誇りを持つということ
NCT DREAMのリパケが発売されましたね!ドリームの活動は追ってはいないものの、今回はテーマが興味深い…と思い書き留めることにしました。
また、今回は珍しくSMが今後の活動展望を正式発表しましたね〜。
他事務所のマーケの上手さと事業拡大を見て、広報にも本腰を入れ始めたといったところかな?ドヨン広報部長の「約束」「期待して」には信頼を置いているので、下半期に始まるであろうネオカル祭りを楽しみに待っていようと思います。予め告知しておいてくれると貯金できるから良いです。
さて話を戻します。考察班の情報や公式見解が確認出来ていないため、当作品の伝えたいメッセージが明確には分からないものの同作が「6月28日」に発表されたことの意味や「プライド月間」に絡めて、自分なりの解釈を記します。
プライド月間とは
当記事のメインテーマである「誇り」即ちpride。今月6月はLGBTQ+界隈では意味深く、祭典とも言われる月間にあたります。そしてリパケリリースの28日こそが、プライド月間と呼ばれる要因となった"ストーンウォールの反乱"が起きた日でもあるのです。
当事者であってもそこまで悩んだ経験が無かったり、そもそも多数派にあたるヘテロであれば、こういった啓発活動への関心は薄いと思います。でも’平等の権利’を享受出来ていなかった事に気付いた時であったり、身近な人に悩むひとがいる事を知ったとき、彼らの活動を目にする事で会話の入り口になったり知識の手助けになることも多いはず。表立って活動をする人々に有難みを感じる今日この頃です。
現代を生き抜く人々へ
今作は、『pride』や『反戦・フラワーチャイルド』をテーマにMVを構成したのかなと思って見ています。ヒッピースタイリングのティーザーを見たときにもしや・・?と思ってまして。他にも同様の解釈をしている人がいたので、裏テーマとしてこれらの要素はしっかり組み込まれているはず。
スポーツは、武力衝突に代わる手立てとして代理戦争として発展した側面もありますよね。そこで彼らが競技場にて反戦や平等を謳うプラカードを掲げることに大きなメッセージ性を感じました。
何度もMVを見ていく中で、ふと企画時に参考とした原作があるのでは?と思いリサーチし『虹の戦士』という本の存在を知りました。アメリカインディアンが信じ続けてきた最後の再生への物語、というのが主な概要。
MVの描写、歌詞ともリンクしますね。テーマはドリーム=7人=虹といったところが起因している気がしますが、そこから展開していく際にこの本など原作にあたるものが軸となり、作品の考案に繋がったのではないかな。
ヒッピーファッションが意味するもの
自由思想の象徴こそがヒッピースタイルなんですね。今のアートディレクターチームがファッション業界出身の方々だったはずで、以前よりMV内での衣装数が増えたなという印象を持っています。曲とファッションがリンクするようなテイストは、きっちりとテーマへの想いが見えてきます。
⑴ これからも共にするファンと彼らの誓い=【愛】【未来】
⑵ 6/28にプラカードで行進=LGBTQ+パレードを彷彿する平等の権利【平和】【共存】
⑶ ベトナム戦争への反対運動が発端となりそれを象徴するファッションとして認知度が広がったのがヒッピースタイル【反戦】
共に生きる社会を作るため
「上手くいくさ」で彼らの頭上に現れた虹。「あまり遠くない平和、辛い時間がすぐに終わるようにと願って」を行進しながら謳う。漠然とした不安の中未来に向けて闘う人への応援歌にも聞こえました。理解してもらう事を諦めていた人々が不意打ちでこんな素敵な曲が来ちゃったら…。心の何処かで寂しさを感じていたんだなと思わされるはず。
このprideに限らず、ずっと苦しんできた人・このご時世で環境が一変した人など、誰であっても支えになるような、そっと寄り添う名曲が、またNCTから爆誕したことに感謝です。
【追記】PD陣による曲解説
当記事を書いた後に作曲家たちへのインタビューが行われたので動画を見ました。"答え合わせ"ですね。彼らは作曲家なので、主に音を軸に話されています。デモ曲のタイトルは「Human Nature」世の中では人々に何が起こっているのか、なぜ互いに敵対しているのか、というテーマ意識から。人々が戦い合う地球に異星から誰かが来たら我々はどう行動するかという想像からSFコンセプトをベースに、ドリームらしく明るい音色へと編曲。拙者の独自観点による考察もあながち間違ってはいなかった模様。
from homeの歌詞でも思いましたが、夢を体現する彼らが「市民」(NCTzen:ファンダム名) に向けて社会性を帯びた楽曲を届けてくれるのが良いですよね。複合的な要素から生まれる楽曲、そこに声が吹き込まれパフォーマンスによって世に届けられる『作品』を通じて知る世界がある。
"自作ドル"を除き、プロデューサーあってのアイドルなのでどこまで本人たちとリンクして作品を見たら良いのか、演者以上にファンダムが汲み取りすぎるという難点もありますよね。ただ、表現者としての彼らが「創り手」としての自覚・互いに学んでいくというスタンスを示す限り、考察といった楽しみ方もkpopならでは…で良いのではないでしょうか。
色んな価値観・社会がある中で直ぐに大きな変化が起きるのは難しいですが、NCTが、SMCUが、目指す音楽観と社会への警鐘は、私たちが思っているよりも奥が深いものなのかもしれません。
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