Not a Collective vol.2
『Not a Collective』は、VoidTokyo、Tokyo-SPC、FRAME TOKYOといった東京を拠点に活動するStreet Photo Collectiveに所属するメンバー、最前線で活躍する写真家が集い、東京の枠に囚われずに更なる写真表現を追求するべく結成されました。
今回の第2回目の展示では、昨今の生成AIによる写真の動向を踏まえ、そもそも「写真」とは何かということに対してメンバーそれぞれの視点から表現した内容を発表します。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
展示概要
かつて現実の瞬間を記録するためのツールは絵画であったが、19世紀の技術的な発展により、絵画の代わりとなる記録ツールになったのが写真である。そしてその後、写真は記録メディアとしてだけではなく、アートの一ジャンルにもなり、作家独自のオリジナリティを表現できる新たなツールとして発展していった。
しかしその分、写真というジャンルは非常に裾野が広くなり、写真を使った様々な表現が現れるようになった。「写真」の定義が、非常に曖昧になったとも言える。
例えば、現代芸術家のゲルハルト・リヒターは、プリントした写真の上に筆と絵の具で抽象的なタッチを描いてみたり、自身の絵画を写真に撮りそれを作品として発表したりと、写真と絵画を行き来する作品を発表している。
これらは「写真」なのだろうか、それとも「写真」ではないのだろうか。
そして近年、「AI写真」なるものが出現し、人がカメラを通して撮影する写真と区別が付かないほどのクオリティの画像が登場するようになった。
この「AI写真」ですら、画像を生成するためにインプットした情報の「記録」「ドキュメンタリー」とも言えるのではないか。また、カメラで撮った写真をレタッチするのと、実写を元にしつつも全く別の画像に作り変えたAI画像とでは、本質的に何が違うのだろうか。そもそも、「AI写真」と従来の「写真」を人間は見分けられるのだろうか。
考えれば考えるほど、その線引きは曖昧になってくる。
「AI写真は写真ではない」と、断言することはできるのだろうか。そもそも、「写真」とは何なのだろうか。今回の展示はこれら疑問に対して、主にストリート写真家として普段は「AI写真」とは対局の活動を行っている7人がそれぞれの視点で答えを導き出そうとする試みである。
参加メンバー プロフィール
Johan Brooks
Kyosuke Hamao
Kohei Kudo
Shunsuke Matsunaga
Suzu Takahashi
Tokio Nose
Takashi Arai(ゲスト)
当日は、展示のほか、物販も予定しております。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。