業務を「素因数分解」してみよう!
最近いろいろな部門に顔をツッコんでいます。
「業務改善」の観点で"仕事のポイントの理解が早いですね!"とありがたいお言葉をいただきました。
もしかしてこれ私の武器かも?と思うので体系立てて認識するために
noteでアウトプットしてみます!
「自分の業務は省力化・自動化できない」の勘違い
「RPAやマクロで楽できますよー」というお話をすると案外
「なかなか単純に表現できる仕事じゃないので・・・」
「専門的知識がないと難しい・・・」という声をよくいただきます。
実際そうである部分もあると思いますが、
人によって業務の単位「どこからどこまで」の考え方は違います。
業務の単位「どこからどこまで」の分解ができていないと
「今の仕事を人工知能やRPAで自動化する」というイメージは付かないと思います。
その通りでそのままPythonやPowerShellで書いたり、
RPAにフローを組むことは結構な作業で技術も必要です。
技術力も必要になりますし、メンテナンスも大変で良い仕組みとは言えません。
難しいシステムも有識者が操作・管理の両方を行っている場合には問題ないですが、ユーザーと仕組みの作成者が別の場合はこうはいきません。
ユーザーと作成者の都合もありますし、
ユーザーがいざ使う!というときに上手くいかなかった場合は
「110番通報」ばりの臨時出動が作成者には課されます。
今の仕事をそのまま実現する完璧なツールは作れない
「今のお仕事を100%完璧に実現する」ツールを渡して永続的に稼働させることは無理です。
RPAでもプログラムは作成の中で、書きミスや勘違いもありますし、
業務改善ツールは試して直してを何回もやることがMUST!
そして自動化するターゲットを細かくして試していく事が次善の策でしょう。
そのために「省力化・自動化できる工程」と「できない工程」を
しっかりと分ける事が第一歩です。
「分解」の考え方を私なりに紹介させてください。
業務を素因数分解(要素分解)してみる
「素因数分解」というワードのほうが響きいいな・・・と思っていますが「要素分解」のほうがしっくりきますね。
そっくりそのまま自動化する!という前に
自分の仕事がどう構成されているか考えてみませんか?
素因数分解で例を示すと「60」という数字は下記で構成されます
60という数字が2,3,5という素数で構成されていることが分かりますね。
これを業務に置き換えて考えてみます。
例えば
---運用手順
Webアプリで業務実績の管理をしている。すべての情報はここに集約される。なおこのアプリはグループ会社が作ったものであり、自分たちの業務に最適化されているとは言い難い。
自分は経理担当者なので会計システムにて仕訳や財務諸表の作成を行っている。科目の振り分け、伝票の払い出しはこのシステムで行うが、大本のデータはWebアプリである
Webアプリと会計システムの連携作業で、Webアプリから出力したCSVデータをインポートすることにより、内容の連携をしているが、思う通りの反映ができず、それぞれのマスタを確認して内容を整える必要がある
内容が揃わない理由は複数あり、「Webシステムの特性」や「単純なオペミス」など考えられるが、根本的な体制に依存することが多く、またこの照合作業は業務のピーク時に集中して取り組む必要があり、長時間労働の原因となっている
---
ホントにあるかどうかは・・・想像にお任せします。
「システムの乱立」問題。
”あるある”ですね。
そして増えるたびに担当者の作業負担が増える・・・負のスパイラル。
本来「業務をラクにするIT」であるにもかかわらず
こんな状況になることは望ましくないです。
根本的な体制を見直すためには
読者の方が社内の体制の意思決定者であれば可能でしょう。
しかしながらシステムの導入というものは多額の投資があって
成立するものであり、ユーザーが体制変更の申し立てをすることは、
体力も時間も要することです。
じゃあどうするか
じゃあどうすんの?ってことですが、
ここで作業を良く分析してみましょう。
この作業の本質(目的)は「Webアプリと会計システムの差分を無くす」。
そのために何が必要かを洗い出してみましょう。
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「材料をそろえる」・・・
Webアプリと会計システムの情報を調べられるように
データをそろえる
※画面で見比べるということが大変であるという前提「データを照合する」・・・Excelで突合作業を行う
「差分を特定し、いずれかの修正を行う」・・・
差分の原因となっている対象を洗い出し、
システム間のアンマッチをここで払拭する「内容が間違いないことを確認する」・・・
担当者個人で作業している分にはオペミスは付き物
自分は絶対ミスしない!という自信があってもしてしまう可能性があるので、他者によるミス抑制を行っている
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以上を踏まえると、業務の素因数分解(要素分解)はこうなります。
端的にこのタスクは何?というのを二文字の熟語で考えています。
「収集(情報の)」「出力」「照合」「入力」「確認」「連絡」が分子(素数)です。
この分子を自動化できるもの、できないものに分ける
私の場合は上記の赤文字です。
RPAやPythonで「データのダウンロード」を実施し、
照合はExcelなので「Power Query」で実施。
単純なクリック作業で高速で終わらせる変革が可能です。
差分が明確化したら!
あるべき姿を把握し、入力する。
元データが整えばWebアプリや会計システムの入力も簡単です。
RPAで実現する方法は尊敬するあーちゃんさんの本を紹介しますね。
そして最後は人間で確認!
省力化・自動化できる部分って沢山ありませんか?
メリット
メリットを書くにはデメリットを書くには相場ですが、
私はデメリットは「学習の必要がある」くらいなので挙げません。
メリットは・・・
操作ミスが極めて起きにくい(システムは論理通り動く)
何が課題か、ミスの傾向が見やすい
気持ち的にめっちゃ楽(自分の作業が激減するので)
などなど計り知れません!
特に重い作業になるのは「照合」の部分ですが、
何がキーでどう比較するか、これがコトバで表現できればもうゴールです。
Power QueryはExcelの標準機能です。
上記のような照合作業はお手の物。気構えずに試してみてください!
業務を分解すれば何が課題で、
何が実現できればラクなのか、
分解をしていくと実は見えてきます。
思い込みに惑わされない業務改善!
ユーザー(私もです)の日々の尽力は尊いものですが、
もっとラクにできるノウハウが沢山あります。
ヒトは法改正・社会情勢の変化に対応しながら運用をデザインすること。
これが価値だと思います。
上記の業務理解についてはデータがどのように構成されているか、大本のマスタは?こういった理解があったほうがなお望ましいです。
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最近書いたけど受け悪そうな自作の絵はコチラ!!
(自分の中では力作です!!)
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