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『綴』

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思った事を綴る日記的な記事を集めたマガジンです。
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#日記

冷えとり界に片足を突っ込む。

「4枚!!?」 咄嗟ではあったがここ1ヶ月で最も感情豊かに声を発せた瞬間であった。 25年前、実家を出てからずっと3足1000円くらいの靴下を買って生きてきた。破け過ぎたら、汚れ過ぎたら、伸び過ぎたら捨ててまた買って。 そこに特に疑問も抱かず、メーカーや素材にこだわることもなく。 我が家はトキロック(妻)を筆頭に良い(この良いに関しては日頃から夫婦間の議論が絶えない)ものを長く使うブームが到来しており、そのブームの波はついには靴下をも飲み込むこととなった。 ことの発端は

自立とは無縁の人生の予感。

ほぼ寛解したと思って2年弱経っていたトキロックの精神の病が先月再発し、日常にブレーキをかけて過ごした1ヶ月。 とにかく出来る限りそばにいて一緒に休み、眠ることに特化した日常へシフト。それだけ書くと、病の嫁を渾身的に介護する良き夫感満載だが、 案外、僕の方が何もせず一般的にはだらけていると解釈される過ごし方が得意だったりしてトキロックの療養に託けてぼけーっと過ごしていたら(もちろんかかりつけのお医者さんの助言と薬の力も借りながら)、先月末辺りからトキロックの言動に安定感が出てき

その重なりが人生のグルーヴ

最近は好奇心に身を委ねて、少しづつ騒がしくなって 足を知る為の失敗を繰り返しているようにも見えるけど、 そもそも成功とか失敗を基準に生活がある訳でないということが 浮き彫りになってきた。 動くと動いた分だけ疲れる。疲れを知ると休むことを覚える。 休息や睡眠が大事かどうかは置いといて、勝手に摂りたくなるので それに従えるだけの時間は日々あった方がいい。 作物と触れ合うことが日課となる中で、時に調べて少しばかり手をかけ 自分の都合の良いように育ってもらいたいという思いもあるの

都合、つけ会いましょう

人それぞれの生活環境の中でシステムに組み込まれた暮らしをしていたら、そこから逃れられなかったり、縛られることでしか安心感を感じれなかったりすることもあったりして危ない危ない。 もう少しだけみんな動物的に単純に生活してみてもいいのではないかと、 常々コアラに憧れている僕辺りは思っている。 自分のアンテナには病気や災害や今回のコロナ渦を経験する中で大きなシステムから小さなコミュニティー、もしくは完全に個人で一定の暮らしを完結出来るシステムに移行しようとしている人達の息吹がバン

値札をつけれないようなものばかり。

数年前にリサイクルショップで500円で買ったアウターを冬になるとずっと着ている。 軽くて暖かくて自分の上半身にサイズがぴったりなので実のところ気に入っている。 正に愛着が湧くとはこういうことである。 毎年、当然ながらシーズン中はほぼ毎日出かける際は来ているので袖の裏を筆頭に黒みがかった汚れが各所に点在してくる。これはナイロン製のアウターの宿命である訳だが、汚れに対して繊細じゃないタイプの人が見て、この人、汚いアウターを着ているな と思われるかもしれないラインに達している

すばらしき世界

昨年末にFBで名前とプロフィール写真も日本人でロンドン在住の方から友達申請が来て軽くプロフィールを確認して承認したのだが、その方から大晦日にかなり長いメッセージが急に届いた。 その分は翻訳機で日本語にされたような文であった。 まずその方の半生が綴られたあとに、 私は真のクリスチャンであるということ。 私は今、末期癌で病院にいて余命が2ヶ月しかなくこのメッセージも病室から書いているということ。 2012年に事故で亡くした夫の相続財産が620万ドルトルコの非居住口座にあるという

中断も力なり。

昨年末の京都のライブを終えて神戸にある実家に帰っていた。 京都の日は文字にする気にもなれないくらいの良日となったので そのままそっとしまっておこうと思う。 年末年始は絵に描き尽くされたようなオフを勤しんだ。 オフにしないと友人に会いたくなったり、活動的になってしまう懸念があったので、限りなく起きて食べてぼけっとして食べて母がやって欲しいことをやって昼寝して食べてテレビ見て風呂入って寝るという日々を送ることで少しでも感染予防の足しになればとオフの上にオフを重ね続けた。

その片鱗を少しでも垣間見れたら。

随分と久しぶりに記事を。 ジメジメとした日が続いていた。 何も書く気がしないし読む気もおこらないことを天気や気圧のせいにして 梅雨明けを待っていた。 実は6月から新しい職場で働き始めた。 昔、お世話になった方が新しいお店をオープンするということで手伝い始めたのだが、コロナ事情はどこ行った?緊急事態宣言が明けの間違った解放感がそうさせているのか?ありがたいことでもあるのだが思っていた数倍の来客に驚く隙もないてんやわんやな忙しさに自分のスローライフは一転、悩む暇もなく全否

今も触れ合えている感覚。

色々なこと。試して、妄想して、楽しかったり、飽きたり疲れたり。 この前晴れたの、いつだったか? 思い出せない。 ベランダのミニトマトの為にも、 裏の水路の亀の親子の為にも。  洗車したい人たちの為にも。 晴れの日、待ってます。 これがmothercoatの現状、最新です。 会えなくても、触れ合えている感覚、 それを頼りにゆっくりアルバムを作っています。 とてつもなく無計画なので待ち望みは ご遠慮下さい。 ある日突然、いつの間にか。 不確実、不確定、不安定を愉し

nO see On

昨日、先月の給料が振り込まれたというか、勤め先の明細が出た。 支給約2万7千円に対し、控除額が5万円強ということで初めて見るその差引支給額マイナス2万3千円の明細をみた時、まだ父の給料が手渡しだった頃、一度だけ給料袋をどこかに置き忘れて帰ってきた時のことを思い出した。 普段は些細なことで言い争いの絶えない両親が、 その時ばかりは、何故か笑っていた。 母が僕に「父さん、給料全部どっか置いてきたわよ」って言った時の口調が今月乗り切れば、あとあと笑えるグッドエピソードだ

主人が誰か見失いそうになっている。

母と犬しかいない実家にはWi-Fiがない。 Wi-Fi環境でやっていたことを普通に4Gでやっていたらトキロックの方は選択しているプランから与えられたギガを瞬殺で使い果たし、低速モードに。僕の方はと言えば、ソフトバンクのプランに自分のギガ使用量に対するベストマッチプランがなかったことで料金が高いなと思いつつも世の中が5Gに移行していく過程でもう少し安いプランが出てくるはずだと素人予想し放置してきた功績がここに認められ、余りギガの繰越により何とか事なきを得ている。 その功績によ

急須を描いていたつもりが。

こんな時に実家に帰ってきている。 僕自身は4月頭から仕事を完全に休み、自宅で出来ることをやったり、自分たち(もしかしたら世の中にとっても)に最適且つ都合の良い未来を妄想したり、何も考えず頭の中を空っぽに近い状態を作ることに没頭していた。 が、先週。 父、危篤の知らせが舞い込む。コロナウイルスにまつわるあれこれの温度差の違いから生じる帰ってきて欲しい(母、妹)と帰れない、帰るべきでない(僕ら)の押し問答を数日繰り返した末、今、自分たちは実家にいる。 認知症になってからの父