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何かに追われているあなたへ:突き抜けたくなるときに読みたい小説3選

こんにちは、BONXです。突き抜けたくなる時ってありませんか?
日常って結構追われていると思うのです。会社やデートの「時間」、ニュースやSNS、広告などの「情報」、そして自分の目標とか売上の「数字」。

追いかけてきます、ターゲッティングされてスマホに勝手にプッシュされてきます。そんな時、なんだかこの日常を変えるべく「突き抜けたいな」と思うときありますよね?そんな時に読むと、自分の「突き抜けたい」という気持ちが、どうしょうもなく小さいものに感じてしまうほどの小説を3つ、ご紹介します。それではいってみましょう!

最初に言っておきますが、突き抜けすぎると破滅しちゃいますw

①コインロッカーベイビーズ 村上龍

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もう才能と本能と気分のままに生きるってこういうこと、って感じの小説です。
コインロッカーで産まれた双子のハシとキク、そして巨大なワニを飼育する美少女アネモネの群像劇。ハシは持ち前の歌唱力を生かしてスターへの道に、キクは破壊衝動のままに小笠原沖の「ダチュラ」を見つけて都市を破壊したいと思い、そしてアネモネは気分のままにキクを煽りまくる。
キクの破壊して再構築したい、って気持ちはヴァージルアブローのoff-white × NIKEの再構築の比じゃないスケール感、だってスニーカーじゃなくて都市ですよ、再構築したいのが。
コインロッカーで産まれた悲壮感なんて全くなく、むしろ自分の「心臓の音」に忠実にしたがって生きる、行動する、挑戦する、突っ走る。
有刺鉄線だって棒高跳びで飛び越える、刑務所からだってモーターボートで脱走する、自分のやりたい本能に一直線。小説のラストですか? 

ガラスと鉄とコンクリートのさなぎが一斉に孵化します。なんのこっちゃw

②痴人の愛 谷崎 潤一郎

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好きを超えた夢中、ここに極まれり。カフェで出会ったナオミに夢中になるサラリーマンの男性。この男性、ナオミを素敵なレディにするべく頑張るのですが、ナオミが、まぁ、言うこと聞かない、主人公の話を理解しない、約束をすっぽかす、果ては外で遊びまくると、はちゃめちゃ女子ぶり発揮。男性も、ナオミに耐えきれなくなって追い出すが会いたくなって探し求めたらナオミはナオミでゴージャスな恰好で他の男と遊んでたり。ナオミも、自分から出て行ったと思ったらいきなり男性の家に戻ってきたりと港区女子も真っ青な自己中ぶりを発揮。
この男性、ナオミと出会う前は、本当に生真面目なんですよ、会社では君子と言われ、質素で、コツコツ貯金して、まさにサラリーマンの鏡。
その彼が、真面目な彼が、ナオミと出会って、終盤にかけてはナオミに精神的全面降伏状態。最後は、よくある「大企業からベンチャーへの転職」とかそういう次元を超えて突き抜けちゃってます、「大企業からナオミへの転職」。
たまに、自分がここまで夢中になっているかどうか疑問に思う時、読んだりします(うそです、読まないですw)。

③ファイトクラブ (チャック・パラニューイック)

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ブラッド・ピットとエドワード・ノートン出演で映画化された名作。ハイブランドの洋服、洗練された家具、それらを理想的に配置して綺麗に整理されたコンドミニアム、に追われる主人公。

そう、この男性、追われてます、追われすぎて不眠症に悩まされます。そんな追われている中、ヌードビーチ(映画では飛行機の中)で出会った理想の男性タイラー・ダーデンに影響受けまくって、ストリートファイトにのめり込んで、会社でもトラブル起こして、生活の中心が仕事やハイセンスな生活じゃなくて、ストリートファイトでの殴り合い。勝った負けたではなくて殴り合い、それ自体が自分の居場所。
そして日に日に破壊衝動がガンガンに加速して、仲間も集まってきて、アンコントローラブル状態に突入。超危険なリーダーシップとカリスマ。
こんな突き抜け方、ぜったにやめましょう、これは小説と映画です、知らんけどw

Self-improvement is masturbation. Now self-destruction is the answer.
by Tyler Durden
ワークアウトは自慰行為だ、男なら自己破壊を 
by タイラー・ダーデン


いかがでした?正直、僕的な突き抜けは、会社サボって、適当なバスに乗って、適当な停車場でおりて、その辺りの町の中華料理店でビールと餃子食べて、満足しているレベルです。ちっさい自己破壊。


まぁ、それで良しとしましょう、C'est la vie !