたいのに犯人は10人殺した犯人が殺せば殺すほど殺しへの罪悪感は亡くなっていくしかしこんだけ事件が起きて犯人は捕まらないどうやら警察は役に立たないらしいなやっぱり俺の正義は正しく素晴らしいな
『殺されたのは東本ひろしさん45歳、中野色派さん15歳、西口花子さん5歳、貫田遥さん25歳、猫本都市さん55歳、野茂花音さん15歳、光雨乃亜さん35歳、不破莉子さん25歳、平次吾郎さん65歳、本田佳代子さん75歳、前田反語さん35歳です犯人は銃を使っていると考えられ…』
今回も五十音順苗字殺しか?流行ってんのか?新しいルールは年齢の1の位が5結構絞れるないや待てよひとつ違和感がある『は』から始まる人がいない何か見落としてるのか?それとも五十音順殺人では無いのか?しかも連続殺人事件が止むことはない…誰か裏で手を引いているのか…いや一体誰が何を目的で…もし本当にそうなら僕はそいつの正体を暴き正義を遂行する必要が…いやまぁそんなことありえない…よな
そんなことを考えながらパソコンを閉じた
「うだうだ考えてても無駄だな…そろそろ寝るか」
僕はバスタオルを敷いた床に寝転び天井を見つめた
久しぶりだった人と一緒に過ごすというのがうざくてクソガキな花梨だが一緒にいて楽しかった自分が手を汚して正義を遂行するヒーローではなく普通の人間に戻れたそんな気すらした、たまにはこういうのもいいな明日花梨を連れて買い物でも行こう
そんなことを考えながら僕は眠りについたここまで心地よく眠りにつけたのは家族がいた時以来だった

「よう僕、俺だ」
「お前は俺?生きてたんだなてっきり恩人がやられてもうダメになったのかと思ったよ」
「おいおい何勝手に死んでることにしてんだよそら大事な家族が殺されて精神が狂いはしたがお前の中でずっと生きてたわ」
「そうなら早く出てきてくれればよかったのによなんでだよ」
「前までのお前は人殺しとしての本能が暴れ回ってたんだ俺の意識がつけ入る隙がなかった…ただ花梨のおかげで心に余裕のできたお前につけ入るのは簡単だったってだけだ」
「なるほどな」
「それにしてもやってくれたなお前がいっぱい殺してるせいでこの快晴という人間は間違いなく人として最底辺だぜほんと人は殺しちゃいけないのに」
「俺はただ正義を遂行してるだけだ」
「そう自分に言い聞かせてるだけだろ自分の胸に手を当てて聞いてみればどうだ?俺は昔のお前がお前自身を元に作った人格だそんな俺が1番ダメなことは人殺しだと感じてるんだつまりお前の中にも必ず人殺しはダメだという気持ちがあると思うんだがな」
「そもそも僕がお前を作ったってどういうことだ?僕にはお前を作った覚えがない」
「悪いがそれについては言えないな、お互いの記憶には干渉できないんだ…ただ1つ言えることはこれは大事な大事な記憶俺が見てきた記憶じゃないお前から受け継がれてきた記憶だ」
「くそっ…何も分からねぇよもう少しヒントは無いのか?」
「そうだなお前はその記憶を断片的に思い出してきている頭痛がたまに起きたりしてるだろ?あれは記憶の予兆だよ」
「あれがか?じゃあ僕が見た映像は僕の記憶で間違いないのか」
「あぁ…お前はこの記憶という大きな謎を解く必要があるんだでないと答えにはたどり着けない…まぁいずれ思い出すだろうそれはきっと大事な時、大事なタイミングで」
「思い出せる気がしないが」
「まぁ…記憶については一体置いておくとしよう、改めて言うが俺と僕じゃ分かりづらいだろ?だからよ俺らは人間の最底辺言わば五十音の『を』と『ん』だ」
「まだ人間の最底辺とか言うのか?そんなわけないだろ?」
「悪いが俺たちはもう人間の最底辺なんだ諦めてくれ」
「ちっ…仕方がないそこは譲るか」
「そこでだ多くの人間を殺したお前が『んーと』そしてそんなお前の別人格の俺が『をーと』それでいこうぜ」
「あぁもうなんでもいい」
「じゃあ改めてよろしくなんーと」
「はぁよろしくなをーと」
そう言うとをーとは僕に軽く手を振りながら目の前から消えていった…
「はっ」
気分の悪い夢を見たをーとは死んだそう思っていたでもあいつは生きていた生きていたんだ俺の脳みその中であいつの言ってたことはなんなんだ分からない分からないどうしたらいいのだろうか…
頭を抱える僕をカーテンの隙間から差し込む光が包み込むように照らしていた

朝、目が覚めたもののまだ花梨は起きていなかった
しかし、こいつ寝てる時の顔はほんとに可愛いんだよなあんだけうるさくてめんどくさいくせに眠って落ち着いてる時は絶世の美女なんだよなぁ
そんなことを考え乱れた毛布を直してあげた僕はそのまま玄関にポストを覗きに行った
ポストには赤と白のストライプの封筒に入った1枚の手紙が入っていた
『拝啓快晴様
元気にしてる快晴が人を殺してる姿を見てから気持ちの整理が着くまでにこんなにも時間がかかってしまいましたあの時は冷たい反応してごめんね
私はもう一度快晴に会って話したいと思ったから、この前のことを謝りたいとそしてなんでこんなことをしているのか聞きたいと思ったからこうやって手紙を書きました
もし快晴が私にあってもいいと思うのなら1週間後の20時に私たちの高校の前にある公園で会いませんか?返事はいりません待ってます
河野春より』
丸文字で書かれた手紙にはあのお節介野郎の名前が書いてあった
まさかあいつから手紙が来るとはていうかなんであいつは俺の新しい家を知ってるんだ教えた覚えは無いのだが…まぁ少し違和感はあるがここで会うのも悪くないをーとの言っていた大事な記憶にも繋がるかもしれないし
そんなことを考えていると
「きゃぁぁぁぁぁ」
と金切り声が聞こえた
「なんであんたがここにいるのよ」
「なんでって起きたからだよ」
「そういうことじゃないわよ、さては私の事襲おうと思ったんでしょ」
「んなわけねぇだろクソガキ第1お前は寝すぎなんだよ」
「うるさいわね何時まで寝ててもいいでしょそれより着替えるからさっさと出ていきなさい」
「わかったよ…後今日デパート行くからな」
そう俺が付け足すと花梨は顔を輝かせ
「ほんと!早く早く」
「早く行きたいならさっさと着替えろ」
そう吐き捨て俺はもう1度部屋へと戻った

「わー久々に来たな」
「そうか」
「でもさほんとにいいの?私のために買い出しって第1快晴17歳なのにお金あるの?」
「仕方ないだろ床で寝ると腰が痛いんだよお前の買い出しは半分俺のためだ、それにお金も俺を育ててくれた今は亡き恩人が金持ちだったからな問題ない」
「へー恩人?親じゃないの?」
花梨に言われふと僕は思ったなぜ僕は奥羽さんのことを親ではなく恩人だと思ってるんだいやなんで奥羽さんが義理の親だって記憶があるんだ?なにか大事なことを思い出せそうな…
ずきっ
そんなことを考える僕に頭痛が走った
考えるのはやめにしよう
「まぁ恩人っていうか義理の親なんだ」
「へーじゃあお言葉に甘えさせて貰うね」
「じゃあこのカードに結構金入ってるから好きな物買ってこい俺はフードコートで待ってるから」
「えー、一緒に行こうよ快晴が気に入ってくれる服とか着たいしさ」
「はぁ…しかたないな」
「あれ快晴丸くなった?」
「うるせぇよ、早く行くぞ花梨」
「うん!」
花梨にそう声を掛け布団屋へと足を進めた
花梨の言う通り僕は少し丸くなったかもしれない花梨を見てると生意気な妹のように見えて可愛いと思ってしまう
そんなことを考えながら

どれくらいの時間がたったのだろうか手に持てない程の荷物を持たされた僕は軽く苛立っている
なんだよただ荷物持ちが欲しかっただけじゃないか?こんなことになるのならフードコートで待ってればよかった
「これで最後かなぁありがとう着いてきてくれて」
「全然いいよ、とりあえずフードコートに行こうちょっと疲れた」
「はーい」
そう声をかけ恩人からもらった腕時計を眺めた時計の針は15時を示していた

「ちょっとトイレ行ってくるね」
「了解」
そういうと早足で花梨はフードコートを後にした
さて連続殺人事件の犯人をどう殺そうか出来れば今週中にでも行けたらいいのだがそんなことを考えながら花梨を待っていた時だった
パーン
きゃー
銃声と悲鳴が聞こえた
「この声は…」
花梨の声だった俺は何も考えず地面を蹴った
悲鳴の聞こえたのはスポーツ用品店の前だ急げ急げ
そこに着くと床に転がる5つの死体逃げ回る客や店員そして胸ぐらを捕まれ項垂れる花梨の姿があった
「はぁ…これで殺したのは何人目だそろそろ
10人は超えたかしっかり数えてなかったから分からねぇやまぁいい俺のルールに則りお前もここで殺す」
そう言い放つと花梨に銃を突き付けた
こいつどうやら最近起きてる連続殺人事件の犯人らしい今まで1番タチの悪い快楽犯なのかもしれない
「やめろー!」
俺は全力で走り銃撃犯の側頭部を目掛けて思いっきり拳を振り下ろした銃撃犯は2メートル程吹っ飛び壁にぶつかるとその場で伸びた
僕は銃撃犯の手から離れた花梨に寄り添い息を確認する
「よかった息はしてる」
そう呟くと銃撃犯を睨み、ゆっくりと近づいた
「お前名前は?」
「湯山…和樹」
「そうか死ね」
そう吐き捨て湯山の顔何十発も拳を打ち込んだ
「最期に言い残す言葉は?」
「……」
「そうかもう声もでないか」
そう言うと湯山の使っていた銃を手に取り無造作に心臓へと玉を打ち込んだ
今までで1番の悪人だこいつはほんとに終わっていたなここで始末してよかった正義を遂行できてよかった
そんなことを考えてると周りがざわめいてることに気がついた
しまった
周りを見て我に返る周りには大勢の客がいた
やばい見られた逃げようそれしかない
そう考え花梨を抱えて走って逃げ帰った…凶器を置いたまま…

家に帰って2時間ほど経ってからだろうか花梨はようやく目を覚ました
「起きたか、大丈夫か?」
「ごめん迷惑だ かけちゃったね」
「気にしてないお前が生きてるならOKだしっかり寝ろよ」
「でも私居候してる身なのにこんな迷惑かけて」
と言うと花梨の目から涙が溢れた
僕はそんな花梨を抱きしめると
「いいんだよ花梨が無事なんだから僕とお前は今は一緒に住んでるんだその…家族みたいなものだ迷惑かけてくれていいし迷惑かけた時もごめんじゃなくて助けてくれてありがとうにしようぜ僕も花梨に助けられたことがいっぱいあるんだだからさあんまり抱え込むな」
「うっうっ…今日はありがとう、色々あったけど楽しかったよ」
「ああ俺もだ」
「その今日あったことが怖くてその出来れば私が寝るまでそばにいてくれない?」
「あぁいいぞ」
「ありがとう、おやすみ快晴」
「あぁおやすみ花梨」
それからしばらくして花梨から寝息が聞こえてきた
「おやすみ花梨」
静かにそう言うと僕は乱れた毛布を直しえあげ隣の部屋に入った

部屋に入った僕は布団を敷きノートパソコンを開いた
『連続殺人事件と関連はあるのか?デパートで起きた殺人事件について』
その見出しのサイトを開いた
『今日3時半頃都内のデパートで宮本洋太さん25歳、村瀬山葉さん15歳、目黒愛斗さん35歳、桃気蓮さん55歳、山中聖羅さん45歳が湯山和樹さん27歳に殺され、その湯山和樹さんは何者かに殺されるという事件が発生しました警察は連続殺人事件との…』
素晴らしいなどうやら僕の正体はバレていない僕の正義は上手く続いているなんて幸せなんだ
しかし大きな悪人も減ったものだどうしようか
そんなことを考えネットサーフィンをしていると
『吉田傑3歳の男の子死体が発見されました警察は事件が起きる寸前に近くにいた樂陽日57歳を犯人とし殺人事件として…』
よし次はこいつにしよう犯人の名前も割れてるんだ楽な任務だ3週間後に遂行するか
僕はそう決めると眠りについた

眠りに着く前ふと僕は奥羽さんとのこんなやり取りを思い出した
『快晴昔のことを覚えてるかい?』
『昔のことですか?お父さん』
『あぁそうだ昔のことだ』
『すみません俺記憶力に自信がなくてあんまり覚えていませんね』
『昔お前は意地っ張りで情けない男だった友達も一人もいないやつでな』
『そうでしたっけでも俺にも一人友達いましたよ』
『そうだそういえばそうだったな』
『確か渡辺って名前でした』
『仲良くしてたなぁ』
『今は顔も覚えていませんがね』
そんな会話を

『せいくーん』
バチンッ
『痛っ…』
背中に衝撃が走った僕は誰にやられたか理解するのに振り向くまでもなかった
『りんか…てめぇ』
『あはは…ごめんて』
『はぁ…で何の用だ?』
『今からカラオケ行かない?』
『しゃーなしな』
『やった!早く早く』
『まぁ落ち着けって…』
はっ僕は目を覚ました
これは…中学の時の記憶?…りんか…顔が思い出せない…でも何か大事なことが…
ずきっ
頭に痛みが走り僕は考えるのをやめた

「花梨ちょっと出かけてくる」
「えーどこに」
「ちょっと用事」
「一緒に行っちゃダメ?」
「ダメだ」
「えーなんでなんで」
「帰ってきたら相手してやるから」
「もう仕方がないなぁ」
あのデパートの1件いらい僕と花梨の中はより深くなっていった夜は毎日のようにゲームをしたり一緒に出かけたり、ホラー映画を見た夜は怖がる花梨のために一緒に寝たこともあった僕にとって花梨は特別で大事な存在になりつつあると僕は感じていた
「早く帰ってきてね!今日はみたいホラー映画があるんだ」
「おうまた怖くなって一緒に寝たいとか言うなよ?」
そう返事をして僕はドアを閉めるとポストの中を覗いたそこには白い封筒に入った手紙が入っていた
『拝啓快晴様
もう一度だけお願いしたい私と会いませんか
私は君が知りたいことを知っている君に会って話がしたいお願い1ヶ月後の22時あの公園で会いませんか?返事はいりません待っています
河野春より』
そういや河野と会うと決心はしていたもののデパートの1件でバタバタしてて忘れてたな…会いに行こうかでも今は花梨との生活がある、それに満足している今真実を知りたいとは思わない…会わなくてもいいか
そう考えていると
『おい、んーと会いに行けこれは本当に大事な事だ』
とをーとの声が聞こえた
はぁ…どうやら行くしかないらしい
そう考えスマホの予定表を開くと河野と会うと予定に追加した

「お前が樂陽日か?」
完全に追い詰めた僕は樂陽日に向かってそう言い放った
「ああ…そうだよ」
「最期に言い残す言葉は?」
「こんなクソガキに殺されるなんて嫌だ…嫌だ嫌だァァァ」
「どうして人は殺される時にこんな情けない態度をとるのか本当に理解ができない」
僕は樂を始末し高揚感を胸に家へと向かった

誰もいない樂の死体の前にひとつの人影が現れた
「樂くん、君も私の予定通り動いてくれているありがとう…しかし快晴はなんの躊躇いもなく人を殺すなぁ…あぁ本当に最高だ…快晴が人を多く殺し充実した生活を味わうことでそれが壊れた時必ず壊れて狂うだろう…そしたら私はあなたに会える…あぁ、早く会いたいあなたに会いたい…幼い頃の約束を通り最期はあなたで締めくくる…ここからは大詰めだ…でもその前に君にこの状況の核心に触れてもらう必要があるな…あぁ楽しみだなぁ」
人影はそう呟くとスマホを取りだし警察に通報をしてその場を後にした

「ただいま」
「おかえり」
家へ帰ると花梨が笑顔で出迎えてくれた
「ご飯にする?お風呂にする?それとも私?」
「そういうベタなのいいよ」
「もうノリが悪いなぁ」
「第1夫婦どころか恋人でもない相手にすることじゃないよ」
「えぇ折角同居してるのにつまらないな」
「はぁ…じゃあお前」
そういうと僕は花梨を抱きしめた花梨も幸せそうな笑みを浮かべ抱きしめてくる
こういう幸せが続けばいい僕はもしかしたらもう正義の味方をやめていいのかもしれない僕は心の寂しさを正義で埋めていたが今は花梨がいるもう寂しくなんてない寂しくなんてない…
そう考えてる時
ずきっ
僕の頭に頭痛が走った
『おーい快晴は本当に寂しがり屋だなぁ』
『仕方がないだろ奥羽さんは優しいけどやっぱり親父の愛情が欲しいんだよ』
『もう大丈夫だよ私はずっと傍にいてあげるからさ』
『いや何回も言うけど僕、春のこと好きじゃないんだよなぁ』
『快晴って本当に失礼ね』
これは昔の記憶?それも今までで1番鮮明な…これは中学生の時か?てか春って言ったか?春って河野?いやあいつとは高校で初めて会ったはずじゃ?
そんなことを考えていると
「おーい大丈夫?」
「悪い考え事してた」
「もう」
「それより飯食べるか今日の夜はホラー映画見るんだろ?」
僕は抱きしめていた花梨を離すとそう言って家の中へと入った
さっきの記憶は一体なんだったんだ?
そんな違和感を抱えながら

「いやぁぁぁぁ怖いぃぃ」
花梨はそう叫ぶと抱きついてくる
「そんなに怖いなら見なければいいのに」
「いやでも怖いんだけどさ気になるんだもん有名な映画だよ?1度は見なきゃ」
「怖すぎてほとんど目逸らしてるのに?」
「うるさいなぁそういう快晴は怖くないの?」
「まぁ僕はホラーを怖いと思わないから」
「ふーん」
そんな言葉を交わしながら映画を見ていた
「快晴そのえっと映画が怖くて…その一緒に寝ない?」
「またか、ほんと言わん事ないな」
「うるさいなぁお願いだよぉ怖いんだもん」
「仕方がないな」
「今日はさ一緒のベットで寝よう」
「えっやだ」
「いいじゃんお願いだよ怖くて怖くて…」
「はぁ仕方がないない」
そういうと僕は手招く花梨のいるベットベト入った
「狭い…」
「仕方がないでしょ1人用なんだから」
「やっぱり別のとこで寝ちゃダメか」
「ダメ」
「はぁ」
「ねぇ抱きしめていい?」
「あぁ」
そう返事すると花梨は僕に抱きついて
「快晴ともっと早くに会いたかったなぁそしたらもっと私たちは幸せになれたのに」
そう言葉を漏らした
「どういうことだ?」
そう聞き返すが花梨から返事が帰ってくることはなかった
「寝たのかよ」
そうつぶやくと僕も深い深い眠りについた

「やぁ、んーと真実に少し近づいたようだね」
「お前はをーと、おいそろそろ教えてくれよ何がどーなってんだよなんで河野が俺の中学の記憶にいる?いやまず春ってのは河野なのか?」
「まぁ落ち着け、んーと一ひとつずつ整理していこう」
「まず春についてだがあれは間違いなく河野春だお前と河野は小学生の時から面識があるこれは事実だそして真実については教えることはできない前も言ったがお互いの記憶について干渉することは出来ないんだ」
「そんなことわかってるでも僕は気になるんだなぁ教えてくれ何がどうなってるんだよ」
「そうだなじゃあヒントをあげようまずお前は中学卒業までの記憶がごっそりと抜けている少しは思い出したようだがそれでもほんの一部にしか過ぎないそして真実を思い出すには大きなきっかけとそして春に会うことが鍵だ」
「河野に会う?」
「あぁ」
「なるほどな」
「どうやら次の目的が決まったようだな、またなんーと頑張れよ」
そういうとをーとは僕の目の前から姿を消した何か大きな謎に近づいたようなきがしたり実はもう全てを理解してるのではないかという考えが浮かんだりしながら僕は夢を後にした

「花梨出かけてくるな」
「今日もついて行っちゃだめ?」
「あぁ」
「わかった早く帰ってきてね」
そういい抱きついてきた花梨を僕は抱き締め返し家を後にした
僕と花梨の間には何か特別な思いがあるというのはお互い感じるようになっていた

快晴のいなくなった家に1人残った花梨はスマホを取り出すと電話帳を開いた
「ごめんね快晴ごめんね私快晴のこと大好きなんだよでもね私、あの人に逆らえないのごめんねもっと早く快晴に会いたかったなぁそしたら私たち幸せになれたのに…私のこと救ってくれないかなぁ…そしたらさ…またあの時みたいに仲良く遊びたいなぁ…ねぇ快晴…いや、○○○○愛してるよ」
そう呟くと花梨は涙を流し電話帳に登録してある◯◯に電話をかけたそんな花梨に向けて大きな雷鳴が響いた

「久しぶりだな河野」
「久しぶりだね快晴」
「雨が降りそうだな」
「そうだね仕方が無いし家で話そうか」
「そうするか」
そう言葉を交わし僕達は、河野家へと向かった

河野は僕を部屋にあげるとお茶を入れてくると部屋を出て行った
ここが河野の部屋かと思って部屋を見渡すと気になるものが目に入った
なぜ気になったのか分からなかったただ直感が…いや、もしかしたらんーとが僕に伝えようとしたのかもしれない
それは私とたっくんの思い出と書かれた箱だった
僕は河野に悪いと思いながらも蓋を開けた
そこには2枚の手紙といくつもの写真があった
写真はそれぞれ幼稚園児、小学生、中学生の男女が写っていた
少し違和感のある写真だったただその違和感が何か僕には分からない…何か引っかかるんだ何かが…
僕は1度考えることをやめ手紙を手に取った
手紙には不格好な文字の下手くそな日本語で
『なっちゃんへ
このまえはおれのやぼうをきいてくれてありがとう!あと、このまえはきゅうにキスしちゃってごめんね!おれはいつだっておれのことを1ばんかんがえてくれるなっちゃんがだいすきです!だからねこんどデートのついでにおれのやぼうについておはなしあいをしませんか?いつやるかはおはなししてきめよう!しゅうごうばしょはいつものジャングルジムにしゅうごうね!なっちゃんあいしてるよ!!

と書いてあった
なっちゃん…河野になっちゃんと呼べる要素はない…どういうことだ…それよりもう1枚の手紙は…
そんなことを考えてると
コンコンッ
とノックがなった僕は急いで箱を片づけると
「はーい」
と返事した
「ごめん、ちょっと両手塞がっててドア開けてくれない?」
「おう、わかった」
そう言って僕はドアを開けた
「ありがと、じゃあ座って」
河野はそう言って部屋に入ると僕のことを手招きした

「いやしかし本当に久しぶりだね最近何してたの?私にあえて嬉しい?私の手伝いなくてもちゃんと生活できてる?」
「そんなことどうでもいいから本題に入ろうぜ」
「そうだよね快晴には花梨ちゃんがいるもんね」
「なんでお前が花梨のこ…」
「そうだなまず何から話そうか」
「おいって僕の質問を…」
「まずはそうだね私と君は小学校からの幼なじみだ」
どうやら僕の質問に答えるつもりは無いらしい
「僕はなんで忘れていたんだ?」
「それは私にも分からないそれについてはあなたの方がよくわかってるんじゃない?」
「まぁいい…それよりも気になる質問があるからな」
「どうぞ」
「僕の本当の苗字はなんだ?」
「さぁ?私は知らないな」
「嘘をつくなお前は俺の記憶の中で俺のフルネームを読んだ、僕はその時呼ばれた苗字が思い出せないんだ奥羽って読んだなら思い出せるはずだ」
そう恐らく穴だらけだった記憶その相手も恐らく河野だろう思い出した記憶と穴抜けの記憶の相手は両方同じ顔だった今はまだ中学の時の河野の顔しか映像は思い出せないでも河野に聞けば色々思い出せるそんな気がする
「うーん覚えてないなぁ」
「ふざけるなよ?」
「そんなことより花梨ちゃん1人でほったらかして大丈夫?」
「おい話を逸らすな」
「いやぁあの子よく事件に巻き込まれるからなぁ家に1人で大丈夫かなぁ」
「ちっ覚えてろよ」
そう吐き捨てると僕は急いで家へと走った
多くの違和感疑問を抱えながら無我夢中へそんな僕の背中からうっすらと
「死なないでね…頑張って生き延びてね…わ…」
と不安そうで心配そうな声が聞こえたような気がした

「そういえばあの箱にまだ高校入学の時の写真入れてなかったなぁ…高校入学してから忙しかったしなぁ…まだやること残ってるしやること終わったら現像しよ…あぁ楽しみだなぁ」
そう言って河野は部屋を後にした

「おい花梨」
シーン
「おい!花梨!」
返事がかえってこない
僕は恩人が死んだ時のことを思い出し急いで部屋に入ったそこには『ありがとうさようなら』の書置きとご飯が置いてあった絶望と不安で溢れかえった
河野の言動から考えても花梨は何か弱みを握られていると予測できるだからこそさようならの置き手紙を置いて消えていったんだ許さない許さない…
僕は怒りと悲しみが混ざった感情を表に出すかのように泣き叫んだその後のことはしっかり覚えていない唯一覚えてるのは1時間ほど花梨を探し回ったことだけだった闇夜の中1人で必死に探し続けていた…

花梨が消えてから2日ほど塞ぎ込んだがとりあえずどんな手を使ってでも花梨を見つけようと思った僕は色々調べ回ったネットニュース、テレビ、聞き込み何一つ有力な情報は手に入らなかった1週間ほど経った時だろうか僕が全ての真相に気づいたのはそれはひとつの手紙が届いての事だった

赤い封筒に入った手紙には丸文字でこのようなことが書いてあった
『拝啓奥羽快晴様
私はこの事件の首謀者いわば黒幕最大の悪者です君はこの手紙を見ればきっと真相にたどり着くことでしょうその時あなたはなんのために私を殺すのでしょうか君が掲げる正義のためですか?それとも花梨さんのためですか?私はあなたに会うのが楽しみで楽しみで仕方がありません早く会いたいその怒りに狂ったもしくは高揚感に狂わされたあなたの表情を眺めてみたいそしてそんなあなたを私はこの手で殺してしまいたいあぁ早く来てくださいね私は君が来ることをあなたに会うことを心からお待ちしております
渡辺』
渡辺?あの渡辺なんでここに来てこいつが現れる?いやでも今ここで僕の中に生まれたひとつの仮説が正しければ…でも本当にそうか…まぁでも少なくともこの事件の内容と僕が向かうべき場所はわかった
そう考えた僕はもう一度今での出来事や事件のリストアップそして今まで殺したやつをリストアップした
「やっぱりそうだ…ならこの事件の裏で糸を引いている1番の悪人は…あいつだ…」
僕の中にあった仮説が確信へと変わった
「どうやら事件を解決するには渡辺組の本拠地に行く他ない」
僕は必ず全てを終わらす、僕は僕は…僕は花梨のために…俺は渡辺…いや██のために…全てを終わらす
そう心に決めると僕は眠りについたおそらく最終決戦になるであろう日に向けて…

あれから2日経った僕は念入りに準備をしたそう今日最期の殺しをするために…

「あとちょっとだな」
東京都心のビルの地下それが渡辺組の本拠地だと手紙と共に入っていた地図に乗っていた
「ここか」
僕は足を止めビルを眺めた
「よし…入るか」
僕は心を落ち着かせ階段を降り扉開けた…
恐らくここに渡辺が待っている顔も覚えていない幼い頃の友達が、何がなんでも僕は渡辺を殺し捕まっているであろう花梨を助ける

しかしそこには信じ難い、信じたくない光景が広がっていた
「なん…で…」
そこには3人の死体の上で狂気的でどこか悲しそうな笑みを浮かべる女僕に普通に生きている人間というのを思い出させてくれた女僕が初めて愛した女花梨が立っていた
「やっほー…久しぶりだね快晴」
「なんで…ここに?捕まってるんじゃないのか」
僕は声を絞り出すのでやっとだった
「何でって私は渡辺組の大幹部にして渡辺組のナンバー2だからよ」
「花梨が?」
「うん」
「これも…お前が」
「うん」
そう言うと花梨は死体の頭を踏んだ
「陸大晴、瑠花成、麗乃美晴みんな死んじゃった私の部下だったんだけどな」
「なんでこんなことをした?僕の知ってる花梨はこんなやつじゃなかったこんな人を殺すようなやつじゃ…」
「そんなの演技に決まってるじゃん、使えない部下は殺すこれが私のモットーそれでね私の使命はあなたを殺すことボスに頼まれたの」
「じゃあ僕と過ごした時間は全部…全部嘘偽りだったのか?あの時間は全部嘘だったのか?」
「そう…だね嘘…嘘偽りだよ私はあなたの事をなんとも思ってない」
「なんで…なんで…」
「もう埒が明かないしさ…話は終わり快晴死んで?」
そう言うと花梨は一気に間合いを詰めた
花梨をなんとか抑えて交渉するそれしか方法はない
そう考えると僕は花梨の拳をはらうと花梨の腕をつかみ足にナイフを刺した花梨は倒れ込むそんな花梨の両腕をつかみ押さえ込んだ
「おいもうやめにしようぜお願いだ僕は花梨と争いあいたくない」
「快晴ごめんね…そういう司令だからあなたを殺す」
僕は花梨が少し悲しそうな表情を浮かべたのを見逃さなかった
「なぁ今の表情後悔があるんじゃないか?なぁ本当にあの時間は嘘だったのか?」
「快晴もう話は終わりだよ…快晴が私を殺すかあなたが死ぬか選んで」
「僕が死…」
「快晴…私を殺して…お願いもうこんなことになるのは嫌」
花梨の心からの叫びを聞いた僕は
「最期に言い残す言葉は?」
泣きなが問う
「快晴…いや、せいくん本当はね私たち昔会ってるだよ…初めて会った時は私まだ渡辺組の大幹部なんかじゃなかった…渡辺組メンバーじゃなかった…でもせいくんと親しく話してるのをあの人に見られて目をつけられた…そこから渡辺組に入ってついこの前せいくんのもとに派遣された…これは全部あの人に仕組まれたことだった…それでも私はせいくんに会えるって嬉しくなって…思い出してくれるかなって…」
「もしかして…りんか…論壇梨花…思い出したよ中学の時鬱陶しい程付きまとってきた…僕が唯一心を許してた…りんか…久しぶりだなぁ」
「えへへ…思い出してくれたんだね…嬉しいよせいくん…今言うことじゃないけどさ愛してるよ…いや初めて会った時から今この瞬間までずっと愛し続けてたよせいくん…もし来世があればきっと…ね」
「僕も愛してるよりんか…またね」
僕は抱きしめたりんかの胸にナイフを突き刺すと口付けをして抜いたそしてりんかの体が徐々に冷たくなるのを地面にうずくまり泣きながら感じた

僕は天井見上げてをーとに問いかけた
「なぁをーと僕はもうダメみたいだ」
そして僕の意識は遠のいていった

「おいんーと頼むから解決したときには入れ替われるようになってろよ仕方が無いか解決だけはしてやるからよ」
そう言うと俺は立ち上がった
お前はきっと花梨…いや梨花を助けられなかったと思ってるだろうでも違う俺は人殺しは嫌いだ、いけないことだと思っている…でもな時に死は救済になるんだそしてお前は梨花を救ったお前は目的を達成したんだ…ふぅ次は俺の番だ
そう考え俺は扉に手をかけた
「久しぶりだな渡辺…いや河野」

「へー?流石だね快晴なら真相にたどり着くと思ってたよ」
聞き馴染みのある声に俺は顔を向けた
「しかしまぁ本当にお前が渡辺だとはな薄々気付いていたんだがいざ真相を目で見ると驚きを隠せないな」
「そんなこと言ってるけど驚いてるようには一切見えないなぁどっちかと言うと今まで見てきた快晴の表情の中で1番凛々しい」
「まぁな」
「でもどうしてそんな凛々しい表情をしているのかな?私の予定では驚いた表情をして焦り散らかす快晴を嘲笑いながら殺すつもりだったのに」
「お前確か手紙にさ正義のためかそれとも花梨のためか聞いてきたよな」
「そうだね」
「俺の答えを教えてあげよう渡辺…いや河野のためだ」
「アハハハハ…本当にかっこいいなぁ快晴はそういうところが大好きなんだよ」
「もういいか…殺し合おう」
そう言うと俺は河野に向かって拳を突きつけた
「まぁまぁ少し落ち着きなよ」
河野は俺の手を掴むと思い切り殴り返してきた
俺はそれをすんでんのところで回避して後ろへと飛び退いた
「折角の再会なんだからさもう少し話そうよ」
「久しぶり?つい先日会ったばかりだろ?」
「あぁ確かにそうだねでもあなたはもう1人の快晴でしょ?」
「あぁそうだな」
「なら快晴の恩人が殺されて以来久しぶりの再会じゃないか、もっと話そう」
「まずひとつ言わせてもらう奥羽さんは恩人じゃない家族だ」
「あぁそっかあなたは家族だと思っているのか」
「もういいか?俺は今殺したい衝動で溢れかえっているんだ」
「あんだけ殺しはいけないって言ってたのに殺したいんだ…昔に戻ったみたいだ」
「昔…?昔のことはよく覚えてないが俺の記憶上では本当に初めてだよ人を殺したいなんて衝動きっとこれは俺にとって最初の殺人で俺たちにとっての最期の殺人になるだろう」
「まぁまぁその前にあなたの考えとそれにいつ気づいたのか知りたいな」
「仕方がない俺が事件の真相に勘づいたのはんーとが川谷を殺した後にお前が現れた時だ」
「ほう…?なぜだい私はあの時まだ何も話してないし何より私の怯え用見ただろ?なぜ気づけた?」
「あぁ確かにあの時は確信ではなかったがな俺はまずんーとと入れ替わった時全ての記憶を思い出しただからこそ河野お前に注目したそしてあの日お前は怯えてたんじゃない笑い喜びに震えていたんじゃないのか?だってそうだろう?お前は人が死ぬのが苦手なんていう設定で生きてたんだそのくせに目の前を死体を前にただ立ち尽くして震えるだけ?ありえないな」
「流石快晴だねそこまで見抜いていたのか」
「まぁ俺が確信したのはお前が手紙を届けてきた時だけどな」
「はぁ…本当にかっこいいね快晴…あぁ本当にこの手で殺したいよ」
「あぁそうだな殺し合いおうまぁ正確には俺が一方的にお前を殺すんだがな」
「おいおいそれは私が許さないよ?だってあと一人殺せば私がした約束が達成できるのだから…あぁ待ちに待っていたよ…この約束が大好きな大好きなあなたによって締めくくられる…楽しみだ」
「イカれてる」
「それはんーとくんへの言葉かい?」
「お前に決まってるだろ?」
そう言葉を交わすと俺たちはそれぞれの構えを取った
「さぁ殺し合いだ」
そう言うと河野は間合いを詰めてきて右の拳を打ち込もうとする、それをかわすと腕を掴み河野を引き寄せた思いっきり膝を突き上げた
河野は手を振りほどき俺の膝を抑えると俺を突き飛ばした
「まさかここまで快晴が着いてくるとは思わなかったよ」
「俺をあまりナメるなよ?勉強以外だってそれなりにできるんだ」
「そうだねでも私は引けないこれは私の目標そして使命だから」
「使命?」
河野は俺の問いを無視するとこう続けた
「仕方ないあまり気乗りしないがいいことを教えてやるお前の両親、渡夫妻を殺したのは私の両親だ体に爆弾を巻き近寄ったところで爆発したそして私は……大きな使命を尽くすための手札が揃ったの…大きな大きな使命…私の人生をかけた大事な大事な約束」
俺の中で何かがとても大事なものが壊れたような気がした
「そうかまさか俺とお前の腐れ縁はそんなに昔から続いていたのかお前だけは許さない殺してやる」
「お前だけは殺してやるか…私のセリフだ」
俺の目の前は真っ赤に染った
「あぁここからは俺の復讐の時間だ」

『ねぇ渡辺俺たちまだ幼稚園児だけど大人になったら結婚してくれる?それでさ俺の野望を手伝ってくれる?』
『当たり前だよ渡くん、私は一生一緒にいるから』
『やったーじゃあこれからはわたなべのなから取ってなっちゃんって呼ぶね!』
『じゃあ私はわたりくんのたから取ってたっくんって呼ぶ!』
幼稚園から高校まで私は快晴と共に過ごしてきたいついかなる時も共に生きてきた…幼稚園児の頃の快晴は本当に闇が深かったことを覚えている大きな野望で父の目を引こうとしていたのを
██████という今の私の目標であり使命であるこの計画も最初は快晴が作った計画だったなんなら私は快晴との約束…快晴からもらった使命だと思っている。しかし、小学生になって快晴は別人かと疑うほどに性格が変わっていたどうやら奥羽さんという人が世話をしてくれるようになりさらに世間を騒がしたある事件を起こしたことでお父さんに…渡元首相にこの世の終わりくらいに怒られたことで常識を得たのだと思う、いつしか快晴の私への好意はなくなったそしてただひたすらにお父さんに迷惑かけないようにと我慢し続けて寂しがっている快晴を見て私は首相に対する怒りを得たのを覚えている。そんな私は中学生になった時自分にカリスマ性があることに気がついたそして人一倍頭がいいこともだから私は綿密に計画をねった親も親の部下たちも私の下につけひたすら頭を使った全ては快晴を寂しがらせた渡元首相への復讐…いや快晴との約束、快晴が考案した計画の遂行そう全ては快晴のためだった。そして計画を実行した時、快晴は目の前に置かれた現実に対する絶望で倒れたそしてまた幼稚園の頃のような快晴が戻ってきたと私は直感では思った、しかしでもいざ快晴の話を聞けば殺しはダメだいけない事だなんて言うようになっていた…それが快晴が倒れてから目を覚ましたと聞いて会いに行った時だったそしてそのタイミングで私は苗字を河野と偽ったそう新しく違う人物としてのキャラを作りもう一度快晴を小学校の時のような快晴に戻すためにだから私は中3の6月になって新たな河野春として再び快晴と関係を持ったのだ…そして今に至る、快晴と私の約束である██████はもうすぐ完成する快晴の計画では最後に快晴自身が死ぬ事で完成するんだもう目の前なんだ…だが、もし私が快晴を殺せないと理解した時私は…私は…快晴との約束の逃げ道である…快晴を煽り私を殺させて完成させるという方法を取るつもりだ…全て愛する快晴のため…

「死ねぇぇぇ河野」
そう言うと俺は河野の胸ぐらに手を伸ばしひたすら顔を殴った河野は一切抵抗しない五分ほど殴ると春河野のことを投げ捨てた春はもう虫の息だそんな河野にまたがりナイフを突き立てた
「なぁ河野終わりにしよう今の真相を聞いても俺はお前を殺したくない俺は河野が何であろうと河野が好きなんだよ頼むよ俺に殺させないでくれそして一緒に生きようんーとが体を使って俺が頭を使って上手く逃げ切るから頼む」
「あぁ私も快晴が好きだ大好きだ幼稚園の頃からずっと私はそんな大好きな快晴に殺されたい…死は救済なんだ」
河野のその言葉が俺の心を後押しした
「わかった俺は最初に言った河野、俺はおまえを救うって…」
俺の頬に熱いものが伝う
「最期に言い残す言葉は?」
「快晴大好きだ。そして覚えているかい?幼稚園の頃を。快晴あなたは幼稚園の頃から大きく変わったな本当に成長したかっこよくなったでも一つだけ思い出して欲しい私に話した野望を私とあなたが結んだ約束を…私は今までの人生それを使命に生きてきたんだそして今それは完成する私は救われる快晴との約束を守ることが出来るだからその時は私を愛してくれないか快晴大好きだ…愛してる快晴…いや、たっくん」
「あぁ俺も大好きだ」
河野から涙が溢れる
「さようなら」
「あぁさようなら」
俺はそういうと河野にナイフを刺した
俺は目から溢れ出す涙を拭わず河野の体が冷たくなるのを見届けた
その時俺の脳みそにある記憶が蘇った
『なっちゃん俺この前も少し話したけどさ、俺さお前と結婚して達成したい大きな野望があるんだ』
『へ〜どんな野望?』
『五十音順殺人事件てのでさ、色んな人を利用して殺してさ最後の『わ』でさ渡快晴俺が死んで完成させるんだどうしても無理なら別の人でもいいんだけどね俺がそんな大悪人になればきっとお父さんも振り向いてくれるよね!』
『たっくんかっこいいね!私も手伝うねもしたっくんが自分で死ねないと判断したら私も渡辺春で『わ』だから私を殺して!あと私のお父さんは渡辺組(?)の組長だからそれも利用して必ず成功させようね!』
『ありがとうねなっちゃん!なっちゃんと一緒にならきっと成功するよ!でもね残念なのがね人の名前で『を』『ん』で始まる人がいないからさ『わ』で終わっちゃうんだよねぇ』
『まぁそれは仕方がないよ』
『まぁそうだね…楽しみだなぁなっちゃんと一緒に野望を果たすの』
俺は泣きながら河野に近寄ると抱きしめそっと唇にキスをした
「全て思い出したよ河野…いや、なっちゃん…あぁなっちゃんこんな俺のために人生をかけてこの約束を果たそうとしてたんだなありがとうなそのくせ俺は…成長したら人を殺すのはダメだとかだいぶ変わってたな、あぁもっと早くいや違うな俺がもっと賢かったら…いやきっと産まれてくる場所が違うかったらきっと幸せな家庭を気づいて生きてたんだろう…なぁなっちゃん…俺たち間違っちゃったなでもなこれだけは言える俺はいついかなる時もなっちゃんおまえを愛しているぞ…俺も罪を償ってすぐにそっちへ行くからな…来世は上手くやろうな」
そうなっちゃんの亡骸に声をかけた俺は静かに階段を登った
「なぁんーと俺らやっちまったな…1日に2人も女作るなんてモテモテだな」
「ほんとにな」
「なぁんーと俺先に逝っていいか?」
「おい、僕を置いていかないでくれよ」
「すまんな、でも本当に全てを思い出した俺は俺の言ってきたことの全てが逆だったって気づいたんだお前に作られたと思っていたが実際は俺がお前を作っていた…幼稚園の頃にそして幼稚園の殺意に満ちた俺が作ったお前なんだから当然のようにお前は殺意に溢れていた…そうだ全て俺のせいなんだ…頼む死なせてくれ…俺にとって死は救済じゃない…罪滅ぼしなんだ」
「わかった後のことは…俺に任せろ」
「ありがとうな」
僕とをーとの間に短い沈黙が流れた
「なぁをーと僕はこの短い波乱万丈な人生とても楽しかったよ」
「あぁ俺も楽しかった」
「じゃあな、をーと」
「あぁ先逝くぜ、んーと」
そういうと僕の意識からをーとは消えていったさてじゃあ警察に行こうこれはけじめだ今までしてきたことへのただその前にひとつ本を書こうそうだな題名は「幼き日の野望」だな
そう決心しゆっくりゆっくりとりんかと過ごした家へと歩いて行ったそんな僕を冷たく柔らかい雪が包んでいった

全ての決着をつけて、をーとと別れたあの日から1年ほどがたった。僕はあの後約1週間で本を書いたそれを「幼き日の野望」と題してネットに小説として投稿したそしてその後、僕は自首しそれまでに起きていた連続殺人事件も全て俺がやったことにしたそれでいいと思ったからだ結果僕はニュースに出まくる凶悪犯となり世界中からバッシングをくらい令和のジャック・ザ・リッパーとまで言われたそんな僕が書いた「幼き日の野望」1部ファンから人気がでたことからオカルト雑誌の出版社がどうやら事件の真相と共に「幼き日の野望(完全版)」と題し出版することが決定したらしい、渡辺組は組長だった渡辺春を失った結果崩壊し今はもう無くなっているんだとか
そして今日俺の死刑が執行される
「囚人番号3155108執行の時間だ来い」
「はい」
「最期に言い残した言葉は?」
「実は僕、渡首相の隠し子なんです父の殺人に関わった渡辺組に恨みを晴らすためにこの事件を起こしました本当にすみませんでした」
「渡首相の隠し子?笑わせるな」
「本当ですよ」
「まぁいいこっちに来い」
まぁ当然信じるわけもないよな
父さん母さん俺もそっちに行くからねそっちに行ったらすぐには会えないだろうけど必ず会いに行くから
恩人の奥羽さんたちお世話になりました僕もそっちに行くので待っててください
そっちに行ったら1番に顔を見せるよりんかその時は結婚して一緒に暮らそう本当に愛してる
河野そっちでをーとと楽しく幸せに暮らしてるのだろう顔を出した時はよろしくね
そして最後にをーと罪滅ぼしはできたかい?あと勝手に先逝きやがって…お前はこの野望を達成することを見越してわざわざをーととんーとって名づけたのか?それともそれはたまたまなのか?もしそこまで見越してたなら本当にお前は頭が良くて悪いやつだな、まぁただ僕を残したことはやっぱり許さないからとりあえず向こうに着いたら1発殴らせろよな

なぁをーと、お前との別れはさあまりにも突然すぎたからさ大事なことを聞きそびれてたんだだからよ今更だけど最期に問いたい
僕は死刑執行され残り少ない命でこんなことを考えていた、そして深い深い眠りへ堕ちていった
「最期の言葉はなんだい?」
そう最期に呟いて

(完)

あとがき
まずはこの作品を読んで頂き誠にありがとうございます!これは僕が初めて書いた短編小説をリメイクした作品です!中学生の時に書いた作品を高校生になった今改めてリメイクしようと思ったからです!まだまだ設定ガバガバだったりとまだまだなところはありますが今出せる全力を出しました!
中学の頃よりはだいぶ成長してると思います!
ぜひ全て読んでいただけると嬉しいです!
あとは物語内では取り扱わなかった気づく人だけが気づく設定がいくつかありました!
まとめると
・幼稚園児殺人事件の犯人は幼稚園の頃の快晴で渡辺春と結婚出来ると理解したため早速五十音殺人を決行した
・んーとの性格が物語冒頭から最後の方まで殺人をしてはいけないという思考になっていたのは小学生をーとと入れ替わった理由が自分の犯した殺人事件の重さに押しつぶされたからであるため入れ替わる寸前にんーとの考えは殺人はダメになっている
・をーとが殺人衝動に駆られたのは中二の終わり頃に渡首相が殺され許さない殺してやるって考えるようになってから精神が崩壊しんーとと入れ替わったためもう一度入れ替わった時は殺してやるが引き継がれてる
・ただしをーとは殺人はダメの考えになったんーとが作った人格のため殺人が行けないことだとは理解している
・んーとが最後渡辺春の父を殺したというカミングアウトに対して切れた理由はお父さんに褒められたいという感情がまだ残っていて褒められるということができなくなってしまった原因である渡辺春に対する恨みという利己的な理由である
です!
また今後もたまに書いてあげていこうかなと思ってます!
この作品をぜひ多くの人に呼んでいただきたいです!
面白いと思ったら色んな人に紹介いただけると嬉しいです!
今後だす作品も読んでいただければ嬉しいです!
本当に読んでくれてありがとうございます!
また次回作で




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