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【BONUS TRACKインタビューvol.3】農家の方のあたたかな思いを、素直にまっすぐ届ける。 Why_? 下北沢 藤田さん


2020年4月にオープンした『BONUS TRACK』は、“あたらしい商店街” をテーマに、飲食店や本屋さん、ヴィンテージショップにレコード屋さんなど、さまざまなお店がつらなる複合型施設です。

ここでは、そんなBONUS TRACKに出店しているそれぞれのお店をインタビュー形式でご紹介。個性あふれるお店がずらりと並ぶBONUS TRACKの魅力を、ぜひお楽しみください。

日常に「旬」のいろどりをお届けする

ーーBONUS TRACKインタビュー第三弾は、日本各地の農場から取り寄せた旬の野菜やフルーツで作った「コールドプレスジュース」を主に提供している「Why_?」の藤田さん。よろしくお願いします!

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藤田さん:よろしくお願いします!

ーーまず、お店についての紹介をお願いします!

藤田さん:わたしたちのお店「Why_?」は、東京・代官山と神奈川・葉山にあるコールドプレスジュース専門店「Why Juice?」の姉妹店としてオープンしました。関東を中心に、山梨、千葉、長野など、全国の農家の方々から仕入れた野菜・果物を使ったジュースをはじめ、ラップサンドやベジケーキ、卵やモッツァレラチーズなど、多彩な商品を扱っています。

ーーお野菜自体も売っているんですか?

藤田さん:農家の方から直接仕入れたお野菜や果物も、商品としてお店に並べています。ジュースにも使われているニンジンなんかが、特に人気ですね。

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ーーわたしもWhy_?のニンジンを食べたことがあるのですが、すごく甘くてびっくりしました……!

藤田さん:ありがとうございます! 市場や卸売を通すことなく、農家の方からダイレクトで仕入れているので、鮮度が他のものと全然違うんですよね。塩コショウをかけて炒めるだけで、食卓に一品増えちゃうんです(笑)。ズッキーニなんかは、ものによっては生で食べても問題ないぐらいなんですよ。

ーー「身近な野菜でも、こんなに違うんだ……」と衝撃だったのを覚えています……。他にはどんな種類の野菜があるんですか?

藤田さん:季節によって、旬のものを仕入れていますね。下北沢のお店 Why_? は、オープンしてからまだ日があまり経っていないですが、その時々でお店に入ってくるお野菜の種類も変わってくるはずなので、ぜひお立ち寄りいただき、お店で確認してみていただけると嬉しいです!

目で見て、手で触れて、その “想い” をお店に並べる

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ーーWhy_? がお店に並べているお野菜は、どうやって決められているんですか?

藤田さん:わたしたちは、「お野菜そのもの」ももちろんですが、農家の方の “想い” をお店に並べているのだと思います。だから、実際に農場へ足を運んで、自分たちの目で見たものだけを取り扱っているんです。
 お客さまには、農家の方の想いであったり、生産背景を知ったうえで食べていただきたいので、わたしたちWhy_? のサイトに、農家の方へのインタビュー「Community」を発信していたりもするんですよ。

ーー商品だけでなく、その裏に秘められたストーリーにも光を当てているんですね。

藤田さん:まさに、その通りです。野菜そのものの美味しさはもちろん、生産者の方の顔や想いが心に浮かんでくるような、そんな形でお客さまに楽しんでいただけたらと思っています。

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藤田さん:お野菜や果物を使ってジュースを作っていると、搾ったあとの繊維「パルプ」というものが出来るんです。通常であれば、パルプの部分は捨ててしまうお店がほとんどなのですが、Why_? では、それを有効活用していて。

ーー繊維……? 何に活用しているんですか……?

藤田さん:実は、季節の野菜をたっぷり巻いたサンドイッチ「ラップサンド」の “生地” に混ぜ込んでいるんです。

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ーーでも、野菜の成分は入っていないですよね?

藤田さん:野菜の果汁は抜けていますが、食物繊維がたっぷり入ってるんです。それに、彩りが豊かなのもあって、綺麗な色が出るんです。せっかく農家の方が大切に育てたお野菜だから、なるべく使い切りたいなぁという考えもあって。捨ててしまうのはもったいないですからね。


「食」が好きな家族に育てられたからこそ、今があるのかもしれない

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ーーでは、藤田さん自身について伺いたいのですが、生まれは茨城県なんですね! 私も一緒!

藤田さん:奇遇ですね……(笑)! わたしは、茨城県の田舎で生まれ育ちました。祖父母は、農家ではなかったのですが、家に畑を持っていて。そこで採れた野菜が食卓に並ぶこともしばしばありましたね。採れたての野菜を食べることが、いわば “日常的” だったというか。

ーー東京に出てきたのは、どんなタイミングだったんですか?

藤田さん:学校を卒業したタイミングで、地元を離れました。学生の頃は栄養学を学んでいて、今の仕事に就く前にはエステで働いていたんです。痩身ダイエットにまつわる食事指導なんかを行ってました。

ーーWhy Juiceに関わりたいと思ったきっかけは何だったんでしょうか?

藤田さん:エステでは3年ほど働き、その職場を離れる頃に、「コールドプレスジュース」が流行っていたんです。さまざまなお店がオープンし始めたなかに、Why Juiceを見つけて。調べてみると、農家の方の取り組みをフィーチャーしていたり、先ほどお話しした「パルプ(野菜や果物を絞った後の繊維)」を有効活用していたりと、共感できるポイントがいくつもあって。

ーーお仕事への共感が強かったんですね。他に何かきっかけはありますか?

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藤田さん:実家では、手づくりの野菜を食べるのが当たり前だったり、家族みんなで顔を合わせていただきますをしたり、「食」の楽しみがすごく大きかったんですが、地元を離れた後は、スーパーで買った野菜を一人で食べる、というシーンが多くありました。そんな時、仕事をリタイアした父親が、実家の畑で採れたキュウリを送ってくれたんです。

ーーご実家は、農家ではないですよね?

藤田:農家ではないです。でも、家に畑はあって。田舎なので(笑)。でも、農業に携わったこともない父親が作ったキュウリを食べた時に、ものすごく大きな衝撃を受けました。「キュウリってこんなに甘かったんだ!」って。「食べることって楽しいことだったんだ!」と、改めて思えたんです。その経験も、今のわたしに強く影響しているような気がしますね。


いつまでも、作り手の方へ光を当て続けていたい

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ーー最後に、Why_? がこれから目指していきたい姿を教えてください。

藤田さん:お客さまには、「食」を全力で楽しんでいただきたいです。農家の方が心を込めて作った新鮮な食材を、日常的に楽しんでいただきたいなぁと思います。そして、その作り手である農家の方々にも、少しだけ目を向けてみてほしいです。その手助けを、わたしたち Why_? が積極的に行っていきたいですね。生産背景をお伝えしたり、調理の仕方をシェアしたり、その方法はまだまだたくさんあると思います。

ーーたしかに、Why_? のお店は、お客さんと楽しそうに話している様子が印象的ですよね。

藤田さん:お話をしに来てくださるだけでも嬉しいですね。散歩の途中にお寄りいただいて、「この前の野菜は〜〜にして食べたのよ!」なんて言っていただけることも、すごく多くて。立ち寄るたびにちょっとワクワクしてしまうような、楽しいお店になっていけたらなぁと思っています。



今回のインタビューはyoutubeで公開配信をしたものの一部を抜粋しています。全体のお話については下記のyoutubeよりご覧いただけます。
https://youtu.be/QqRQuBS1ZvY
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取材・撮影/平井 萌 文/三浦 希




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