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軽くて安っぽい人間なので


コロナのせいで大学生活が台無しになり、無駄に長い長期休みもほとんど外出できない。僕の心は淀んでだるーく腐っていた。

でも思っていたより腐っていなかった。

思っていたより、自分は安っぽい人間だった。

今日、エヴァの新作を見てきたのだ。そしたら、コロナがどうとか、心が淀むとか、どうでも良くなってしまった。本当にそのくらい、面白かった。

クレジットが流れ終わっても感動が収まらず、そのまま浮き足立った状態で本屋に流れ込んだ。なぜか笑。

でも良い本を見つけた。

家に帰って一気読みして、鼻水が垂れるほど号泣した。

でもすぐに、本屋を歩き回った疲れがきて体がだるくなった。

気分がちょっと沈んで、いつもの淀んだ心に近づいた。


待望の新作映画を見て、お気に入りの本を見つけても、些細なことで心が沈んでしまう。思っているより、自分は軽くて安っぽい人間だった。

それは、マイナスでもあり、プラスな事でもあると思う。


数秒前の感動が、軽く安っぽいものに色あせてしまうなら、訪れる憂鬱も、きっと軽くて安っぽいものだ。

だから、目ざとくマイナスな感情をこねくり回すのはやめよう。

安っぽい憂鬱に、いちいち気を病んでいるのはもったいない。


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