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リアルな資金洗浄を見た 紙幣ランドリーatマレーシア

マレーシアの紙幣はRM1(1リンギット)が一番小さい。(2023年4月時点30円程度)
コインランドリーで案内を読むと、「コインを4枚入れる」と書いてある。
コインは洗濯機の隣の販売機で1枚RM1で売っている。1回120円で10キロ容量の洗濯が可能。
お札を機械に入れる。マレーシアの紙幣はプラスチック製で綺麗なものがほとんどだ。しかし、読み込まない。ウィーン、ビーっ!!ウィーン、ビーっ!!どちらの向きで入れても読み込まなかったものが、何度かやり直すと気まぐれで感知してもらえる。
お金を受け付けないのはお金の方に原因があるのではなく、それを受け取る側に問題がある。
お金だけ吸い取られてしまうことがあったが、奥のドアを叩いて店員さんを呼ぶと機械の確認さえせずにコインを渡してくれた。テキトー!

私は初期の頃よく確認もせず、コインランドリーエリアに靴のまま入っていた。
私以外の人がいることも少なかったので気づかなかったが、ある日洗濯をしに行くと裸足でベンチに座る客が数人いた。
仕切りの部分で靴を脱いでいる。「えっ?」と思い、表示をよく確認すると「靴を脱いでください」と書いてあった。
裸足で絨毯を共有か…私は靴下を履いているからまだいいけど、嫌だな。と思いながら靴を脱いだ。
前回来た時は、私以外に白人がいてその人は脱いでいなかった。
現地の人は脱ぐけれど、きっと風の又三郎たちは土足のまま使っている。

他人が裸足で踏んだ絨毯の上を歩きたくない。
こういう感覚を持つのは、足は汚いものと思っていることが原因だ。
そう思っている人は、その人自身の足も汚いものだ。
毎日何度も足を洗ってサンダルで過ごす民族なら、足という部位も対し持つイメージも違う。自分が生きてきた場所や家庭の常識で世界を見て仕舞えば、世の中に対して不安や不満だらけになってしまう。
受け入れ難いことがあれば拒絶や否定で終わりにする前に『なぜそうするのか』を調べてみると、理解も深まり楽しい人生になる。

それと同時に、受け入れ難いことを受け入れた場合に起こる最悪の想定も一応しておく。足の菌なんかは、常駐してしまう前に24時間以内にちゃんと石鹸で洗えば消えていくんだとか。歯医者で他人とスリッパを共有して水虫になった、と怒る前に足くらい毎日ちゃんと洗おう。そもそも、虫歯になる前に歯を磨こう。
こうして起こることの原因を辿り突き詰めていけば、多くの不幸は自分の責任であることが多い。しかし、人は自分が不幸な理由を他者の中から探し出そうとする。
そんな素行が極まれば、他者が寄り付かず血縁以外に人脈がない生活を送ることになりかねない。

乾燥機も4枚コインが必要だ。タオルやコットンの服が多いので私はマックスの温度を選ぶ。1時間くらいかけてよく乾かしてくれる。
ある日、忘れ物コーナーで服と一緒にお札が置かれているのを見た。
持って行かずにちゃんと取っておいてあげる、優しい人が住んでいる建物でよかった。
別の日には、洗濯機の中にお札が何枚も張り付き置き去りにされているものも見た。




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