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無さそうでも七癖

〔解説〕

 人は誰でも癖を持っているものであり、無さそうに見えても七つくらいは持っているという意味。
 元は「無くて七癖」だったが、「無いのに七つも癖がある」などという捉えかたをする人もいることから、それを解消して明快にするため、日本格言制定委員会が「無さそうでも七癖」に改めた。
 「無くて七癖、有って四十八癖」とも言っていたが、これも「無さそうで七癖、有って四十八癖」に改められた。

〔さらに解説〕

 よくある癖をいくつか挙げてみる。
 髪を触る これは髪の長い女性によく見られる。日本髪を結った女性や禿げた頭の人にはまず見られない。
 爪を噛む 女性に多い。男性で爪を噛む人はきわめてまれであり、いた場合にはちょっと不気味。
 足を組む 椅子にかけている男性によく見られる。スカートの女性では少ないが、時おりミニスカートでも平気で足を組む人もいる。
 腕組みをする 会議中や深刻な会話をしているときによく見られる。お互い腕組みをして話をしている場合には、たいてい困った表情をしている。
 鼻をほじる 非常に多いが解説したくない。
 指や筆記具などで机をとんとん叩き続ける やるほうはいいが、いっしょにいる人は気に障るのでやめたほうがいい。
 首をかしげる これ見よがしに「う~ん、それはどうかなあ」などという雰囲気で首をかしげる。陰険な人や意地悪な人にありがちな癖。
 人を指さす 離れている人を指さして「ほら、あの人が凡子さんだよ」などという場合はいいが、面と向かった相手にやると、さされた人は驚いたり腹が立ったりすることがある。高慢で傲岸不遜な人物に多い癖。

 「うわっ、これおいしい! 癖になりそう」などという場合の癖は、普通の癖とは似て非なるものであり、日本格言制定委員会では癖の定義から除外している。

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