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Lucky Star 〜アフリカ思い出の味〜

イワシの缶詰の話です。

その名は Lucky Star

赤いラベルに、黄色の星を背景にして、イワシが踊るパッケージ。
南部アフリカのスーパーや食材店では必ず置いてある、お馴染みの商品。

内陸国のボツワナで、首都からバスで8時間の田舎の村で住んでいたあの頃の思い出の食材。

Lucky Starの何が素晴らしいのか

住んでいた村では牛肉以外※の生鮮食品が容易には入手できない環境にいたので、まず保存がきく「缶詰」はかなり重宝した。

(※)ボツワナは、人口よりも牛の飼育数の方が多いと言われるほど、牛の数が多い。そのため、スーパが無い小さな村でもButchery(生鮮肉屋さん)はある場合が多かった。

タンパク質といえば牛肉になりがちだし、
野菜といえばトマトか玉ねぎ、時々しなびたキャベツがある程度で
近所の食堂のメニューといえば、牛or鶏シチューか、セスワ(牛肉の塩煮込み)か、フライドチキン。

ボツワナだけではないと思うけど、
アフリカの現地の人は
「365日同じものを食べているのが安心で幸せ」
ってタイプも多いので、食のバラエティが少ない。
特に田舎の村なんて、その傾向が顕著。

そういう食生活の中で、やっぱり無性に「魚」が食べたくなる時がある!
そんな時Lucky Starの登場です。

Lucky Starの何が優秀かって言うと、

  • ツナ缶よりも安い(当時の現地価格比)

  • トマトソース煮なので、すでに味がついており調理が不要

  • 155gのミニサイズが売っており、一人暮らしでも使い切りができる

  • スーパーなくても、村にある食材店でも買える(結構な田舎でも売っている)

途上国などの海外の不慣れor不便な土地で、自炊食材を調達するとき
「何か特徴がある」とか、
「とても美味しい」とか、
「ローカルっぽい(現地生産)」とか
そういうことはもうどうでもよくて(笑)、
以下の3つの点を押さえられれば、それはもう『優秀食材認定』です。

  • 「安心」(保管が容易で、衛生面の心配が不要)

  • 「安定」(味、流通)

  • 「定価格」(激安ではないが、決して外国人向けの贅沢品ではない)

あと、大体手軽に何か食べようと思ったら「炭水化物過多」になりがちなので、「高タンパク」という点もLuckyStarのプラスポイント。


Lucky Starの食べ方

正直当時はそんなに凝った料理を作れる環境も、食材もなかったので、
食べ方は以下の2通りくらいだったかな。

その(1) ニンニクを加えた、トマトパスタ

多分8割型この食べ方していた気がする。
我が家の週1の定番メニューって感じ。

ニンニク(これもまた長期保存可能食材)をスライスして、
オリーブオイルで炒めたところにLucky Starを投入。
油はねに気をつけながら(白い服は特に)、身をほぐしつつソースを作って、そこに茹でたパスタをブッこむ!以上!

好みで塩こしょうで味を整えて、、、
とか書きつつ、別に整えなくてこのままでも普通に美味しい。

その(2)パンで挟むサンドイッチ風

まんま文字通りです。

缶詰からダイレクトに身を食パンにダイブさせて、そのまま挟んで食べる。
レタスとかトマトとかそんなものはいっさい挟まない(そもそも生野菜食など贅沢の極み)。

もはや「サンドイッチ」と呼んでいいものかもわかりませんが、
アウトドア(?)に重宝するスタイル。
パンにトマトソースが染み込んみすぎると、パンが破けてちゃうので要注意。


世界中どこにでもある説

Lucky Starのような缶詰って世界中で売っていると思われる。
そして、それは別に何か地域で特徴があるわけでもないと思われる。

使われているのは魚の種類は
イワシ(sardine またはpilchard)、あるいはサバ (mackerel)。

味付けは、
トマト煮(Tomato Souce)、またはトマトチリソース(Tomato Chili)のバリエーションあり。
トマトケチャップ味っていう場合もあって、多分ちょっと甘目の味付け。

東ティモールでも、スーパーの缶詰コーナーには同様の缶詰があった。
海に囲まれた国なのに、魚の流通が乏しいと言う悲しい状況を
この缶詰に何度助けてもらったか。

世界中、どこでも売っている見覚えのあるパッケージの安心感。
味付けは多少の地域差はあるかもしれないけど、概してトマト味で安定。
パンにもパスタにもお米にも、どんな炭水化物とも相性の良い万能性。

困った時は、イワシのトマト煮を買っておけば、大丈夫だと信じている。
I trust you.

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